オギリマサホ(達人)の記事一覧

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駅のショーケース、たまには立ち止まって眺めたい
生活に不可欠な施設でありながら、あまり長居することを想定されていない場所、それが駅ではないだろうか。最近でこそ「エキナカ」に魅力的な店が増え、駅の滞在時間が長くなるような工夫がなされているが、それでも駅構内にボーッと佇んでいたりしたら、急いでいる人に舌打ちとともに突き飛ばされる危険性もある。ところが、そんな駅にショーケースが設置されていることがある。中に展示されているものはさまざまだ。ほとんどの人が足早に通過してしまうであろう駅に、ショーケースを設置する意味はどこにあるのだろう。
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メジャーな趣味に便乗する愉しみ~街角のデザインマンホールを探索する~
街歩きのかたわら、面白い看板や変わった形の植木などを撮影し続けている。そんな私がこれまであまり撮影してこなかったもの、それが「デザインマンホール」である。マンホールの蓋は鋳鉄で造られているものが多いが、滑り止めの意図もあってか、以前から複雑な模様が彫られていることが多かった。そこに鮮やかなカラー樹脂を流し込んだカラーマンホールや、細かい絵や写真をシールにして鉄蓋に貼り付けたマンホールなどが登場するようになり、瞬く間に全国に広まっていった。
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駅周辺のイラストマップを、今後の仕事の参考にしたい
イラストレーターをやっていると、たまにイラストマップの制作を依頼されることがある。そのたびに私は苦戦をする。なぜなら構成のセンスが皆無だからだ。そもそもイラストマップとは、ある範囲内を「名所」や「スイーツ」などのテーマでまとめ上げるものだ。強調したいところは大きく、そうでないところは省略するというデフォルメを施しながら、「利用者が迷わずその場所まで到達できる」という地図の根本的な役割も含めなければならない。私はこの「デフォルメ」がすこぶる苦手である。道が省略できず、ついつい細かい所まで書き込みすぎてしまうのだ。
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「城南信用金庫の縦型看板」の謎
数年前、国道246号をバイクで走っていて、三宿の交差点で信号待ちをしていた時のことだ。ふとした違和感を覚え、一体何だろう、と改めて辺りを見渡してみて、その原因が判明した。「城南信用金庫の縦型看板」である。
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チェーン店に血を通わせる「手作り宣伝」の魅力(コンビニ編)
全国チェーンを展開する飲食店やコンビニの存在は、街の風景を大きく変えた。地域の独自性は薄まり、日本全国どこへ行っても「なんか見たことあるような風景」になってしまったように感じる。どこにいても同じ内容のサービスを受けることができるという点ではありがたいが、画一的な風景に多少の物足りなさを感じるのも事実だ。ところがチェーン店でありながら、独自のカラーを打ち出している店がある。店員さんの手作りと思われる宣伝で、おすすめの商品をアピールしたり、親しみやすい店内にしたりしている場合だ。
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街に描かれたバイクの車種を当ててみたい
人はえてして、自分の興味のあることに目が行きがちな生き物だ。「ほら、あそこに模型屋があるでしょ」「え、あったっけ」といったように、他の人にとっては風景の一部になってしまうものが、好きだからこそクッキリと見えてしまうことがある。私にとってのそれは、「バイクの絵」である。バイクに乗り始めて四半世紀弱、街にバイクが描かれていると、どうにも目についてしまう。そうして見ているうちに、描かれるバイクの絵にもさまざまな種類があることに気が付いた。これら「描かれたバイク」の種類について追ってみたい(とはいえ、私もバイクの車種にそこまで精通しているわけでもないので、ぜひ詳しい方に教えていただきたいところである)。
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「ご自由にお持ちください」の美学
現代社会はモノに溢れている。不要になったモノは気軽に捨てるし、価値がありそうなものはフリマアプリで売ればよい。しかし街を歩けば、「ご自由にお持ちください」という張り紙が付けられたモノが、民家の玄関先などに置かれているのをしばしば見かけることがある。「フリマに出しても値はつかないだろうが、捨てるには忍びない」といったところか。そこには「使えるものは無駄にしない」「他の人の役に立ってほしい」という美徳があらわれているように思う。一体どういったものが「ご自由にお持ちください」と言われているのか、観察してみた。
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ひとの趣味に便乗する愉しみ~かわいいトラック考~
ある日、友人のMさんが「ミニストップのトラックがかわいくて、写真に撮りたいのだけれど、なかなかチャンスがない」と言った。私はそれまで、「トラックがかわいい」という気持ちをついぞ抱いたことがなかったので、その言葉に少なからず戸惑った。Mさんが言うには、ミニストップのトラックは、ピンク色の背景にソフトクリームが車体に描かれていて、なんともかわいいデザインなのだという。
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街のシャッター、それは一つのキャンバスである
商店にとって「シャッターが閉まっている」という状態は、あまり望ましいことではないのではないだろうか。空き店舗が目立つ衰退した商店街を「シャッター通り」と呼ぶように、そこには一抹の寂しさが付きまとう。しかし、そのシャッターに絵が描かれている場合はどうか。寂しげなシャッターが一転、華やかな壁画に早変わりする。そうした街のシャッター絵を鑑賞してみよう。
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銅像定点観測のススメ~着衣銅像のバリエーションを追っていきたい~
人物や動物をモチーフとした銅像は、今や多くの街に設置され、風景の一部として馴染んでいる。こうした各街の銅像めぐりを趣味としている人もいるのではないだろうか。当然のことだが、銅像は動かない。一度見てしまえば再度確認しに行く必要はないだろう。ところが銅像の中には、日々変化をし続けるものたちが少なからずいるのである。設置者や有志などにより、銅像に服が着せられるケースがそれだ。今回はこうした「変化する着衣銅像たち」を定点観測して、その奥深さに迫っていきたい。
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