『アルザスエール』は「伝説の機内食を再現」をテーマにしたサンドイッチ専門店
『Alsace Air』は西池袋に誕生したグルメサンドイッチ&ベーカリーのお店。
西池袋の人気フレンチ『シュヴァル・ドゥ・ヒョータン(Cheval de Hyotan)』、ベーカリー併設レストラン『ブラッスリーレトン(Brasserie Laiton)』の姉妹店です。
「Alsace Air(アルザスエール)」は今回の店舗のために考案された架空の航空会社の名称。
担当者にお話を伺ったところ、1960~70年代にフランスのアルザス地方からヨーロッパ主要都市へ運航していたレトロエアラインをイメージしたものだそう。
フランスのアルザス地方は、数多くの有名シェフやパティシエが修業した場所として知られています。
パリやリヨンではなく、あえてアルザス地方を舞台にしたという点にこだわりを感じますね。
1960~70年代、各航空会社ではコースメニューなど豪華な機内食が流行したそう。
機内食で本格的なグルメサンドイッチもブームになり、航空会社の競争が白熱し「サンドイッチ戦争」といわれる事態にまでなったとか。
そんな時代背景のなか、『Alsace Air』ではフレンチ食材をふんだんに盛り込んだ極上のサンドイッチを提供。
運航が途絶えた今でもその味を懐かしむ声が多い、という架空のストーリーがあります。
Alsace Airのロゴは、アルザス地方のシンボルである「シュバシコウ」をモチーフにしています。
コウノトリの一種で、赤いクチバシと足が特徴です。
おにぎりのような白い三角マークは、かつて実在したフランスの旅客機「カラベル」の窓を参考にしたそう。
路線や機体、当時の乗客の思い出話まで、細かな設定まで作りこまれていてびっくり。
知れば知るほど、『Alsace Air』の世界にどんどん引き込まれていきます。
POINT
- 『Cheval de Hyotan』『Brasserie Laiton』の姉妹店
- 『Alsace Air』は架空の航空会社がテーマ
- 「伝説の機内食を再現」をコンセプトにしたサンドイッチ
- フレンチシェフが作るパテやソーセージを具材に使用
『Alsace Air』の場所・行き方
『Alsace Air』は、池袋駅から徒歩7分の西池袋の住宅地にあります。
入口の「AA」と書かれた看板が目印です。
場所は、フレンチお総菜のお店『ペッシュ・ドゥ・ヒョータン(Peche de Hyotan)』の跡地。(2022年11月閉店)
池袋駅西口(中央 または 南)を出たら、池袋警察署方面まで進み、警察署の交差点を右に曲がります。
そのまま西池袋通りを立教大学方面にまっすぐ3分ほど歩き、水色のクリーニング屋の角を右に曲がります。
曲がったすぐ横の建物が『Alsace Air』です。
『Alsace Air』に行ってきた
アンティーク調のクラシカルな雰囲気の店内。
店内の向かって左にはパンやホットドック、正面のカウンターには冷蔵のサンドイッチが並びます。
おいしそうなパンがズラリ。
パンは基本的に『ブラッスリーレトン』のラインナップとは違うものだそう。(バゲットやクロワッサンなど、一部同じパンの販売あり)
『Alsace Air』にしかない、個性豊かなパンに出合えますよ。
ガラス張りの入り口からは日差しがそそぎ、開放感がある雰囲気。
生ハムやパテを使った冷蔵のサンドイッチ。
サンドイッチの販売は、『ブラッスリーレトン』の片野シェフがパテやソーセージを作るのが得意で、サンドイッチにして食べるニーズがあったそう。
具材とのハーモニーを楽しめるリッチなサンドイッチが揃っています。
『Alsace Air』販売メニュー
※価格はすべて税込
生ハムトゥールーズ(470円)
生ハム・モッツァレラチーズ、トマト、バジルという定番の組み合わせが楽しめるサンドイッチ。
たっぷりの生ハムがおいしそう!
