吉田靖直(達人)の記事一覧

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100%の力が出ないのは悪い霊が憑(つ)いているから?【吉田靖直/トリプルファイヤー】
「無気力そう」「もっとやる気出せよ」のようなことを人からよく言われる。かなりエネルギーの出力が低い人間なのだと自分でも思う。矢沢永吉や長渕剛、玉置浩二など、バイタリティの塊のような人に憧れる。
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「なに突っ立ってんの?」とすごんできた、仕事に厳しいバイトリーダー【吉田靖直/トリプルファイヤー】
政治家の裏金問題や賄賂、オリンピックに絡む中抜きのようなニュースを見るにつけ、世の中にはうまいこと仕組みを利用して楽にお金を得ている人たちがたくさんいるのだなあと思う。私だって楽にお金が欲しいが、そのための仕組みを作るのが面倒で、手っ取り早く小金を稼げるアルバイトなどをしてその場をしのいできた。そんな無計画な人間はいつの時代も搾取され続ける羽目になる。
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MA-1を着た悪魔【吉田靖直/トリプルファイヤー】
高級ブランドの服など一着も持っていない私だが、高級ブランドのパーティーへ行ったことは2度ある。ファッション関係の仕事をしている友人が「タダで飲めるからみんなで行かない?」と2次会的ノリで連れて行ってくれたのだ。
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口説いてません。これはジローラモキャラです【吉田靖直/トリプルファイヤー】
お笑い芸人「ニッポンの社長」の辻さんに誘われ、ふたりでトークライブをした。芸人でもなく弁も立たない私が吉本の舞台でトークさせていただくとはなかなか得難い機会である。テーマは特に決めていなかったが、以前私と辻さんが飲んだ時の話に自然となった。
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数カ月経ってもモヤモヤしている、砂時計の思い出【吉田靖直/トリプルファイヤー】
他人に臆せず声をかけられるようになることが大人の必須条件だと思っている。どんなに格好いい人でも他人に道をたずねるのを恥ずかしがってモジモジしていたら一気にダサく見えるだろう。私は30代半ばを過ぎてもなお他人に話しかけることに結構な抵抗感がある。
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36歳にもなって、挨拶のことで説教されるなんて【吉田靖直/トリプルファイヤー】
数カ月に一度は実家に帰って神社の手伝いをしている。先日もお祭りの重なる時期に帰省し、丸1カ月家業を手伝った。宮司である父親が急に倒れた場合のことなども考え、手伝った内容はできるだけ記憶するようにしている。だがお祭りの手順や準備工程を覚えるだけでは不十分で、神主は数百人いる地域の氏子さん(寺でいう檀家)たちを取りまとめ協力を仰ぎ、行事を執りおこなっていかなくてはならない。私にとっては最も苦手とする分野だ。
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怒られるのが苦手だが、怒るのはもっと苦手だ【吉田靖直/トリプルファイヤ―】
できるだけ怒られたくないと思って生きている。誰でも基本的には怒られたくないものだと思うが、私は怒られることによるダメージを人一倍受けやすい方だと感じる。よく「私のために本気で怒ってくれてうれしかった」などとのたまう人がいるが、意味は理解できても感覚的に理解できない。どれだけ自分のことを考えてくれていたとしても、あるいは自分に非があったとしても、怒られたら条件反射的に負の感情を抱いてしまう。
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私が「餅作り」を嫌いな理由【吉田靖直/トリプルファイヤ―】
たびたびいろんなところで言っているが、私の実家は香川県にある神社だ。毎年夏や秋はお祭りが重なって私もちょくちょく手伝いに帰るが、一年で最も忙しいのは、なんといっても年末年始である。
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釣った魚は絶対死ぬとは限らないはずだ。【吉田靖直/トリプルファイヤ―】
子供の頃よく親の夜釣りに付き合わされた。海辺で釣り糸を垂らしてじっと待つ夜釣りは子供にとって退屈だ。何時間経っても何も引っかからず飽きたのか、それとも自分には釣り竿を与えられていなかったのか、今となってはよく覚えていないが、その夜私は親が釣り上げたメバルが入ったビニール袋を持たされ、少し離れたテトラポッドに座りボーッとしていた。
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私は頑張ろうと思う。【吉田靖直/トリプルファイヤ―】
知人の飲み会で一度だけ会った文芸誌の編集者から連絡があり打ち合わせをすることになった。コーヒーをすすりながら「最近は何やってるんですか」「実家にはよく帰るんですか」と世間話のような質問に答えていたら数十分が過ぎていた。相手は私に仕事を頼むつもりだったのに、私の返答のレベルが低すぎたせいで「やっぱこいつダメだ」と見切られてしまったんじゃないか。そんな不安がよぎり始めた頃、編集者は突然「吉田さん、小説を書いてみませんか」と言った。私は虛をつかれたような顔をして「小説かあ……いつか書いてみたいとは思ってたんですけどね。でも自分に書けるかどうか」などとゴニョゴニョ言いながら、顔がニヤつきそうになるのを必死にこらえていた。本当は打ち合わせを持ちかけられた時点で小説の執筆を依頼されることに期待していたのだ。「まあ……なんとか頑張ってみます」と弱気な返事をしつつ、胸の内は小説執筆への熱い思いで滾(たぎ)っていた。
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