旅行の記事一覧

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美術館の裏手は砲台跡だった――。岬の丘陵には砲台がたくさん。観音崎砲台群<前編> ~廃なるものを求めて 第13回~
桜が満開となった麗(うら)らかな春の日。観たい展示があったので、横須賀美術館へ行きました。初めて行く美術館なので、周りには何があるだろうかと何気なく美術館周囲の地図を見ていると、「三軒家砲台跡」という単語を見つけてしまいました。なに?砲台跡?砲台跡。この単語に興味が惹かれ、美術館を拝観し終わったら散策してみよう。いや、そうするべきだと決めました。横須賀美術館は三浦半島の東側、神奈川県立観音崎公園内にあります。観音崎は東京湾の湾口部にあり、一般的には観音崎灯台や海原が望める丘陵地帯の公園が有名ですが、私にとっては明治期に配備された観音崎砲台群を連想させるものです。明治初期から1945年の終戦にかけ、東京湾要塞のひとつとして、三浦半島の沿岸部には砲台などの防衛施設が多数配備されました。とくに観音崎は日本初の西洋式砲台として旧陸軍が整備することとなり、第一砲台が明治17年(1884)に竣工し、続いて第二砲台、第三砲台と、丘陵地帯の沿岸部のあちこちに砲台が配備されました。「三軒家砲台跡」もその砲台群のひとつで、明治29年(1896)から昭和9年(1934)まで稼働しました。
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山梨県笛吹市 ~市内を鮮やかに彩る桃の花に春の訪れをしみじみ実感~
東京方面から長いトンネルで笹子峠を越え、ほどなくすると甲府盆地と雄大な南アルプスが視界に飛び込んでくる。山梨の懐に入り込んだことを実感する瞬間だ。その甲府盆地のやや東寄りに、石和町など近隣町村が合併して2000年代に誕生した笛吹市がある。市名の由来でもある笛吹川と支流が生み出した複合扇状地は、肥沃で水はけのよい土壌に加え、日照時間の長さや昼夜の寒暖差も相まって果樹郷として大きく花開いた。なかでもモモ・ブドウは栽培面積・収穫量・出荷量とも全国一であることから「日本一の郷」を宣言。桃の花が市中至るところで咲く春の光景は“桃源郷”と称されるほどだ。市のもう一つの目玉である石和温泉は、1961年に高温の湯が豊富に湧出し、瞬く間に一大温泉街を形成したが、現在コロナ禍の煽(あお)りを受け、多くの宿や店が厳しい経営を強いられていると聞く。今春、取り巻く事情がいきなり好転する可能性は低いが、それでも桃の花は例年どおり咲き誇り、心華やぐ“桃源郷”を見事に演出してくれることだろう。
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御岳山から岩石園へ。滝や渓谷を巡るロングコース ~東京都 青梅市・檜原村~【東京発日帰り旅】
『散歩の達人 首都圏日帰りさんぽ』より、旅先で気軽に楽しめる散歩コースを紹介。歩行時間や歩行距離も明記しておりますので、週末のお出かけにご活用ください。御岳山(みたけさん)から大岳山の途中に岩石園(がんせきえん) がある。昭和10年(1935)に整備された渓谷の道である。滝をいくつか巡り、その苔むす渓谷の中を歩いて、馬頭刈尾根から檜原村へと下りるコース。
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『横浜ベイホテル東急』の部屋で運転士になれる!? 東急電鉄コンセプトルーム宿泊プラン「みんなで運転士」
このご時世、旅行に行ったりイベントに参加したりできなくて“鉄分”が足りないという方も多いはず。でも、もしホテルの客室で運転士体験ができたとしたら……? そんな夢のような楽しみ方をできるのが、『横浜ベイホテル東急』で2021年4月1日から販売している宿泊プラン「みんなで運転士」だ。
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原宿駅の木造駅舎、渋谷の東急百貨店……おなじみの風景に別れを告げた日【東京さよならアルバム】
日々、街の表情が大きく変化する東京。2006年、私はふと思い立って、消えていく風景を写真に納めることにしました。「消えたものはもう戻らない。みんながこれを見て懐かしく感じてくれたらうれしいな」とそれぐらいの気持ちで始めた趣味でした。そんな、東京から消えていった風景を集めた短期連載「東京さよならアルバム」。今回は第12弾として、2020年3~7月に消えていった風景を紹介します。 写真・文=齋藤 薫
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オシャレな街を抜けるとぽかんと現れる都営住宅の跡・都営青山北町アパート~廃なるものを求めて 第12回~