クラシックカスクルート(490円)
ビストロの定番であるパテを豪快に挟んだご馳走サンドイッチ。
和牛ローストビーフサンド(620円)
しっとりジューシーなローストビーフは、山形県産の和牛のランプ肉を使用。
バルサミコ酢ソースと西洋ワサビ入りのマヨネーズがアクセントになっています。
ちょっと酸味のあるキャロットラペがたっぷり入っていて、栄養バランスも抜群。
「めざましテレビ」でも紹介された人気商品です。
コンビーフサンド(490円)
自家製コンビーフをたっぷり使ったサンドイッチ。
アルザス地方の郷土料理でもあるシュークルート(酸味のある発酵キャベツ)と、チェダーチーズをサンドしています。
パンデピスサンド(280円)
レバームースをスパイスをきかせたパンデピスでサンド。
クグロフレザン(280円)
バターや卵をふんだんに使ったブリオッシュ生地に、ラム酒漬けレーズンを入れています。
ざく切りチョコがたっぷり入った、チョコレートとほうじ茶のスコーン(300円)
ホワイトチョコの甘さといちごの酸味が楽しめる、いちごとホワイトチョコのスコーン(300円)
かぼちゃをたっぷり練りこんだ、かぼちゃ食パン(390円)
ほうじ茶の香りと黒豆の食感が楽しめる、ほうじ茶と黒豆の食パン(380円)
ノワールブラン(320円)
カカオ生地のパンに、練乳バタークリーム、ホワイトチョコ、ドライクランベリーの組み合わせがとってもおいしそう。
ケイジャンチキンサンド(470円)
ハーブやスパイスの風味がしっかりきいた、やわらかいケイジャンチキンをサンド。
お肉は国産の大山どりを使用し、スパイスは数種類を独自でブレンドしたというこだわりの一品です。
珍しい鹿肉ソーセージドック(450円)と、看板メニューのアルザスドック(420円)。
姉妹店の『ブラッスリーレトン』で人気の自家製ソーセージを使用しています。
シェルクリーム(280円)
黒ゴマパンのあんバター(300円)
トリュフ風味のクロックムッシュ(420円)
仔羊のマドラスカレーパン(400円)
カレーパンは、クミン、カルダモン、コリアンダーといったスパイスを効かせた、スパイシーな味。
シュトロイゼル(320円)
取材日とはまた別の日にサンドイッチを買いに訪問したところ、上記以外の商品もいくつか並んでいました。
行くたびにいろいろな味に出合えそうです。
こだわりの絶品サンドイッチ 実食レポ
『アルザスエール』のサンドイッチやパンなど、実際に食べたメニューを紹介します。
※価格は税込
クラシックカスクルート
クラシックカスクルート(490円)
ビストロの定番、本格的なパテドカンパーニュを入れたサンドイッチ。
お肉も野菜もボリュームたっぷり!
パテドカンパーニュは、豚肉やレバーをミンチにして型に詰めて焼き上げた料理。フランスの伝統的な家庭料理のひとつです。
やわらかくてコク深い、肉のうまみがぎっしり詰まったパテドカンパーニュ。
スパイシーで甘酸っぱいジャムが挟んであり、とっても丁寧で奥深い味わい。
パンも自家製で、具材に合う生地のパンを作っているそう。
お肉、パン、野菜のバランスが絶妙でおいしかったです。
アルザスドック
アルザスドック(420円)
シェフが手掛ける自家製ソーセージを使った、ご馳走ホットドック。
食べごたえのあるソーセージに、たっぷりのチーズとバジル。
見た目からして存在感があります。
ガブリと豪快にかぶりつくと、ソーセージから濃厚な肉のうまみが広がります。
プリッとした食感もたまりません。
ハーブとスパイスがほどよく効いた絶品ソーセージに、マスタードとシュークルート(酸味のある発酵キャベツ)が相性抜群でした。
鹿肉ソーセージドック
鹿肉ソーセージドック(450円)
なかなか見かけない、鹿肉を使ったホットドック。
初めて食べた鹿肉は、あっさりしたヘルシーな肉質ながらもうまみがぎっしり!
想像以上においしくて食べやすくてびっくりしました。
スパイスとハーブのバランスが絶妙な、大人の味わいのピリ辛ソーセージ。
とても風味豊かで、噛めば噛むほど鹿肉やハーブのさまざまな味を感じる奥深い味。
ほろ苦いカカオ生地のパンとの相性も最高でした。
シェルクリーム
シェルクリーム(280円)
名前通り、貝殻のような形をしたかわいらしいクリームパン。
食パン生地にカスタードクリームがたっぷり入っています。
もっちもちの生地に、甘さ控えめの上品なカスタードクリームがよく合います。
卵の味が濃く、濃厚で風味豊かなクリームパンでした。
小ぶりサイズなので、子供のおやつにもぴったり。
パンデピスサンド
パンデピスサンド(280円)
キャンディのように包装紙でくるまれた、こだわりのパンデピスサンド。
パンデピスは、はちみつやスパイスがたっぷり入ったフランスのお菓子。
レバームースをスパイスをきかせたパンデピスでサンドした、お酒のお供にぴったりの一品です。
パンデピスにはフルーツが入っていて、フルーツの甘さも感じられます。
甘さと香辛料の豊かな香りのバランスがたまりません。
濃厚なフルーツケーキとレバーパテがこんなに合うなんて……!
