西国分寺の「アレマンニャ」でソーセージとビール。
国分寺のあちこちの街中で音楽が響く「こくフェス」にぶらりと出かけるよく晴れた土曜日。北口広場にブースを出す「こくぶんじかん」という「国分寺で過ごすじかんをちょっぴり提案する」フリーペーパーを作る方々とおすすめの場所を話し盛り上がる。
国分寺の地図を眺めあそことかこことそうそう「アレマンニャ」のソーセージはお勧めですよとポストイットを地図に貼り付ける。お腹が鳴る12時過ぎ。無性にアレマンニャのソーセージが食べたくなりブースを離れ向かう西国分寺。
中央線に乗り下り上るはけの景色を眺めひと駅。北口の「すぷーん」と「ムタヒロ」と「Libero」に「オステリア」とおいしいが密集する濃い路地に切妻の屋根がのる幅広の縦板張りの外壁に添う緑たち。
景色が変わる山の中のレストランな佇まい。壁付けの灯りの下にソーセージを模る看板に「手作りソーセージ アレマンニャ」。高木町にある食肉の製造と併設される食べる場所から食べる部門として、一軒家を改修し2016年に開店したお店。
こんにちはとお店に入ると唯一空いていた特等だと勝手に思っている窓際の席に案内される。濃い茶の木の床。白の壁と天井。やわらかな灯り。窓の外の緑に静かに流れる音楽の心地よい空間。
定食の「厚切りのロースカツ」にとても後ろ髪を引かれるも基本のソーセージ(3種)とポテトとザワークラフトとピクルスの「焼きソーセージランチ」をパンでお願いし、飲むよねとエビスの大きいグラスの生ビールを一緒にお願いする。
時折そよぐ風に乗り漂い鼻を擽るお隣の「ムタヒロ」の煮干しの薫りと下から響く駅のアナウンスを聴きながらのんびりと待つ時間。
少ししてきめ細やかに泡が立つ琥珀のビールとしっかりこんがりと焼き目が付くソーセージが3本横たわり添う粒マスタードの黄色がそそる主の皿とドイツのパンのブレッチェンがのる皿が運ばれる。
いただきますとビールをグビ。沁みる喉越し。しあわせな昼下がり。ナイフとフォークを握り切り刻むソーセージ。プリッと弾け溢れる肉汁に上がる気持ち。
薄っすら赤のチョリソーはほんのりと辛さに満るムギュと詰まる肉。ブラジルの生ソーセージだというリングウィッサは軽いパンチなにんにくの効くみっちりな肉。頬張り嚙みしめ流し込むビール。しあわせ。
摘むザワークラフトのやさしく染み渡る酸味効くしっとりのキャベツにビネガー沁みるピクルスとバター薫る芳ばしいポテトと噛み締めて小麦のブレッチェン。どれも主役を張れるバイプレーヤー。うん、おいしい。
ブラートヴルストはドイツの定番の焼きソーセージ。やさしい塩けとやさしい甘みが交りあう、パリッとした歯ごたえと身のふわり余白ある柔らかな食感がたまらない定番な定番のすてきなソーセージ。
そよぐ風。ソーセージとビールと時折薫る煮干のしあわせな時間。のんびりゆっくりと味わい平らげてごちそうさま。
レジの横の冷蔵ショーケースに並ぶおいしそうなソーセージとハムにあれこれを眺めお勧めされる4種入る「いろいろソーセージ」をお土産にお会計をしてお店を出る。
しめでラーメンな気分で隣の「味噌中華そばムタヒロ」に引き込まれそうになるをぐっとこらえ改札に向かう。