オギリマサホ(達人)の記事一覧

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「ソフトクリームのあの子」に会いに行こう~日本全国の行楽地でがんばるニックン&セイチャン~
子どもの頃、夏になるとアイスクリームの移動販売車が家の近所に来ていた。母はそこでバニラアイスとコーンを買い求め、しばらくはそれがおやつになるというのが我が家の定番だった。そのコーンの箱には、巨大なソフトクリームを舐める金髪の男の子の絵が描かれていたことを覚えている。
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街の片隅でハイホー、ハイホー~こびと達はなぜ花壇に置かれるのか~
以前、当コラムで動物の置物を取り上げた。庭や玄関先に置かれる動物の置物は、よりリアルな造形を目指して作られているように見える。一方、現実には存在しなさそうなモチーフの置物というのもある。その代表格が「こびと」ではないだろうか。ブカッとした帽子をかぶり、ヒゲをたくわえたこびと達。妖精の一種で、山や森に暮らすと言われている。確かに、草花の間から顔を覗かせるこびとの存在は、庭を一気に童話の世界に変えてくれる。置物のモチーフにこびとが多用されるのもわからない話ではない。
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タバコ屋のデザインに魅せられて
幼いころから、狭いところに入るのが好きであった。家に新しいテレビが来た時も、テレビ本体より、そのテレビが入っていた段ボールをもらえることを喜ぶ子どもだったのである。この段ボールは内部を改造し、しばらく秘密基地として使っていた。そんな私が子ども心に「あれは面白そうな仕事だぞ」と思っていたのが、「タバコ屋の店番」である。
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「消えたフン」の謎を追え~色あせた犬フン看板を読み解く~
2020年4月に東京に緊急事態宣言が発出された際、なんとも気持ちが落ち着かず、歩ける範囲の地域をひたすら散歩していたことがあった。健康維持のための散歩は推奨されていたからだ。その散歩中に目についたのが、犬のフンを片付けるよう呼びかける看板、「犬フン看板」である。飼い主にあの手この手で訴えかけようとしているせいか、自治体によりデザインもさまざまで、見ていて飽きない。いつしか「緊急事態宣言下の散歩」は、「さまざまな犬フン看板を探す散歩」へと目的を変えていき、「犬フン看板」フォルダは撮影した画像で溢れた。
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カニカニカニカニカニ!冬の駅、カニ増殖が止まらない
いつものように渋谷駅を歩いていた時、ふと気がついたことがある。「いつから冬の駅は、こんなにカニだらけになったのだろう」と。例年11月6日に漁が解禁されるズワイガニは、山陰では松葉ガニ、福井では越前ガニ、石川では加能ガニなどとさまざまな名で呼ばれ、日本海の冬の味覚の代表格である。JR西日本では、以前から山陰や北陸に向けて「かにカニはまかぜ」などの特急を走らせ、駅や車内吊り広告で大々的に宣伝をしていることは知っている。ところがそのカニ波が、JR東日本管内にも及んできたのである。
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虎にまつわるエトセトラ~2022年版十二支ライダー・動物初詣の巻~
2022年、寅年の新年を迎えた。ライダーの格好をして干支の動物の遊具に跨り、新年の挨拶画像とする「十二支ライダー」、干支の動物にちなんだ寺社に初詣に行く「動物初詣」を個人的に実施しているため、年末年始になると干支の動物について考える機会が多くなる。
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電車のドアの「イテテテ」デザインについて考える
「自分が痛いわけではないが、見るからに痛そう」という状況がある。タンスの角に足の小指をぶつけた人などはその典型的な例で、見ているこちらが思わず「イテテテ」と声をあげてしまう。そのような「イテテテ案件」が、街の中には潜んでいる。私が子どもの頃から、見るたびに「イテテテ」と呟いてしまうのが、電車のドアに貼られている「開くドアーに注意」というステッカーだ。
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整骨院入り口のガイコツに、物申したいことがある
突然だが、あなたは街でいきなりガイコツに出くわしたらどうするか。恐らくほとんどの人は、驚いて腰を抜かすに違いない。この世にガイコツがいて違和感がない場所など、お化け屋敷か理科室の棚くらいのものである。私自身、幼少時に東京ディズニーランドのアトラクション「カリブの海賊」で怖いガイコツに脅かされて以来、ガイコツとはあまり相性が良くない。
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動かないエスカレーターに魅せられて
実家の近所に、Oというスーパーがある。3歳の時、店内で迷子になって大泣きしたというのが、私の人生における最も古い記憶なので、1970年代の終わりには既に開店していたことになる。目の前を走る山手通りの拡張に伴い、以前は店の前にあった公園も無くなってしまったが、スーパーOの建物自体は現在も当時のまま残っている。
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街の時計は、正しい時を刻んでいるのだろうか
私は毎朝、東京の西の方から都心に向かってバイク通勤をしている。時間に余裕を持って出発するのが理想だが、大抵は毎日ギリギリに家を出ることになる。そんなわけで、「この地点をこの時間までに通過すれば、まあ大丈夫だろう」という生活の知恵が、いつしか身についてしまった。ところが私のバイクには時計表示が付いていない。腕時計を見ようにも、冬場は何層にも重ねられた袖の下に潜っているため、運転しながら掘り起こすわけにもいかない(しかも一度掘り起こしてしまえば、袖からスキマ風が入って大変悲惨なことになる)。そんな時に重宝するのが、街のあちらこちらに設置された時計である。
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