代々木の「FarmMart&Friends」の超やわドーナツ。
代々木にある薪窯でパンを焼く「パン屋塩見」の隣に気になるドーナッツを見つける。かみさんは仕事。息子は部活で一人ぼっちのみどりの日。調べると営業しているようなのでぶらりと出かける。
代々木駅のスクランブル交差点を渡り西に進む。小田急線の高架をくぐりすぐに右に曲がり坂を登り少し歩き「維多俐亜学院(ヴィクトリア学院)」を左に曲がるとそこ。
樹木が茂り、格子に組まれる灰色に風化する貫板に緑と枯れる蔦が絡む外壁の大きな箱。薪が積まれる通路を挟み左に「パン屋塩見」。右に「FarmMart&Friends」。
せり出す白い軒に黄土色の塗り壁。大きく開く出入り口と大きな窓の開放的なお店。お店の前にテラスな席。寛ぐ夫婦と女子友の二人。店頭に並ぶ野菜。大きな筍がおいしそう。
こんにちはと入り口をくぐると柔らかな空間に所狭しと並ぶ食料品たち。
「地産地食」を軸に、徳島県神山の農業と食文化を次の世代につないで行くことを目的に、小さいものと小さいもの、少量生産と少量消費をつなぐ活動を通じ、みんなで解決して行こうと始まるフードハブ・プロジェクトから都市で関り合いを実感できる場と銀座にやって来た「パン&フレンズ(ナチュラル物産館)」がドーナツを看板に代々木で営業を再開したというところ。
なるほどあれこれの食料品がどれもこれも気になる。エジプト塩とかじゃこのオイル漬けとか心のぽん酢醤油とか真っ赤な梅干しとか。一通り眺めるもやはりショーケースに並ぶドーナツが一番気になる。
ジャージー牛乳で仕込む高齢者にも食べやすいと神山町で人気の「超やわ食パン」の生地に神山小麦の全粒粉を練り込んだふわふわもちもちと謳う「超やわドーナツ」。
頭にちょこんとクリームと目印の果実をのせ縦に置かれ並ぶ丸いドーナツ。クリームとアップルとビーツとキウイの4種類。
のぞき込み、アップルとクリームとキウイをお願いする。お持ち帰りの時間はと問われ、大体の時間を伝え、寄り添い箱に収まるドーナツを確認し、保冷剤を付けてもらいお会計をする。
冷蔵庫の中の野菜室ぐらいに入れてくださいとのこと。あまり冷やし過ぎると硬くなってしまうらしい。
買い物を済ませた後、ふと、そうか、すこしここで一服してからで良かったと気づくも遅し。ドーナツをあてにクラフトビールにワインが飲めるという角打ち。また今度の楽しみに取っておく。
家に帰り、冷蔵庫にしまい、家族の帰りを待つ。夕飯を済ませておやつの時間。
残るキウイを手に取りいただきますとかぶり付く。むち、むぎゅ、むっちん、ふわ。じゃりとまぶされた砂糖の甘みとたっぷりと詰まるクリームのしっとりとした甘み。まじる粒のキウイの果肉の歯ごたえと酸味がやさしくからむ。
うん、やわらかい。そして、とてもおいしい。ゆっくりと味わう。最後の一口を大切に噛みしめて、指を舐め、ごちそうさま。
リーフレットに書かれるもう一つの柱のきび・あわ・たかきび・キアヌ・神山小麦の原麦など10種類以上の国産の雑穀を練り込んだヴィーガンドーナツもとても気になる。
近々また角打ちを楽しみに訪れようと心にブックマークする。