昭和歌謡にGS、90年代のJポップなどいろんなイベントがあるが、毎週金曜はビートルズの日。1つのバンドが3本のステージを披露。迫力の生音を聴かせてくれ、お客のリクエストにも応えてくれる。金曜以外もオープンマイクで誰でも参加できるビートルズセッションデーなど、ビートルズイベントを絶賛開催中だ。
「有名どころだけじゃなく、ビートルズ結成前の曲や解散後のソロ曲もよく演奏するので、ビートルズ好きは絶対楽しめますよ」
そう話すのは毅さんの息子でこの店の店長を務める昇平さん。20代の彼がビートルズ贔屓の店の店長とはちょっと意外だが、彼も根っからのビートルズファンだ。「昔から父の車のBGMはずっとビートルズ。体に染み込んでいるんです」。40、50代のお客が多いが、昇平さんと同世代の若いお客も少なくない。
さらに、このライブハウスが面白いのは外国人観光客もフラッと立ち寄るということ。「マイクを取って流暢な英語で歌う方もいます。みんなで『ヘイ・ジュード』を熱唱したこともありました(笑)。アットホームな店なのでビートルズの楽しさを、もっといろんな人に知ってもらいたいですね」。気軽に来れてゆったりまったり。観光地ど真ん中のライブハウスは敷居が低く、ビートルズの素敵さを年齢も国境も飛び越えて共有できる場所なのだ。
取材・文=半澤則吉 撮影=小野広幸