JR・私鉄真鶴駅
駅から正面の県道の脇の細い道を入って行くと右手に荒井城址公園の北入り口。
↓ 5分
荒井城址公園
公園の東入口から道はわかりにくいが、バス通りの県道739号へ出る。
↓ 40分
お林展望公園
公園までは海が見える道。その先で森へ入り、番場浦遊歩道から潮騒遊歩道へ。
↓ 55分
三ツ石海岸
半島の先端からケープ真鶴へ上がり、再び森へ入りお林遊歩道から灯明山方面へ。
↓ 20分
分岐
森を抜けて車道へ出て左手に行くと山の神。道なりに下って行くと琴ケ浜の海岸。
↓ 25分
琴ケ浜
海側の道を通ってから車道歩き。まもなく左手に貴船神社。長い石段を上がる。
↓ 10分
貴船神社
石段の下に『丸入水産』。その先には魚市場があり、2階に『レストラン魚座』がある。
↓ 10分
真鶴港
真鶴港から道なりに坂道を上がって行く。港からゆっくり歩いて30分ほどで駅へ。
↓ 20分
ゴール
真鶴駅
体力度:★☆☆
難易度:★☆☆
歩行時間:3時間5分
歩行距離:約10㎞
アクセス:品川駅からJR東海道本線で真鶴駅、約1時間30分。
“お林”を抜けて三ツ石海岸へ
スタートは真鶴駅。ここからバスを利用すればすぐ半島に着くが、やや味気ない。途中の風景も楽しみたいと、駅から歩きだした。最初に向かうのは、駅から見える小高い森。荒井城址公園といって11世紀、源義家に従った荒井実継(さねつぐ)の居城があったようだ。空堀だけは確認できるが、今は普通の公園。公園の中を通りバス通りへと出ると、海が見えてくる。半島の右手には伊豆大島や熱海が見える。左側には丹沢の山々。大山もよく見える。後で通る琴ケ浜の、上からの眺めも素晴らしい。「中川一政美術館」を過ぎると、お林の入り口に到着。
まず森の中へ。お林の広さは、ほぼ50ヘクタール。鬱蒼とした森が残る。植林されたクロマツやクスノキに交じってスダジイなどの常緑樹も多い。特にクロマツとクスノキは巨大である。ここは「魚(うお)つき保安林」に指定されていて、魚が集まりやすい海を作っている。後述するが、海と森が密接な関係にあるということだ。
森からいったん抜けて番場浦(ばんばうら)遊歩道へ入り、さらに海岸線の潮騒遊歩道へと向かった。海際に出ると、岩壁に穴の開いた場所がある。かつて石材を採掘した遺構だそうだ。真鶴では今も岩地区で行われているが、良質な安山岩が、鎌倉時代から石材として採掘されてきた。江戸時代には小田原城や江戸城の石垣などにも使われた小松石だ。石が良質だったことと、海が近くて運び出しやすいのが需要を高めたのだろう。
番場浦から半島先端の三ツ石海岸へと出る。三ツ石には干潮なら渡ることができるが、大きな岩が多く、渡るのには意外と手こずる。筆者は随分前だが、強風の吹くなか、三ツ石まで行ったことがある。天候が悪かったせいで、あまりいい思い出は残っていない。そのとき聞いたのだが、海面が上がってしまい帰れなくなった人を、船で救助したこともあるという。
歩いたら真鶴港の海の幸を楽しもう!
今日の海は穏やかで、三ツ石に渡るのもいいかもしれない。でも眺めるだけにする。また森の中へと入り、お林最高峰の灯明山を過ぎて、車道へと出た。ここからは車道歩きだが、森は続いている。ようやく森から出ると琴ケ浜。先ほど上から見えた浜で、海岸線に道がつけられている。
長い石段の貴船神社に立ち寄ってから、すぐ近くの『丸入水産(まるいりすいさん)』へと入店。真鶴へ来るといつも立ち寄る店で、とにかく刺し身がどっさりと出るのがすごい。最近は刺し身と、身を取った魚の頭や皮も一緒に出すという見せ方をしているようだ。ぱんぱんに膨らんだお腹で、真鶴港から駅への坂道を上がるのが少々つらかった。
貴船神社
日本三大船祭りで知られる神社
毎年7月27 、28日に日本三大船祭りのひとつ「貴船まつり」が行われる神社。観光客も多い。歴史は古く約1200年前の創建。江戸時代までは貴宮大明神と称された。本殿までは108段の石段を上がる。
丸入水産
新鮮な刺し身がてんこ盛りのうれしい店
貴船神社の麓にある店で、観光客も来るけれど観光客向けの店ではないのがいい。とにかく刺し身がてんこ盛りで、いつも食べるのに苦労するほど。今回はお刺身定食(2300円)を頼む。手前の魚はキンメダイ。舟盛りは実はもうひと舟あるのだった。
●11:30~16:00ごろ。金休。0465‐68‐1330。
取材・文=清野編集工房