JR長野駅東口で暗渠発見

JR長野駅2階の東口から地上に降り立つと南東方へ伸びる一本道に出る。この一本道には落ち着いた雰囲気の飲食店が軒を連ねている。

良さげな飲み屋たちは開店に備えて仕込み中の模様。夜に歩くのもなかなか趣がありそう、なんて思っていると…道路形状の不自然さに気がつく。

違和感のあるアールの大きさ。見通しが良いとは決して言えないこのカーブ。
これはかつて川が流れていた道なのでは?
筆者はカーブの先へとさらに歩を進めた。

筆者の疑念はさらに深まる。

明らかにかつて小川が流れていたであろう形状と名残を感じさせる小径を発見。
小径の入口には「せせらぎ歩道」とある。

圧巻なのはデザイン性溢れるインターブロッキング舗装。波紋やキラキラと光る川面を表現したデザインは最早アートである。

そこで調べてみたところ、筆者の疑念は確信へと変わった。
元々、この小径は善光寺に至る用水路の跡地であったそうだ。

見つけた!やはり暗渠であった!

歩きやすく舗装され、ある意味不自然なカーブを描く遊歩道を発見したならば、それはかつて小川や用水路などが流れていた場所で暗渠となった可能性が高い。

ただの散歩が暗渠を発見するだけで歴史浪漫を体感できるタイムスリップ物のドキュメンタリーとなり得る。

読者の方々は大袈裟とお思いかもしれないが、決して言い過ぎでもないと筆者は個人的には思っている。これも散歩の醍醐味と言えよう。

そうこうしているうちに暗渠を歩き続けると辿り着いたのは若里公園。
ここは筆者もよく家族で訪れる公園ではないか。

ここは木陰にシートを敷いてピクニックするのが楽しい公園だ。もちろん子ども用の遊具も充実。みんなに優しい場所、まさに公園だ。

若里公園敷地内には、コンサートホールや県立図書館があり、その建物内には喫茶店も併設されている。
喫茶店で公園の紅葉を眺めながら珈琲タイムとでもしようか。喫茶店で歩き疲れた身体を癒すのも散歩の醍醐味と言えよう。