マグロ隊員がすすめる! ご飯、味噌汁、お漬物全部が愛おしい!とんかつ定食

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揚げ物、とくに「とんかつ」がおいしい町中華に出合うとうれしくなる。なぜこんなにおいしいのかと店主に聞けば「いい油を使っているから」という答えが多い。ここ『中華・洋食 やよい』もそうだ。オランダ製のカメリアラードとサラダ油を独自の配合で使っているそうだ。カウンターに座ると油と会話するように丁寧にとんかつを揚げていらっしゃる店主の姿が見える。こちらで提供されるロースとんかつ定食は、そのビジュアルも素敵だ。メインのとんかつには、洋食店としての誇りでもあるデミグラスソースがかけられているし、ご飯、みそ汁、お漬物といったビジュアルも見ただけでそのうまさが伝わってくる。いただいてみると想像以上においしくて、うれしくなる。そうだ、揚げ物のおいしいお店は、たいてい定食もおいしいのだ。この法則は間違いではないと思う。

デミグラスソースにラーメンスープ!?『中華・洋食 やよい』でしか味わえないとんかつ

『中華・洋食やよい』のロースとんかつ定食900円はなんとデミグラスソースがかかっている。町中華でデミソースが出てくるとは驚いた。そしてこのソースをまとったとんかつをいただくと、もう一度驚かされることに。濃厚でコク深いソースなのに、まったく重たさを感じないのだ。ラーメンスープを使っているから重たすぎない。ここでしか食べられない味だ。しっかり下味がついたカツは、これぞ町中華という味わいもたまらない。

中華×洋食のいいとこ取りの料理にファンが増殖

「やよいファンの女子会も開いてもらっています」と大西さん。アメリカ留学経験もあるという彼のお話は実に楽しく、店のファンが増殖するのはなるほど納得できる。
「やよいファンの女子会も開いてもらっています」と大西さん。アメリカ留学経験もあるという彼のお話は実に楽しく、店のファンが増殖するのはなるほど納得できる。

大正13年(1924)にカフェーとして開業した『やよい』。今、この歴史ある店を守るのは3代目大西功一郎さんだ。一流ホテルでフロントマンだった彼は先代のお父さんが倒れられたのを機に、店を継ぐことになった。突然厨房に入ることとなったが、彼の料理への情熱は初代、2代目にも引けを取らない。味はもちろん食べやすさも意識しているそう。

「食べることが好きなんですよね、子供を連れて浅草のビストロを食べ歩いたりしているんです」と大西さんは、常に料理人として高みを目指している。「昔のままだとダメなんです、ちょっと変えるくらいでやっとおいしいねって言ってもらえる」。下ごしらえから仕上げまで、こだわりが行き渡る彼の料理に見られる気遣いはすべてお客のためのもの。中華×洋食のいいとこ取りの料理が、今日もファンを喜ばせ新しい歴史を刻んでゆく。

とんかつ定食のキャッチコピーは「『カラッと』最高の油でどうぞ…」これはもう、揚げ物への旅に誘われる!「油が違うと味が全然違うんですよ」と大西さんは熱く語る。
とんかつ定食のキャッチコピーは「『カラッと』最高の油でどうぞ…」これはもう、揚げ物への旅に誘われる!「油が違うと味が全然違うんですよ」と大西さんは熱く語る。
オムライスドライカレー1000円はガラムマサラなどスパイスを多用。もともと賄い飯だったという揚げワンタン(奥)700円などで一杯を楽しむ常連が多く、昼だけでなく夜もにぎわう。
オムライスドライカレー1000円はガラムマサラなどスパイスを多用。もともと賄い飯だったという揚げワンタン(奥)700円などで一杯を楽しむ常連が多く、昼だけでなく夜もにぎわう。
三重生まれのおじいさんの代がこの地に店を開いたのが大正13年。当時はまだ目の前の道は砂利道だったという。「カフェー」を名乗り、看板メニューのカツ丼は当時から提供。
三重生まれのおじいさんの代がこの地に店を開いたのが大正13年。当時はまだ目の前の道は砂利道だったという。「カフェー」を名乗り、看板メニューのカツ丼は当時から提供。

浅草『中華・洋食 やよい』店舗紹介

取材・構成=半澤則吉 撮影=山出高士