表参道、青山。その名を聞くと、オシャレで優雅、流行の先端な場所というイメージを連想します。実際に地下鉄表参道駅を降りて地上に出ると、さっそく洗練されたショップが軒を連ねていますね。かつて表参道の並木にあった、戦前にできた同潤会アパートも表参道ヒルズとなって久しく、きらびやかな世界が広がっています。一歩脇道に入ると、人気店が軒を連ね、人々がゆっくりとお店を見ながら歩き、「映え」なシーンに嬉々とする姿をよく目にします。スイーツが美味しそうなカフェや某有名トンカツ店を横目に歩いていくと、閑静な住宅街になってきました。行列ができているカフェの角を曲がります。左右の住宅が迫る狭い生活道を進んでいくと、前方の道路の中心にポールが立っています。車は通れないけれど、人は歩けます。左手は小さな公園となっていて、ふとポールの先を見ると、サーモンピンク色の壁面をした団地群が、立ちはだかるように現れました。
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三陸鉄道で海沿い列車旅~春まだ浅いリアスの風に誘われて【盛岡駅発1泊2日:岩手県花巻市・釜石市・宮古市ほか】
寒さ厳しい三陸にも、少しずつ春の足音が聞こえてくる季節。地元の人々の復興への希望と旅情を乗せた列車で、ほんの少し暖かくなった日差しを受けた旅に出よう。
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郵便ポスト色彩図鑑~黄色ポスト、ピンク色ポスト、速達専用青ポスト、キャラポスト…etc
郵便ポストは赤いものと相場は決まっている。それは四代目柳亭痴楽のせいではなく(昔「郵便ポストが赤いのも、み~んな私のせいなのよ」というネタがあったのだ)、ポストの位置をわかりやすくする目的で1908(明治41)年に赤色ポストが正式制定されたためである(郵政博物館HP)。しかし逆に「ポストは赤でなければならない」という決まりもないようで、最近では各地に趣向を凝らした色とりどりの郵便ポストが設置されている。「上に何かが載っている」系のポストについては以前このコラムでも紹介したが(「平らだったから置いちゃいました」系の郵便ポストで、雑然となりゆく街)、今回は郵便ポストの「色」について取り上げてみたい。
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メタ観光ってなに? オンラインシンポジウムvol.1「初めてのメタ観光」
メタ観光を知ってますか?「ある場所が、GPSの位置情報上に、本来有していた歴史的・文化的文脈に加え、複数のメタレベル情報をICTにより付与することで、多層的な観光的価値や魅力を一体的に運用する観光」だそうです。難しいですよね。でも少しでも興味を持ってくれた人は、一般社団法人メタ観光推進機構が、メタ観光の実現と普及を目指して、行うシンポジウムを覗いてみてください。さんたつ編集長の武田も参加、GPS仕様のイラストマップのプラットフォームStroly代表の高橋真知さんとお話します。【メタ観光推進機構 設立記念シンポジウム「はじめてのメタ観光」】日時:2021年3月25日 20:00–21:35(予定)場 所: オンライン(zoomによるYouTubeライブ)演 題: 【メタ観光推進機構】設立記念シンポジウム 対象者: メタ観光に関心のある個人や企業 参加費: 無料プログラム 1.挨拶:機構設立について – 牧野友衛代表理事 2.講演:メタ観光について – 真鍋陸太郎理事 3.特別鼎談① 「アートとメタ観光」  力石咲(アーティスト)× 齋藤貴弘理事 × 玉置泰紀理事 4.特別鼎談②「メタ観光的まちあるき」  武田憲人(散歩の達人編集長) × 高橋真知(Stroly) × 伏谷博之理事 5.終わりに:メタ観光推進機構の今後の活動について  菊地映輝理事
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【東京発日帰り旅】眺望が魅力の大野山 ~神奈川県・山北町~
『散歩の達人 首都圏日帰りさんぽ』より、旅先で気軽に楽しめる散歩コースを紹介。歩行時間や歩行距離も明記しておりますので、週末のお出かけにご活用ください。大野山の魅力は、間違いなく富士山。それも最初から富士山を眺めながらの山歩き。それが見えないとがっかりするのも、この山の特徴だろうか。
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【読む聴く!鯉八さんぽ落語】「また泣いた赤鬼」瀧川鯉八
ひとりさんぽの目的は、人それぞれ、鬼もそれぞれ。新作落語の奇才・瀧川鯉八さんによる誌上落語企画、待望の第2弾。あこがれの地へのさんぽ、その顚末とは――?
