【イタリア代表】ピッツォッケリ Pizzoccheri
北イタリアの山の恵みがパスタに!
スイス国境付近のロンバルディア州の郷土料理。小麦が育たないのでそば粉で作られる。
活躍店舗…『蕎麦粉食堂バックウィート』 [藤沢]
栄養あるそばをメインにした健康志向のイタリアン。ピッツォッケリの麺はセモリナ粉+碾きぐるみそば粉の二八そばで、パスタマシンを使わず完全手打ち!キャベツとジャガイモ、ガーリックバターの効いたチーズソースがよく絡まり、滋味深く、もそもそした噛み応えが小気味よい。店主・山本純也さんおすすめの同郷の白ワインと合わせてみたい。
【チベット代表】テントゥク Thenthuk
体ポカポカ、すいとん的ちぎり麺
寒い夜の定番家庭料理。水で練った小麦粉生地を長方形にちぎってスープと一緒に煮込む。
活躍店舗…『チベットレストラン&カフェ タシデレ』 [曙橋]
店主・ロサンさんが妻の奈津子さんと営む店は、ルンタ(五色旗)が飾られ現地感満点。テントゥクもチベット人シェフが手際よく強力粉生地を指で伸ばしてちぎっていく。手切りとは思えぬ端正さで、つるんと食べやすい。スープは野菜の切れ端で丁寧に出汁を取ったやさしい味付け。肉はヤクの代わりに豚バラを。大根もたっぷりで、体がポカポカに。
【ベトナム代表】ミークアン MI QUANG
クアンナムの名物、ベトナム風きしめん
中部のクアンナム省やダナンの屋台、家庭で食べられる。麺はフォーより幅広でやや厚め。
活躍店舗…『バインミーシンチャオ 浅草店』 [浅草]
2019年開店のバインミー専門店だが、ベトナム人兄弟の店主が故郷の名物も知ってほしい!と、ミークアンを提供。麺は現地と同じ米麺の入手や再現がまだ難しいため、幅、厚み、食感が最も近い日本メーカーの生きしめんを厳選して使う。深みある味付けの具材とピーナッツ、とんこつ出汁のスープ、そしてセットのサラダも入れて混ぜ混ぜして食べよう。
【タイ代表】センレック/センヤイ senrek/senyai
パッタイに使われてる、あの麺!
米麺(クイティアオ)の一種で、細いのがセンレック、太いのがセンヤイ。パッタイ(米麺のタイ風炒め)にはセンレックが多く使われる。日本で流通するのは乾麺だが現地は生麺が主流。
【中国代表】ビャンビャン麺 byángbyángmyàn
たとえるなら、ベルト麺!?
内陸部の陝西省でおなじみの小麦麺。その幅と長さ(長いと1m)からベルトにも例えられる。うどんに近い食感だ。
【日本代表】ひもかわうどん
一反もめんか、ぬりかべか!?
小麦産地の群馬県桐生発祥。郷土料理のおきりこみ用だった麺が今はつけ汁で定着。極幅広だが薄くてのどごしよし。
取材・文=下里康子 撮影=井上洋平
『散歩の達人』2022年12月号より