特別栽培された茶葉をふんだんに使用、池川茶園「プレミアム茶畑プリン」

(画像提供:池川茶園)
(画像提供:池川茶園)

池川茶園は、高知県仁淀川町(によどがわちょう)で茶農家の女性たちが発起人となり立ち上げたスイーツ工房。美しい渓谷と緑深い山に囲まれた自然豊かな場所に位置するカフェからは、「仁淀ブルー」と呼ばれる青く透明度の高い仁淀川を眺めることができます。

ロールケーキやティラミスなど様々な商品が揃うオンラインショップで今回お取り寄せしたのは、池川茶園のスイーツ第一弾である看板商品「プレミアム茶畑プリン」。

「かぶせ茶」と「ほうじ茶」の両方が楽しめる6個セットを選びました。煎茶ではなく、「かぶせ茶」と銘打っているところに、並々ならぬこだわりと自信を感じて期待が高まります。

池川茶園の魅力は、作り手がみな茶農家であること。それゆえ、手づくりスイーツは、自分たちが納得できる素材を育てるところから始まります。特別栽培された高品質の茶葉をふんだんに使えるのは茶農家ならでは。「かぶせ茶」には茶園で最高クラスの茶葉を、「ほうじ茶」にも上級煎茶を焙じて使用するなど、一般的にはスイーツに使われないクオリティの素材を使用しています。

  • 「かぶせ茶」:一番茶収穫前の一週間、茶園に覆いをしてから収穫したかぶせ茶を使用。抹茶とは違う、玉露のような旨みと甘みが特徴。
  • 「ほうじ茶」:上級煎茶を強火で焙煎したほうじ茶をふんだんに使用。香ばしい香りとさっぱりとした味わいが特徴。

日本茶スイーツはお茶の苦味を消すためにかなり甘みを強くしているものが多い印象ですが、このプリンは他と比較して甘さがかなり控えめです。お茶の風味とのバランスが心地よく、ぐいぐい食べ進めてしまいます。一口目のインパクトは強くないかもしれませんが、何度でも食べたくなる飽きのこない味わいです。

甘みの秘密は、茶葉と同じく仁淀川町産の「天然蜂蜜」。昔から変わらない製法で採取・精製されている地蜜が、ほどよい甘さを実現しています。茶葉、蜂蜜、牛乳、全ての素材を地元で揃えるのが、池川茶園のこだわりです。

そして、今回の最推しポイントは「2層仕立て」です。なめらかでやわらかなプリンと、上に重ねたゼリー。食感という意味でも味わいという意味でも、このコンビネーションがたまりません。

お茶の風味と香り、蜂蜜の甘みがしっかりと染み込んだプリンベースは単体でも美味しいのですが、そこに適度な硬さのさっぱりとしたゼリーが加わることで、お互いを引き立て合っています。どちらが欠けても成立しない、繊細な組み合わせです。

地蜜がもたらす絶妙な甘さ加減と、自園の茶の良さを引き立てる2層仕立て。これが、看板商品として長く愛されている理由かもしれません。

隠れた茶産地で生まれた農家発のスイーツ工房

アニメ「竜とそばかすの姫」の舞台にもなった仁淀川町は、400年以上の歴史を誇るお茶の産地。中国・四国で生産量が最も多く、江戸時代にはお殿様に茶を献上していたといいます。

(画像提供:池川茶園)
(画像提供:池川茶園)

山間部のため朝晩の寒暖差が激しく日照環境が絶妙、さらに茶畑のすそを流れる仁淀川が朝霧をもたらす気候は、美味しい茶葉が育つのに最適な環境です。品評会で農林水産大臣賞を受賞するほど、香り豊かで高品質なお茶が作られています。

しかし土佐茶は長らく、荒茶(仕上げの一歩手前のお茶)の段階で静岡市場に販売されてきました。そのため、茶業界からの評価は高いものの、一般に「仁淀川茶」として出回ることはほとんどなく、隠れた名産地となっていたのです。

池川茶園のメンバーは全員茶農家の女性たち。(画像提供:池川茶園)
池川茶園のメンバーは全員茶農家の女性たち。(画像提供:池川茶園)

そこで高知県のお茶「土佐茶」「仁淀川茶」をもっと知ってもらいたいと2010年に作られたのが、土佐茶と本格的な日本茶スイーツを楽しめる池川茶園です。

日々農家の仕事もある中で、池川茶園という自分たちのブランドを立ち上げ、ヒット商品をつくり、そして提供し続ける大変さは相当なものでしょう。作り手たちの想いと仁淀川町の空気を感じる土佐茶の茶畑プリン、ぜひお試しあれ!

池川茶園

プレミアム茶畑プリン
かぶせ茶・ほうじ茶セット
販売価格(税込み・送料別):2490 円
配送種別:冷蔵
販売元:池川茶園

写真/文・松下沙彩 (日本茶アドバイザー)(Re:leaf Record)