開店前から行列を作るおしゃれな外観のらーめん店

『浅草 熟成味噌らーめん のりあき・美々』の外観。
『浅草 熟成味噌らーめん のりあき・美々』の外観。

都営地下鉄浅草駅のA1出口から地上に出て、アパホテル浅草駅前の角を曲がったら50メートルほど。
駅から歩いて約2分の場所にある。黒を基調としたおしゃれな外観が目印だ。

夜は23時まで開いている。
夜は23時まで開いている。

店内は、カウンター6席と小さなテーブル席が1つ。平日のランチタイムは、浅草界隈に勤める会社員が多く訪れるが、回転はよさそうだ。

服が汚れないようにと紙ナプキンのサービスがあるのもうれしい。

卵、味変味噌、生姜、調味料などで味の七変化を楽しむ

一人一個、奥久慈卵の無料サービスがある。
一人一個、奥久慈卵の無料サービスがある。

メニューは、熟成味噌らーめん、熟成辛味噌らーめん2種類が柱。味噌は店主が現地まで足を運んで選んだ越後味噌。

季節に合わせて、旬の食材を使用した限定メニューも展開している。

券売機横にはブランド卵、奥久慈卵の無料サービスが。

「生卵は、そのままラーメンにいれたり、すき焼きスタイルで溶いた卵に麺やチャーシューをくぐらせたり、ライスを頼んで卵かけご飯にしてもOK。ラーメン一杯で存分に食事を楽しんでほしい」と店主の竹石則明さんは話す。

ドーンと海苔が全形1枚のまま入っているのが目を引く。
ドーンと海苔が全形1枚のまま入っているのが目を引く。

注文から5分ほどで、熟成味噌らーめんスペシャル1450円が着丼。

チャーシュー、味玉、炒め野菜、メンマ、生姜、ゆずがトッピング。

 

味噌の芳ばしい香りが、食欲をそそる。

スープを一口飲むと、濃厚な旨味が口に広がる。スープの上に背脂がたっぷりのっているが、それほど脂っこさはない。

麺は三河屋製麺店のちぢれ中太麺を使っている。
麺は三河屋製麺店のちぢれ中太麺を使っている。

ちぢれ麺には、スープがよく絡み、濃厚な味噌スープのパンチ力に太麺は負けていない。モチモチ食感で食べ応えはじゅうぶんだ。

トッピングの生姜やゆずも香りが高く、素晴らしい隠し味になっている。

チャーシューは厚みがあるが柔らかい。
チャーシューは厚みがあるが柔らかい。

豚の肩ロースと豚バラと部位が異なる2種類チャーシューが1枚ずつ入っていて、食感の違いを楽しめる。

タレの味がしっかり染みていて、肉の旨味と合わさり極上の味わい! 口の中でとろけるほどの柔らかさで、あっという間に食べてしまった。

鍋で煮込み注文ごとにカットする「煮切りチャーシュー」がおいしさの秘訣だ。
鍋で煮込み注文ごとにカットする「煮切りチャーシュー」がおいしさの秘訣だ。
らーめんに卵を加えるとまろやかになる。
らーめんに卵を加えるとまろやかになる。
味変用の味噌には、なんと、あん肝が混ざっている。
味変用の味噌には、なんと、あん肝が混ざっている。

そしていよいよ、味変味噌。味噌を味噌で味変する試みに、期待が高まる。

元の味噌らーめんのスープは、豚骨や鶏ガラの動物系で出汁をとった辛口だ。あん肝が入っている追加の味噌を混ぜると、魚介風味に早変わり。旨味とコクがぐっと深まり、辛口から甘口へと味の印象ががらりと変わった。

生姜湯スープ割は、口直しにそのまま飲んでもおいしい。
生姜湯スープ割は、口直しにそのまま飲んでもおいしい。

らーめんの麺や具を食べ終わったら、生姜湯のスープ割をぜひ試してほしい。

濃厚な味噌スープの後味がスッキリとした味に変わる。

味噌味は、濃厚であるほど単調になりがちだが、最後まで楽しんで食べられる完成度の高い味噌らーめんだ。

お客様に最後までおいしく楽しく食べてもらいたい

竹石さんは、株式会社グランキュイジーヌ(ラーメンけいすけグループ)に10年以上勤務したあと、独立した。
竹石さんは、株式会社グランキュイジーヌ(ラーメンけいすけグループ)に10年以上勤務したあと、独立した。

店主の竹石さんは、店名についている「美々」の由来を「美しく盛り付けをして、おいしく食べてほしい」という思いでつけたと話す。

味変用の各種アイテムも、お客様に最後まで楽しんで食事をしてほしいと、素材を研究し充実させてきた。

あん肝を混ぜた追加味噌や生姜湯スープ割などの意外な組み合わせは、味噌らーめん好きなら、試さずにはいられない。

次は、辛味噌らーめんを食べに行こう。

住所:東京都台東区駒形1-9-9川尻マンション105/営業時間:11:30~14:30、18:00~23:00/定休日:日/アクセス:地下鉄浅草駅から徒歩2分

取材・文・撮影=ハマエミ