松本出身の方に教えてもらった若大将。
心待ちにしすぎた結果、
開店と同時にフリーター降臨。
席に座り、迷わず「山賊焼定食」を注文。
運ばれてきたのは、
予想を超えるボリュームとビジュアルだった。
どっしりと構える大ぶりな鶏肉。
カリッと音が聞こえそうな衣の下には、
じゅわっと溢れる肉汁がたっぷり潜んでいる。
それは腹が減った食べ盛りの
フリーターにとって至福の極み。
そして、添えられたキャベツの山と、
ツヤツヤの白ごはん、熱々の味噌汁。
そんでまさかの温玉に興奮。
「これだけ揃えば、もう何もいらない」と
思わず心の中で呟いた。
箸を伸ばして、まずはひと口。
カリカリ、じゅわっ。
濃いめの下味がしっかりと染み込み、
噛むたびに旨みがビックバンする。
力強い味わいに一口目で
教えてくれた方に感謝が溢れる。
そのままでも十分すぎるほど旨いのだが、
さらに楽しみ方は広がる。
添えられた大根おろしを
山賊にちょんと乗せて食べる。
これがまた、至高の極みな件について。
カリッとした衣に、
大根おろしのさっぱりさが絡み、
こってりとした旨味を口の中で
清涼感感じる味わいに変貌させてくれる。
重たさをまるで感じさせない、
魔法のような味変。
そして、満を持して温泉卵の登場。
とろける黄身に山賊焼をくぐらせれば、
まろやかさとコクが一気に押し寄せてくる。
カリカリ、ジュワッ、トロリ。
たった一枚の鶏肉から、
幾通りもの美味しさが生まれていく。
これは間違いなく、
松本でしか出会えない一皿だと確信した。
がっつり食べて、しっかり満たされて。
「松本に来たら、これだよなあ」なんて、
心の中でつぶやく。
気づけば、空っぽになった皿と丼を前に、
最上級の満足感以外の言葉は見当たらなかった。
次に来るときも、迷わず赤い暖簾をくぐろう。
あの黄金色の誘惑に、またきっと抗えないだろう。
🏮 若大将(わかだいしょう)
• 住所:長野県松本市中央1-4-3
• アクセス:JR松本駅から徒歩約3分(約240m)
• 電話番号:0263-35-6231