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人里離れ、道路もない山深い秘境駅の周りは全てが朽ちていた。飯田線小和田駅~廃なるものを求めて 第11回~
今回は関東を離れて、ちょっと山深い駅へと足を延ばします。ちょっとと言っても、豊橋駅から飯田線に乗り換えて電車に揺られること約2時間なので、ちょっとどころではありません(笑)。ショートトリップです。(※緊急事態宣言が発令される前の出来事です)飯田線小和田(こわだ)駅は耳にしたことあるでしょうか。天皇陛下と皇后雅子様ご成婚の際、雅子様の旧姓が小和田(おわだ)家だったことが縁で、漢字が同じ小和田駅が一時期有名に。最近では秘境駅ブームで注目されています。なぜ秘境駅かというと、天竜川のほとりの山肌にへばりつくようにしてホームがあり、周囲は県道や国道はおろか車が入れる生活道路もありません。一番近い塩沢集落までは徒歩約1時間。この環境が秘境駅たる所以です。
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千葉県山武市 ~雄大な太平洋に面した日本一魅力のない市~
民間シンクタンクによる地域ブランド調査の魅力度ランキングで、下位の常連だった千葉県山武市。昨秋発表された同調査では、対象となった全国1000の市区町村のうち、ついに最下位に甘んじたという。「いったいどれほど魅力に欠けるところなのだろう?」と野次馬根性丸出しで、県東部、太平洋に面した山武市へと足を運んでみた。出鼻をくじかれたのは山武の読み方だ。市名が“さんむ”であるのに対し、合併前の町名、山武杉、インターチェンジなどは“さんぶ”とある。そんな戸惑いを現地で漏らすと、「住んでいる我々も違いがよく分からないんですよ」との答えが苦笑交じりに返ってきた。これでは知名度アップもおぼつかない。ところが下総台地と九十九里平野からなる市内を訪ね歩くと、九十九里浜の白砂や自然の残る森、海鮮グルメに今が旬のイチゴ、歴史ある酒蔵、貴重な文化財など、思いのほか多くの出合いが待ち受けていた。興味本位の野次馬としてはいい意味で裏切られた気分だが、こんな目論見(もくろみ)外れなら文句はあるまい。
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イッセー尾形&笹野高史は、いつも意味なく現れ、観るものを笑わせては消えてゆく日本を代表する2大怪優なのだ!
『男はつらいよ』シリーズには、ほんのチョイ役で日本を代表する喜劇人が多数登場する。そのなかでもイッセー尾形と笹野高史は2大怪優だ。およそ本筋とは関係ないけれど、ひょっこり現れては観る者の笑いのツボを突いて消えてゆく。今回はそんな笑いの刺客たちが演じる“見逃しがちだけど見逃せない”シーンの魅力をご案内~。(所々、敬称略でごめんなさい)イラスト=オギリマサホ(第42作、ホモの笹野高史が満男にキスを迫るシーン)
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撤去されつつある、住宅地に残されていた旧貨物専用線の遺構。旧・日本製紙北王子線 ~廃なるものを求めて 第10回~
東京都北区の京浜東北線王子駅は、地下鉄南北線と都電の乗り換えだけでなく、東北・上越新幹線の高架橋がそびえ、東北本線(宇都宮線)の線路が並んでいます。常に電車が行き交うにぎやかな走行音が響き、ちょっとした鉄道スポットでもあります。王子駅を北側に歩きます。頭上に聳えるのは新幹線高架橋で、前方に長い跨線橋が見えてきました。跨線橋の階段を上がると、母親と一緒の男の子が欄干にかじりついて電車を見下ろしています。ああ、かつての私もこうだったなどと、目を細めるひととき。でも男の子は、ずらっと並ぶ東北本線と京浜東北線の線路の端っこ、新幹線高架橋の真下に、赤錆びた線路があることには気がついていないかもしれません。
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場所を「なぞる」ことで見えてくるものとは?~揚野市子写真展『TRACE Place of prayer』
