【ときめきがとまらない雑貨】

生活に、手に取れるアートを!『a small shop(ア スモール ショップ)』[西荻窪]

ニット作家の角文音(かくあやね)さんが2012年から営むのは、アートとファッションの小さなセレクトショップ。さまざまな街の展示会などで出会った30組弱のアーティストに出品を依頼し、布小物やアクセサリー、文具、衣類など、生活の中に落とし込んだ1点物の作品を揃えている。「実用品が求められると思ったら、意外と人形が売れるんです」。自由な表現で育まれる唯一無二のアート作品を手に取ろう。

ミシン刺繍作家・sennokotoさんのりんごコアラのこけし5720円。
ミシン刺繍作家・sennokotoさんのりんごコアラのこけし5720円。
本物の石を見て生地から制作したLawnyさんのポシェット8800円(左)。角さんのアンクルウォーマー3900円(右)。コットン糸を使った手編みだ。
本物の石を見て生地から制作したLawnyさんのポシェット8800円(左)。角さんのアンクルウォーマー3900円(右)。コットン糸を使った手編みだ。
土屋さやかさんによる布製の人形9790円。「多種多彩なアーティストが作っているよ!」
土屋さやかさんによる布製の人形9790円。「多種多彩なアーティストが作っているよ!」
入り口の壁からモノが並ぶ。
入り口の壁からモノが並ぶ。
ブローチやアートブックなども充実。
ブローチやアートブックなども充実。

『a small shop』店舗詳細

住所:東京都杉並区松庵3-1-13/営業時間:13:00~19:00/定休日:月・火・水/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩7分

どう使おう?も買い物のお楽しみ『salon+atelier polka(サロン+アトリエ ポルカ)』[西荻窪]

年季の入った木枠のガラス戸を引けば、目の前には岡村さやかさんの雑貨室、奥には夫・則和さんの美容室が2in1! 二人が好きなデッドストックの品々はじめ、懐かしさを感じるプラスチックや布の小物、ヘアアクセサリー、紙文具、国内外のマルシェ袋などでいっぱい。中には、何に使う?と悩むものもあるが……。「自由な発想で買われるお客様が多いです」とさやかさん。使い方を考えるのも雑貨の楽しさだ。

タイで見つけたカラフルな小物も。
タイで見つけたカラフルな小物も。
ロシアのマリーおばあちゃんの手作りミトン2000円(左)。 くすんだ色が気に入ってウクライナで入手した用途不明のプラスチック製品と、キノコの絵の蓋らしき品200円、緑色の道具750円(中央)。  蓋付き小物入れ1200円はロシアの職人による白樺樹皮工芸(右)。
ロシアのマリーおばあちゃんの手作りミトン2000円(左)。 くすんだ色が気に入ってウクライナで入手した用途不明のプラスチック製品と、キノコの絵の蓋らしき品200円、緑色の道具750円(中央)。 蓋付き小物入れ1200円はロシアの職人による白樺樹皮工芸(右)。
4色あるキャンディー型のケース250円。
4色あるキャンディー型のケース250円。

『salon+atelier polka』店舗詳細

持ってうれしい、使って楽しい動物王国『文具店タビー』[西荻窪]

オープンの2019年から動物の文具・雑貨が商品コンセプト。ジャングルを思わせる内装の店内には犬、猫、鳥はもちろん、哺乳類も両生類も爬虫類もいる!「お客さんの声に応えるうちに増えました。生き物というくくりにしているので無限にあります」と店主の吉田真さん。新商品は毎週登場し、祝儀袋に御朱印帳、洗濯ネットにも生き物モチーフがあるとは。ここに来れば会えない動物はいない⁉

ぬいぐるみみたいなアカエイのティッシュケース3960円(左)。公園遊具を思わせるゴリラのペンスタンド2640円。「商品はみな生き物がモチーフなんだぞ~」
ぬいぐるみみたいなアカエイのティッシュケース3960円(左)。公園遊具を思わせるゴリラのペンスタンド2640円。「商品はみな生き物がモチーフなんだぞ~」
絵画のようなmoritaMiWのハンカチはラインアップが豊富。
絵画のようなmoritaMiWのハンカチはラインアップが豊富。
店先から動物があちこちに。
店先から動物があちこちに。
ウミウシのキッチンスポンジ770円(左)。  店オリジナルのメモパッド418円は中身が4パターンあり、100枚入り。
ウミウシのキッチンスポンジ770円(左)。 店オリジナルのメモパッド418円は中身が4パターンあり、100枚入り。

『文具店タビー』店舗詳細

住所:東京都杉並区西荻南3-5-21 villa21 102/営業時間:11:00~19:00/定休日:火/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩5分

【じっくり向き合う、うつわ】

心ゆくまで対峙できる器の部屋『荻窪 銀花』[荻窪]

