十一
酒も料理も外さない理想の居酒屋
自身も酒好きという大将の火物敏之さんが探し集めた地酒35種、本格焼酎は20種ほどを常備。常連客は「今日は3杯飲むからヨロシク」と大将に酒のチョイスをまかせることも多いとか。カウンターはゆったりと広く、落ち着いて飲める大人の雰囲気だ。作品に登場したネギトンなどお肉メニューはもちろん、毎日豊洲から直送の魚介類がオススメ。秋冬は土鍋ごはんや土瓶蒸しも人気。

左:『深夜食堂』21巻の第292夜に登場したネギトン。荻窪の居酒屋で教わったと断り書きが。(c)安倍夜郎『深夜食堂』/小学館ビッグコミックオリジナル連載中。
右:豚ロースをたっぷりのネギとポン酢でがっつりさっぱりネギトン990円、杉勇935円
右:豚ロースをたっぷりのネギとポン酢でがっつりさっぱりネギトン990円、杉勇935円
『十一』店舗詳細
洋食とBar SWITCH
インテリアにも味にもこだわりを貫く
サックス奏者でもあるマスターの徳永慎吾さんが自らデザインして改装。特にこだわったのは音響と照明で、店名通りあちこちにスイッチがあり絶妙に調光されているそう。鯛のアラや鶏ガラでダシをとったイタリアンやカクテル並みにきっちり作るハイボールなど、丁寧なメニューも若者たちに支持され、デートに使われる率が高いとか。しゃれたセンスに味の実力が加わった〝映える〞バーだ。
『洋食とBar SWITCH』店舗詳細
寄港地
家路をたどる前にしばし寄港して休む場所
店主の江口正明さんは元出版社勤務。漫画家小山ゆう先生のメシスタントをしていたほどの料理好きが高じて2001年に開店。人と人とをつなげる場所にという思いと、加山雄三の大ファンだったことからこの店名になったとか。言われてみればリゾートなインテリアだ。にぎやかで雑駁な雰囲気ながら個室が3つあるため漫画家さんの需要も多い。現在は息子の元氣さんが店長として2代目修業中。
『寄港地』店舗詳細
取材・文=神田ぱん 撮影=三浦孝明
『散歩の達人』2019年11月号より