最高の組み合わせを満喫しました。
黒ゴマパンのあんバター
黒ゴマパンのあんバター(300円)
黒ゴマのバゲット生地に、自家製の粒あんとバターを挟んだパン。
あんこは甘さ控えめで、とても食べやすかったです。濃厚なバターと最高の組み合わせ。
黒ゴマの香ばしいパン生地もとってもおいしくて、外はカリッと、中はしっとりモチモチの食感が楽しめました。
クロックムッシュ~トリュフ風味~
クロックムッシュ~トリュフ風味~(420円)
トリュフ入りのきのこペーストを入れて焼き上げた、贅沢なクロックムッシュ。
トリュフの芳醇な香りたまらないです。
中は、たっぷりの濃厚ホワイトソース。思ったよりも具だくさんでびっくりしました。
しっとり肉厚なチャーシューに、トリュフ入りのきのこペースト。
食べごたえがあって満足感がハンパなかったです。
贅沢な味わいのご馳走トーストでした。
サーモン&ゴルゴンゾーラ
サーモン&ゴルゴンゾーラ(400円)
ふんわりした丸いパンに、ゴルゴンゾーラチーズとサーモンが入っています。
サーモンの適度な塩気と、濃厚でパンチの効いたゴルゴンゾーラチーズが相性抜群。
爽やかなハーブの風味もあり、パクパク食べられるパンでした。
朝食や軽食、お酒のおつまみなどいろいろなシーンに合いそうです。
いちごとホワイトチョコのスコーン
いちごとホワイトチョコのスコーン(300円)
軽くトースターで温めると、ふんわりバターの良い香りが。
外はさっくり、中はしっとりの甘くておいしいスコーンでした。
甘いホワイトチョコと、いちご果肉のフレッシュな酸味楽しめます。
クルーバッジやショップカードにも注目
こちらは、『アルザスエール』の店員さんが身に着けているクルーバッジ。
CAさんの名札みたいでかっこいいですね。
お店のイメージカラーでもあるオペラピンクがとってもかわいい!
まるで空港で荷物に付けるネームタグのようなショップカード。
こちらもとってもおしゃれ!
架空の航空会社という、とことん作りこんだ世界観が伝わってきます。
『アルザスエール』でこだわりの絶品サンドイッチを味わおう
フランス料理全般を得意とするシェフが作る、こだわりのサンドイッチの数々。
繊細で奥深い味わいは、まるでフレンチがそのままサンドイッチになったかのよう。
あまり見かけない珍しいメニューばかりで、一口食べるごとに新鮮な驚きの連続でした。
具材はもちろん、パン生地そのものもとてもおいしかったです。
飛行機の丸い三角窓から景色をのぞいて、のんびり空の旅を楽しみながら食べる絶品サンドイッチ。
『Alsace Air』のこだわりの味と世界観を体験してみませんか。
『Alsace Air』アクセス・営業時間
※定休日は今後変更になる可能性があります。最新情報は公式Instagramをご確認ください。
- 【営業時間】11:00~18:00
- 【定休日】日・月・火
- 【住所】東京都豊島区西池袋3-17-20 スナガハイツ103
- 【TEL】03-5927-9788
- 【アクセス】池袋駅 西口(中央) 徒歩9分/1b出口 徒歩7分
- 【座席】なし(テイクアウト専門)
- 【駐車場】なし
- 【駐輪場】なし
- 【支払い】現金、クレカ(VisaとMaster)、交通系IC決済、楽天Edy、iD、PayPay
- 【買い物袋】ビニール袋(5円)、紙袋(50円)
- 【公式SNS】Instagram
お店に駐輪場はありませんが、徒歩2分に西池袋公園の駐輪場があります。(2時間無料)
取材・文・撮影=としまらいふ