看板もないマンションの一室に開かれた器の部屋。1980年に荻窪駅前で創業し、2016年の移転を機に予約制のサロン形式に。初めは入りづらくても慣れれば都。ソファーでくつろぎ人目を気にせず器と対峙できる。並ぶのは付き合いの長い作り手の食器や茶器。「焼け方、釉薬(ゆうやく)の溶け方など、“おいしそうな器”ばかりです」と鈴木一夫さん。製法から作家の人柄まで詳しく聞けば器にぐっと親しみが沸く。

雅で温かさもある中條正康さんの絵付けの器。
雅で温かさもある中條正康さんの絵付けの器。
水流を閉じ込めたような泡が特徴の荒川尚也さんのガラス器。
水流を閉じ込めたような泡が特徴の荒川尚也さんのガラス器。
不透明な彩りが美しい巳亦敬一さんのガラス器・輪花鉢4950円など。
不透明な彩りが美しい巳亦敬一さんのガラス器・輪花鉢4950円など。
野波実さんの青白磁手付碗3600円(左)。加藤財さんのぽってりした急須1万2100円。水切れがいい(中央)。鶴見宗次さんの手ひねりのカップ3240円。
野波実さんの青白磁手付碗3600円(左)。加藤財さんのぽってりした急須1万2100円。水切れがいい(中央)。鶴見宗次さんの手ひねりのカップ3240円。

『荻窪 銀花』店舗詳細

住所:東京都杉並区桃井2-2-2 トーカンキャステール荻窪202/営業時間:11:00~18:00/定休日:不定(予約制)/アクセス:JR中央線・地下鉄丸ノ内線荻窪駅から徒歩15分

ずっと愛でたい小さな美術品『うつわどころ くるみ』[西荻窪]

店があるのは住宅地の一軒家。「食卓で使うものだから家という空間でゆっくり選んでほしい」と佐々木久留美さんが2018年から営む。月2回の展覧会と常設展示で取り扱うのは国内約50名の作家作品。作風も材質もさまざまで、まず目から楽しませるものばかり。暮らしが華やぐ小さな美術品だ。時々、気まぐれで愛猫のアンジュちゃんも現れる。

中村かおりさんの磁器・花菱箱1万4300円(左)。机上工芸舎・星野友里さんの土鍋1万780円は手びねりの温かみがある(中央)。クスッと笑えるレイチェル・オムレットさんの九谷焼の角皿・でかあたま3万3000円(右)。
中村かおりさんの磁器・花菱箱1万4300円(左)。机上工芸舎・星野友里さんの土鍋1万780円は手びねりの温かみがある(中央)。クスッと笑えるレイチェル・オムレットさんの九谷焼の角皿・でかあたま3万3000円(右)。
涼し気なガラス器やジオラマのような陶器など、どれも個性的。
涼し気なガラス器やジオラマのような陶器など、どれも個性的。
猫モチーフの器もちらほら。毎年2月は猫をテーマにした展覧会も。
猫モチーフの器もちらほら。毎年2月は猫をテーマにした展覧会も。

『うつわどころ くるみ』店舗詳細

住所:東京都杉並区上荻4-23-11/営業時間:12:00~19:00(常設展は~17:00)/定休日:不定/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩14分

主役の料理を輝かせる名脇役たち『DEEKA』[西荻窪]

作家モノの器を好きになる入り口になれたらと2019年に早川恭子さんが開店。一面ガラス張りの店内には落ち着いた色味の器が集まる。「料理が主役になる器が好きなので、何を盛りつけても飽きないことを重視してます」。シンプルながら、花のような輪花形をはじめ、形状や質感、色調などがアクセントになっている。年4回程度で現代金継ぎのワークショップも開催。器を繕う楽しみも体験できる。

アンティークの棚に並ぶ平皿など。店で扱う器の作家は国内から十数名。
アンティークの棚に並ぶ平皿など。店で扱う器の作家は国内から十数名。
ショーウィンドーにも品よく陳列。
ショーウィンドーにも品よく陳列。
megumi tsukazakiさんのデザートカップ2750円とボウル皿2200円(左)。明石の松尾直樹さんによる鉄釉輪花皿L3300円(右)。
megumi tsukazakiさんのデザートカップ2750円とボウル皿2200円(左)。明石の松尾直樹さんによる鉄釉輪花皿L3300円(右)。
飛騨で制作する沖澤康平さんのガラスの角鉢5500円。氷が溶けたようなゆがみがいい。
飛騨で制作する沖澤康平さんのガラスの角鉢5500円。氷が溶けたようなゆがみがいい。

『DEEKA』店舗詳細

住所:東京都杉並区西荻北4-35-5/営業時間:13:00~18:00(土・日・祝は12:00~)/定休日:火・水/アクセス:JR中央線西荻窪駅から徒歩10分

取材・文=下里康子 撮影=原幹和
『散歩の達人』2023年8月号より