「TRACE」(なぞる)というシリーズ名で、地球上の自然や人々の営みを記録している写真家、揚野市子。その揚野初の写真展が開催される。本シリーズは三脚の軸を支点として、周囲をぐるりと写しとるスタイルが特徴で、大判のフィルムカメラを使用して精細にトレースし、ひとつながりの風景として構成する。「カメラは記録するメディアです。肉眼でとらえられない一瞬を写しとることができますが、複数枚で構成することで一つの作品の中に時間の経過を表現することもできるのです。横につながれた写真それぞれに瞬間が写し込まれ、風景を『見渡す』という行為の中にも時間が経過していることをあらためて意識します」目下、揚野は「サイト・スペシフィック・アート」(場所性を考慮して表現する作品)のアーティストとして、トレースした写真を題材に、平面と立体物を融合させた作品を制作中。今回は、その精密な描写を平面である写真プリントで表現する。霊場・恐山をはじめ、水辺信仰など「祈りの場所」をイメージした風景が終結。そのひとつながりの風景を楽しみたい。 開催期間 2021年2月26日(金)~2021年3月4日(木)開館時間 10~19時 (最終日は16時まで/入館は終了10分前まで) 会期中無休会場FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)内、富士フイルムフォトサロン 東京 スペース1東京都港区赤坂9丁目7番地3号 地下鉄日比谷線六本木駅直結 03-6271-3350 (10~18時)入館無料作品点数 大判パノラマプリント、カラー・モノクロ、約10点 揚野 市子 (あげの いちこ)千葉県生まれ、東京を拠点に活動2011年 セツ・モードセミナー 卒業2019年 京都造形芸術大学大学院 芸術研究科修士課程修了
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街の中でふと発見する保存車両、つまり「こんなところに電車?」の愉しみ
昔から「動かない電車」に、何とも言えない興奮を覚えるたちであった。駅に停車しているとか、車庫に入っている電車ということではない。新しく製造され工場からトレーラーで道路陸送されたり、引退後に地面に固定され再利用されたりする保存電車のことを指している。
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戦国の城を攻める ~明智光秀ゆかりの城編⑪ いま、会いにゆけます 福知山城~
『麒麟がくる』の最終回、光秀の死は描かれなかった。通説では山崎の戦いに破れ、坂本城を目指す途中で落ち武者狩りに遭った、とされるが、もう少し光秀ファンにとって希望のある話はないものか。麒麟ロス、光秀ロスを慰めてくれるような──。そう思ったことのある光秀ファンは、やはり北丹波の要衝・福知山を訪れるべきだ。丹波を平定し、丹波国一国を信長から与えられた光秀が、その生涯で最後に築いた城が、丘の上に燦然とそびえている。そして福知山の地には、「明智光秀、本能寺の変。その後」に関するスポットがある。城を訪れたあとで、更にそこまで足を延ばしてみたい。
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【東京発日帰り旅】東京・町田市 ~布田道(ふだみち)を抜け、小野路宿(おのじじゅく)へ~
『散歩の達人 首都圏日帰りさんぽ』より、旅先で気軽に楽しめる散歩コースを紹介。歩行時間や歩行距離も明記しておりますので、週末のお出かけにご活用ください。多摩ニュータウンの開発で、多摩丘陵は徐々に狭くなっているが、歴史環境保全地域になり開発を免れているエリアが、小野路周辺。江戸時代には宿場としてにぎわった小野路には懐かしい風景と古道も残っている。
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高さ170㎝の“行灯殺しのガード(高輪橋架道橋)”の今と、空から見た高輪築堤 ~廃なるものを求めて 第9回~
再開発たけなわの高輪ゲートウェイ駅付近に、通称“行灯殺しのガード”または“首曲がりトンネル”あるいは“おばけトンネル”と呼ばれる、大層古いガードがあります。品川地区が再開発される前、品川〜田町間が車両基地で埋め尽くされていた時代には既に存在し、高さはなんと約170cm、長さは約220mという、洞窟のように大変低くて長いガードです。
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