『印度料理 BHINDI(ビンディ)』実力店による正統派インドカレー[千葉みなと]
2024年で創業35年の本格インドカレー店。通りに面した窓から厨房をのぞくと、インド人シェフが素早くナン生地を広げ、こんがり焼き上げる熟練の技を間近で見られる。カレーソースのシャバシャバ感は、インド北部のデリーにルーツがあるから。辛すぎず、食べやすいのもデリーのカレーの特長で、トマトベースのバターマサラ、インド豆を煮込んだダールなど、カレーソースに染み出た具材の旨味をスパイスの香りが際立たせている。
『印度料理 BHINDI』店舗詳細
『BLONA(ブローナ) -Herbs & Spices-』スパイス&ハーブの専門店が考案[千葉]
副菜が彩りを添える見目麗しい一皿。手掛けるのは、常時100種類以上揃えるスパイスとハーブの専門店だ。カフェスペースで提供中のカレーには、独自にブレンドしたスパイス、オリジナルのハーブソルトが使われ、食べ始めてまず感じるのは華やかな香り。辛さは意外なほどマイルドで、具材として使われている野菜の旨味が存分に生きている。それでいてじわっと汗が出て、デトックス効果も期待大。
『BLONA -Herbs & Spices-』店舗詳細
『CAFE LE GRE(カフェ ル グレ)』カレーから垣間見えるカフェの本気[西千葉]
ココナッツカレーは季節ごとに装いを変え、夏はトマトカレー、枝豆を使ったグリーンカレーなどが登場。頬張るとココナッツミルクの甘みが広がり、さらに深い旨味が訪れ、うっとりさせられる。鶏皮を加熱して引き出した油で具材の鶏肉を炒め、そのあとでカレーソースを仕込むため、コクが生じるのだとか。食べ進めるうちに強い辛味が追いかけてきて、癒やしと刺激のコントラスが秀逸。
『CAFE LE GRE』店舗詳細
『バングラキッチン』西千葉に吹くバングラデシュの風[西千葉]
バングラデシュの高級香り米「チニグラ米」で作るビリヤニが名物。粒がパラパラしているので、サラサラした舌触りのビーフカレーとまんべんなく混ざり、ベイリーフやカルダモン、シナモンなどが発する清涼感が舞う。「カレーは日本人向けに辛さを抑えていますが、基本は本場のまま」と、バングラデシュ出身のシェフ、アハメド・ラセルさん。程良い辛味と、タマネギ由来の甘みにホッと和む。
『バングラキッチン』店舗詳細
『Curry Damon-カリーダモン-』この一皿で地元愛がうんと高まる[西千葉]
2024年4月にオープンしたばかりだが、生まれも育ちも西千葉というオーナーの沖田さんが営んでいるだけあって、すでに地元密着店の風格。店名を冠したポークカレーは、千葉大学を中心とした産学連携チームが開発した「ノンメタポーク」が主役だ。口の中で脂身がふわっと溶け、澄んだ甘みが広がり、なおかつ重さを感じない。カルダモン、クミンシード、アジョワンなど爽やか系のスパイスがパッと香り立ち、全体の印象を引き締める。ちなみに、米も千葉県産。
『Curry Damon-カリーダモン-』店舗詳細
取材・文=信藤舞子 撮影=逢坂 聡
『散歩の達人』2024年8月号より