月刊『散歩の達人』の人気連載『東京商店夫婦』待望の単行本化

もとは他人、の暮らしと商い

月刊『散歩の達人』で2016年11月号から2021年4月号まで連載された「東京商店夫婦」が単行本になりました。
東京でさまざまな商売を営む40組の夫婦の“暮らしと商い”を取材、書き下ろしエッセイも収録してお届けします。

夫婦が商いを共にし、その形がいつしか街の日常風景となっていく。一見、旧態依然とした商売のあり方だが、実際のところ、どのようなものなのだろうか。魅力的な店を商う夫婦へのインタビューから浮かび上がるのは、ステレオタイプな人生や、‟ふつう”の生活なんて、どこにも存在しないこと。さまざまなパートナーシップや生活の形が模索されるこの時代に、40 組の夫婦のリアルな言葉は何かのヒントになるにかもしれません。

40組の夫婦の“暮らしと商い”(掲載順)

1:鹿島製綿工場 鹿島廣子さん/鹿島秀夫さん
2:カットハウスシモヤ 下谷道晴さん/下谷和子さん
3:山栄食品 粉川和久さん/粉川和恵さん
4:パリーシューズ 中村歌子さん/中村俊久さん
5:御生菓子司いゝ島 飯島いくみさん/飯島靖博さん
6:菅谷精米店 菅谷政代さん/菅谷満雄さん
7:ライフテクトイトウ 伊藤かおるさん/伊藤直樹さん
8:カネナカ豆腐店 諸田朝代さん/諸田裕史さん
9:秋山三五郎商店 秋山有さん/秋山キヨさん
10:小山商店 小山喜八さん/小山明子さん
11:井上店 井上佳洋さん/井上百合子さん
12:喫茶穂高 粟野のり代さん/粟野芳夫さん
13:福田屋染物店 西形元子さん/西形正数さん
14:サトウサンプル 佐藤泰啓さん/佐藤明子さん
15:三河屋 ホセイン・ジャキルさん/山田千春さん
16:小川産業 小川順子さん/小川良雄さん
17:赤羽美声堂 宮和生さん/宮けい子さん
18:明神湯 大島みつ子さん/大島昇さん
19:だがしの神米 神田啓子さん/神田金三郎さん
20:金銀堂時計店 寺田典子さん/寺田久男さん
21:あづま屋文具店 分部登志弘さん/分部芳枝さん
22:立喰そば八兆 生田淳さん/生田麻衣子さん
23:洋菓子セキヤ 関矢尚尊さん/関矢紀子さん
24:小林ランドリー工場 小林瑠美さん/小林史明さん
25:中華こばやし 小林保男さん/小林友子さん
26:あつみベーカリー 板垣祝夫さん/板垣順子さん
27:定食あさひ 日野麻子さん/日野泰彦さん
28:AsianMeal 海野陽子さん/海野博士さん
29:握飯屋 塚田俊子さん/塚田康博さん
30:Piatti 岡田真由美さん/岡田幸司さん
31:retouches 早水博之さん/早水佳名子さん
32:とんとん亭 横島和男さん/横島弘子さん
33:ふな与 竹島善一さん/竹島万里子さん
34:今野書店 今野英治さん/今野聖奈子さん
35:長府屋 水林広一さん/水林眞弓さん
36:十一丁目茶屋 髙城しのぶさん/髙城健守さん
37:小原青果店 小原コレイさん/小原進さん
38:おさしみ処まるよし 吉田靖次さん/吉田礼子さん
39:武蔵野園釣り堀 青木大輔さん/青木麻衣子さん
40:ファミリーショップしおや 塩谷仁さん/塩谷まつさん

4篇の書き下ろしエッセイも収録

essay1 店を継ぐということ
essay2 阿部商店夫婦
essay3 いい客になりたい
essay4 最後の日

お店で丁寧にラッピングしてもらったような装丁にこだわりました

カバーをめくるとレトロな柄の表紙が現れます。カバー用紙自体が模様付きでお店で丁寧にラッピングしてもらった雰囲気にしてみました。カバー裏には写真も掲載。手触りがとてもいい素材なので、是非書店で手に取って触ってみてください。

著者紹介

阿部 了(あべ さとる)
1963年、東京都生まれ。国立館山海上技術学校を卒業後、気象観測船の「啓風丸」に機関員として乗船。その後、シベリア鉄道で欧州の旅に出て写真に目覚める。東京工芸大学短期大学部(現在の東京工芸大学)で写真を学び、立木義浩氏の助手を経て、95年よりフリーランスに。作品に、友人とその部屋を撮影した「四角い宇宙」、ライフワークともいえるお弁当の撮影で、2011年からはNHK「サラメシ」にお弁当ハンターとして出演中。著書に『おべんとうの人』、写真集『ひるけ』(ともに木楽舎)など。16年より鎌倉女子大学主催「お弁当甲子園」の審査委員、20年より千葉県館山市の「写真大使」に。
阿部直美(あべ なおみ)
1970年、群馬県生まれ。獨協大学外国語学部卒業後、会社員生活を経て、現在はフリーランスのライター。夫・阿部了とともに、全国を回って弁当の取材を行う。2007年よりANA機内誌『翼の王国』で「おべんとうの時間」を連載中(単行本は現在シリーズで4巻まで。台湾、中国、韓国、フランスでも刊行)。夫婦での共著は『手仕事のはなし』(河出書房新社)も。写真家の芥川仁氏と日本の里山を巡り、暮らしや土地の魅力を伝える『里の時間』(岩波新書)や、自身の家族について振り返る『おべんとうの時間がきらいだった』(岩波書店)など。

書籍データ

東京商店夫婦
価格:1980円(税込)
判型:A5判
ISBN:978-4-330-03021-0

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