【ときめきがとまらない雑貨】
生活に、手に取れるアートを!『a small shop(ア スモール ショップ)』[西荻窪]
ニット作家の角文音(かくあやね)さんが2012年から営むのは、アートとファッションの小さなセレクトショップ。さまざまな街の展示会などで出会った30組弱のアーティストに出品を依頼し、布小物やアクセサリー、文具、衣類など、生活の中に落とし込んだ1点物の作品を揃えている。「実用品が求められると思ったら、意外と人形が売れるんです」。自由な表現で育まれる唯一無二のアート作品を手に取ろう。
『a small shop』店舗詳細
どう使おう?も買い物のお楽しみ『salon+atelier polka(サロン+アトリエ ポルカ)』[西荻窪]
年季の入った木枠のガラス戸を引けば、目の前には岡村さやかさんの雑貨室、奥には夫・則和さんの美容室が2in1! 二人が好きなデッドストックの品々はじめ、懐かしさを感じるプラスチックや布の小物、ヘアアクセサリー、紙文具、国内外のマルシェ袋などでいっぱい。中には、何に使う?と悩むものもあるが……。「自由な発想で買われるお客様が多いです」とさやかさん。使い方を考えるのも雑貨の楽しさだ。
『salon+atelier polka』店舗詳細
持ってうれしい、使って楽しい動物王国『文具店タビー』[西荻窪]
オープンの2019年から動物の文具・雑貨が商品コンセプト。ジャングルを思わせる内装の店内には犬、猫、鳥はもちろん、哺乳類も両生類も爬虫類もいる!「お客さんの声に応えるうちに増えました。生き物というくくりにしているので無限にあります」と店主の吉田真さん。新商品は毎週登場し、祝儀袋に御朱印帳、洗濯ネットにも生き物モチーフがあるとは。ここに来れば会えない動物はいない⁉
『文具店タビー』店舗詳細
【じっくり向き合う、うつわ】
心ゆくまで対峙できる器の部屋『荻窪 銀花』[荻窪]
看板もないマンションの一室に開かれた器の部屋。1980年に荻窪駅前で創業し、2016年の移転を機に予約制のサロン形式に。初めは入りづらくても慣れれば都。ソファーでくつろぎ人目を気にせず器と対峙できる。並ぶのは付き合いの長い作り手の食器や茶器。「焼け方、釉薬(ゆうやく)の溶け方など、“おいしそうな器”ばかりです」と鈴木一夫さん。製法から作家の人柄まで詳しく聞けば器にぐっと親しみが沸く。
『荻窪 銀花』店舗詳細
ずっと愛でたい小さな美術品『うつわどころ くるみ』[西荻窪]
店があるのは住宅地の一軒家。「食卓で使うものだから家という空間でゆっくり選んでほしい」と佐々木久留美さんが2018年から営む。月2回の展覧会と常設展示で取り扱うのは国内約50名の作家作品。作風も材質もさまざまで、まず目から楽しませるものばかり。暮らしが華やぐ小さな美術品だ。時々、気まぐれで愛猫のアンジュちゃんも現れる。
『うつわどころ くるみ』店舗詳細
主役の料理を輝かせる名脇役たち『DEEKA』[西荻窪]
作家モノの器を好きになる入り口になれたらと2019年に早川恭子さんが開店。一面ガラス張りの店内には落ち着いた色味の器が集まる。「料理が主役になる器が好きなので、何を盛りつけても飽きないことを重視してます」。シンプルながら、花のような輪花形をはじめ、形状や質感、色調などがアクセントになっている。年4回程度で現代金継ぎのワークショップも開催。器を繕う楽しみも体験できる。
『DEEKA』店舗詳細
取材・文=下里康子 撮影=原幹和
『散歩の達人』2023年8月号より