ともかく、3個パックを買い、家で、まずはアンコをつかんで、ガブリ、ガブリ......2口で完食、続けて、キナコ、黒ゴマ、あっという間に平らげた。

3個パックおはぎ=ひいばぁちゃんのおはぎ1個分、という感覚だ。

ひいおばあちゃんは、1900年前後の生まれ。鳥取県倉吉市の出身、広島県安芸高田市の向原町で、後半生を過ごした。

おはぎやぼた餅に地域性があるのか、わからないけれど、一族は、季節に関係なく、おはぎ、と言ったり、ぼたもち、と言ってみたりしていた。

彼女が作るおはぎは、炊いたもち米の粒が、ツブツブして、そのひと粒ひと粒が、キラキラした。

粗く潰した外側のあんこは、茹でた小豆の皮がカワカワしていた。透き通ったツブツブごはんと、ザラついたアンコの食感が、口の中いっぱいに広がり、頬張っても、まだ半分以上残ってる、そんなぼた餅だ。