日台ハイブリッド。具だくさんの名作『山海豆花』[新宿]
招牌総合絹豆花(全部のせ)920円
≪招牌総合絹豆花(全部のせ)の技アリ!ポイント≫
豆花は絹豆花の名のとおりツルツルなめらか。シロップは濃い目で4種の黒蜜ミックス。麦芽糖で煮たカリカリ落花生&ゆで落花生の具が絶妙で、それに桃膠、粉圓といった現地度の高い素材、ドライみかんの酸味が追い打ちをかけてくる。
サーファーでもあるYoShi優喜さん。台東の波にハマった後、縁あって台北で豆花作りをスタートした。日本の寄せ豆腐の要素を加えたオリジナルを完成させると、これが受けて台北を中心に7軒の店を開くに至る。
2022年から日本に逗留、新宿駅前のビルで日本店を開店。台湾でしか手に入らない食材以外は日本で揃え、現地に負けぬ豆花を作っている。ひと味違うゴージャスな味わいは台湾人にも好評だ。
『山海豆花』店舗詳細
台南で出合った衝撃の美味を日本で再現『黒猫豆花』[二子新地]
伝統豆花750円
≪伝統豆花の技アリ!ポイント≫
豆花は自家製豆乳によるプルプルなめらかな口当たりで、すくい上げる時の厚さまで計算。具はタピオカや芋団子、落花生など伝統的構成で砂糖は使わない。シロップは冬瓜茶をアレンジしたあっさり目。全体にきりっとした、男前の美味。
見吉勇治さんは半導体関連の元会社員。出張で頻繁に訪れる台湾で、疲れを癒やしてくれたのが心に染みる豆花の優しい味だった。以後各地を食べ歩き、台南でこれぞという味に出合って店主に師事。試行錯誤の末完成した現地そのままの豆花でもって独立した。
台湾での豆花巡りは100カ所以上(更新中)。豆花を愛するガチ度が違う。現地で豆花を食べ歩きたいなら、格好の相談窓口にもなってくれる。
『黒猫豆花』店舗詳細
取材・文=奥谷道草 撮影=井上洋平
『散歩の達人』2023年6月号より