水新菜館
浅草橋の顔ともいえる町中華です
店主の寺田規行さんの曾祖父が果物店を開いたのが明治30年(1897)。その時の店名が「水新」。果物を水菓子といった時代で、曾祖父の名前は寺田新次郎だからこの店名になった。場所は現店舗の向かい、みずほ銀行のところだったが、関東大震災後の区画整理で今の場所に移ったそうだ。戦後はパーラーとなり、あんみつ、焼きそば、ラーメンなどを出していた。それを現店主が引き継ぎ、「菜館」となったのが1972年のことだ。
『水新菜館』店舗詳細
中国料理 十八番
ニラそば+小ライスがめちゃ旨い
浅草橋の路地に忽こつ然ぜんと現れるこちらのお店。店頭にはその日のサービスメニューが手書きで書かれている。ほとんどの客はこれを注文するそうだ。毎月、18日は全品150円引きになるのでねらいめだ! 店主の八代満さんが、西浅草にある『十八番』で働き始めたのは18歳の時。その後、チーフとして働き、1992年にこの場所で独立した。表通りでないだけに最初は不安だったが、今では常連さんたちに支えられている。開業の時に借りた資金もほとんど返し終えたそうだ。
『中国料理 十八番』店舗詳細
上海ブラッセリー
無国籍な看板に「中華食堂」の文字!
店の後ろが神田川で、店からまっすぐ垂直にのびている道の向こうからでもわかるようにと大きな看板をつけたと言うのは、オーナーの泰江卓朗さん。どことなく異国情緒あふれる店名と看板だ。泰江さんの実家は西船橋の町中華。そこをずっと手伝っていた。浅草橋に店を開いたのは1995年のことだ。ランチ人気メニューの麺類についてくる半チャーハンは刻んだ紅ショウガが入っていて独特の味わい。いくらでも食べられる。
『上海ブラッセリー』店舗詳細
中国料理 中華楼
大正時代に創業した超老舗町中華
亀戸で和菓子屋をやっていた初代の塚田新一が関東大震災の後、この場所にきて開業した。「風水の知識があったので、ここを選んだと聞いてます。あと、隅田川を越えてお店を持ちたいと常々言っていたそうです」と言うのは4代目の塚田素久さん。創業者の「店を広げてはならない」という言葉を代々守り続けているそうだ。
『中国料理 中華楼』店舗詳細
構成=フラップネクスト 取材・文=下関マグロ 撮影=山出高士