2025年4月、もたもたしていたら、小説に出てくる「新京成電鉄」の名前は姿を消してしまったようだ。
京成電鉄になった。

雨の中であったが、4月下旬に入って私は鎌ヶ谷大仏行きを決行した。

上野東京ラインで埼玉から上野へ、常磐線で松戸を通って、京成松戸線で鎌ヶ谷大仏駅へと降り立った。
傘を差し、地図も見ないで大仏様を探した。まず、神社へお参り。ここに大仏様が?と思ったが違った。

雨なので少し迷子になりつつ、自分の後頭部に視線を感じ、振り返ったら、道の反対側に大仏様がたたずんでいた。
横断歩道を渡って、大仏様に会いに行った。大仏様はきれいだった。静かだった。

実際に小説の舞台を歩いてみて、再び小説を読むと、頭に入らなかった単語も入ってくる。
『犬馬と鎌ヶ谷大仏』で言えば、「駅前の踏切」というのが、行ってみるとよくわかる。

足を使って読む読書は時間がかかるけれど、楽しみは二倍だ。
面白い散歩ができたと思う。