◆散歩コース◆
体力度:★☆☆
難易度:★☆☆
- 登山シーズン 1月~6月、10月~12月
- 最高地点 1412.3m(石割山)
- 歩行開始地点 990m(山中湖平野バス停)
- 歩行時間 4時間25分
- 歩行距離 約10km
山中湖平野バス停
国道413号を歩き、左に寿徳寺を見て三叉路の朱色の鳥居のある不動明王社から左へ。まもなく参道入口。
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参道入口
橋を渡り、403段ある長い石段を上がる。コースでは一番つらいところか。上がれば平坦な道になる。
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石割神社
カツラの巨木が見えたら石割神社はすぐ。山頂まではロープなどがつけられた急坂があるが、危険ではない。
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石割山
ここから縦走開始。ほぼ下りの道になる。いったん平坦な稜線歩きが続き、平尾山手前で少し登る。
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平尾山
山中湖方面の展望がいい。アップダウンが多少ある道だが、全体的に歩きやすい。アンテナの立つ大平山へ。
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大平山
ここからの富士山もいい。飯盛山、長池山を通って登山道から車道へ出て左折。道なりに下って行く。
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大出山入口バス停
山中湖畔に出たら、湖畔沿いの道をそのまま行けばゴールのバス停。紅富士の湯は明神前の交差点を右折。
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ゴール
富士山山中湖バス停
アクセス:
[行き]バスタ新宿から富士急バスで山中湖平野バス停、2時間24分。
[帰り]富士山山中湖バス停から富士急バスでバスタ新宿、2時間15分。
電車利用の場合は新宿駅からJR中央本線特急で大月駅乗り換え。富士急行で富士山駅。2時間少々。駅から富士急バスで山中湖平野バス停までは約40分。時間と運賃を考えれば、高速バスがおすすめ。
富士見の山は何座あるかわからないが、富士山から20㎞以内ほどの近距離となると、30座程度だろうか。石割山は富士山から19㎞ほど。しかも山頂からの尾根歩きは、ず~っと富士山の展望。その点では大菩薩嶺の尾根歩きと似ている。大菩薩の場合は正面の富士山に向かって近づく縦走になるが。
バス停から寿徳寺を左にみて進むと三叉路に朱色の鳥居。石割神社の前宮になる不動明王社だ。左に道を進むと、また朱色の鳥居と黄色の橋が見えてくる。ここが参道の玄関口となる。橋を渡ると、天まで続いているような石段が現れ、出鼻をくじかれるが、石段は403段。とにかく一歩を踏み出す。休みながら登り終えるが、まだ神社ではない。
巨石をご神体とする石割神社へ到着
ここから楽な道を半時間ほどで石割神社に着く。巨大な石が鎮座している。巨石には大きな注連縄(しめなわ)。そして真ん中には人がどうにか通れる割れ目。石割とは、このことなのだ。
しばし巨石に見とれ、時計回りに3回通れば運が来るというので挑戦してから山頂へ。20分ほどで山頂に飛び出した。
裾野から立ち上がる絶景の富士山。御坂(みさか)山地や遠くには南アルプスの山々。奥多摩や奥秩父の山々も見える。富士山の左手に目を凝らすと、かすかに駿河湾も見える。言葉を失うほどの光景が広がっていた。
山中湖を望みながら、富士見縦走開始。
かなり長く休息してから、左手に富士山を見ながらの富士見縦走を開始する。何度かアップダウンを繰り返して平尾山へ。ここからは富士山と山中湖がいつも一緒。平尾山から緩い下り。下りると木の階段を上がりまた下り。きれいなススキの道が続いている。
電波塔の立つ大平山山頂に着くと、富士山と山中湖はぐっとまた近づいてきたようだ。縦走路ではここが一番いい眺め、という人もいるくらい。
日が少し陰ってきた。急いで飯盛山、長池山のピークを踏んで暗くなる前に山中湖へと下りた。富士山満腹のコースだった。
アドバイス
危険箇所も特になく富士山を見ながら歩くには最適なコースといっていい。10月から12月には富士山山頂に夕日が沈むダイヤモンド富士が見られる。
山歩きメモ
このコースは東海自然歩道の一部だが、長池山の先の分岐から右手の東海自然歩道をそのまま下っていくルートもある。距離は長くなるが、忍野村の忍野八海を見てからバスタ新宿へ戻るバス便を利用する。最終は18時40分忍野八海バス停発で新宿着20時55分。
石割神社
3回くぐれば強大な御利益が得られる!?
石割山の八合目にある石割神社は、割れ目が入った巨石がご神体だ。天の岩戸神話で天手力男命(あめのたぢからおのみこと)がこじ開けたという伝承がある大岩。割れ目を3回、時計回りにくぐると御利益があるといわれている。
山中湖温泉 紅富士の湯
最後も富士山を堪能しつつひと風呂
ゴールのバス停近くにある日帰り温泉。山の反省会もできるが、なんといっても、ここは富士山が見える露天風呂が素晴らしい。冬季には紅富士が見られる天然温泉。10.3pHという高アルカリの湯は、肌によいとされる。
- 10:00~21:00(受付は20:30まで)。800円、火休。富士山山中湖バス停から徒歩15分。 ☎0555-20-2700
取材・文=清野編集工房
『散歩の達人 日帰り山さんぽ』より