【散歩コース】
スタート:京都駅前バス停から市バス9・50系統で二条城前バス停まで17分・230円
市バス二条城前バス停(3分/0.2㎞)→二条城(24分/1.3㎞)→京都御苑(17分/0.9㎞)→護王神社(11分/0.6㎞)→京都御所(14分/0.8㎞)→京都迎賓館(8分/0.4㎞)→梨木神社(5分/0.3㎞)→蘆山寺(12分/0.6㎞)→市バス河原町今出川バス停
→ゴール:河原町今出川バス停から市バス205系統で京都駅前バス停まで25分・230円
今回のコース◆約5.1㎞/約1時間40分/約6700歩
二条城/国宝やユネスコ世界遺産などに登録される城郭
慶長8年(1603)に、京都御所の守護と江戸幕府初代将軍徳川家康の上洛時の宿所として築城。国宝である二の丸御殿は、障壁画や欄間彫刻など、豪華絢爛(けんらん)な桃山文化の遺構が見られる。
京都御苑/京都の中心にある緑豊かな公園
京都御所の外苑で、公家町跡を整備して公園に生まれ変わった。約65万㎡の広大な敷地内には『京都御所』や『京都迎賓館』などがあり、九門五口の出入り口がある公園としても親しまれる。梅や桜、紅葉など、四季折々の景色が見られ、野鳥も多く飛来する。
●苑内自由。京都市上京区京都御苑3。☎075ー211ー6364。
護王神社/スポーツ選手からの信仰が篤(あつ) い足腰を守護するイノシシ神社
平安京遷都に貢献した和気清麻呂を祀る。清麻呂がイノシシに危機を救われて足萎(な)えが回復した逸話から足腰守護の御利益があると信仰が篤い。狛犬ならぬ狛イノシシ(霊猪)が出迎える。
京都御所/古来の内裏の形態を今日に伝える歴代天皇の皇居
東京遷都まで皇居として使われていた。現在の建物は安政2年(1855)に造営されたもので、一部は平安朝の建築様式。京都仙洞(せんとう)御所には庭園や茶室が残る。
京都迎賓館/日本が誇る匠の技が生かされる
平安遷都1200年を記念して、2005年に開館。海外からの賓客をもてなす現役の迎賓館で、一般にも公開。建物や調度品には、数寄屋大工や蒔絵など、日本の伝統的技能が用いられている。
梨木(なしのき)神社/名水とハギの名所で知られる
明治維新の功労者である三條實萬(さねつむ)・實美(さねとみ)親子を祭神とする神社。京都三名水の一つ・染井の井戸があり、水は甘みがありまろやか。ハギの名所で秋には約500株の花が咲く。
廬山寺/美しい庭園でも知られる紫式部ゆかりの寺
天慶元年(938)に元三大師良源(がんざんだいしりょうげん)が開基。良源が悪鬼を退散させた故事にちなんだ節分行事の鬼法楽でも有名。紫式部が「源氏物語」を執筆した邸宅跡でもある。
【通り名を覚えれば京都通になれる】
京都の住所にある「上る(あがる)」「下る(さがる)」はどういう意味?
京都の住所表記が長いことにまず驚く。京都市の住所は、京都市の後に中京区や上京区といった行政区が示される。そして、行政区と町名の間に西洞院(にしのとういん)通や東堀川通といった「通り名」が含まれる。例えば二条城の住所は、「京都市中京区二条通堀川西入る二条城町541」で、「二条通と堀川通の交差点から西側」ということになる。
京都は碁盤の目のように通りが整備されいていて、通りと通りが重なる交差点を、北に向かう場合は「上る」、南に向かう場合は「下る」、東西の場合は「東入(いる)・西入る」となる。
地図を見ると左京区は右(東)、右京区は左(西)にある。これは、君主は南に向かって政務を司るという中国古来の考え方に由来する。つまり、御所から見て朱雀大路より左は左京、右は右京と呼ばれるようになった。
京都の人は小さい頃から「通り名」を覚えるという。地元の人やタクシーの運転手などは、「町名ではわからないので、通り名で言って」という人も少なくないという。しかし、郵便などの場合は「通り名」は必要がなく、行政区名町名番地を記入すれば届く。
【京都グルメを堪能】
『喫茶 マドラグ』名店の味を引き継ぐ玉子サンド
古きよき雰囲気がある喫茶店。コロナの玉子サンド990円は、閉店した「洋食コロナ」のレシピを受け継ぐ。ふっくらと蒸し焼きした玉子焼きを挟んだ名物メニューだ。
取材・文=アド・グリーン
『散歩の達人 歩きニストのための京都散歩地図』より