アドベンチャーワールド
なんと上野の2倍!6頭のパンダに会える
ジャイアントパンダの飼育や繁殖でつとに有名で、中国を除けばパンダの飼育数世界一。大人気のパンダばかり注目されがちだが、動物たちの自然な姿を観察できる「サファリワールド」、マリンライブが楽しめる「マリンワールド」など見どころ多数。
南紀白浜サイクリング
温泉リゾート白浜を潮風を受けプチこころ旅
名勝と足湯が点在する南紀白浜のまち。徒歩もいいが、有名ブランド GIANT の自転車で巡ると行動範囲がぐんと広がる。白良浜(しららはま)や円月島といった近場の定番名所はもちろん、内陸の大辺路(おおへち)を走ったり、大岩盤の千畳敷や高さ 50 mの断崖が続く三段壁も颯爽(さっそう)と見て回ったりできる。
☎ 0739-43-3201(南紀白浜観光局)
崎の湯
大海原と白浜温泉1350年の歴史を感じる最古の湯
日本書紀や万葉集にその名がある白浜温泉は、道後や有馬と並んで「日本三古泉」の一つ。かつて「湯崎七湯」と呼ばれた外湯のなかで、湯壺が唯一残る貴重な浴場がここ。雄大な太平洋が間近にせまる露天風呂は、海と一体になったような開放感がある。
熊野本宮大社・大斎原(おおゆのはら)
多くの貴人が参詣した熊野信仰の中心地
熊野速玉大社、熊野那智大社とともに熊野三山の一つであり、全国約 5000 社ある熊野神社の総本宮。主神の家都御子大神(けつみこのおおかみ)が大斎原のイチイの木に降臨したとされ、紀(木)の国の由来になったという。大斎原は明治 22年(1889)まで熊野本宮大社があった場所。多くの人々が祈りを捧げてきた、神聖な空気が漂う独特な空間だ。高さ約 34 m、日本最大の大鳥居は2020年で建立 20 周年。
熊野古道
歩いて体感したい世界遺産の癒やしの道
熊野三山を目指す参詣道の総称。主要ルート中辺路の伏拝王子(ふしおがみおうじ)から熊野本宮大社まで約1 時間 30 分ほどの区間が気軽でいい。点在する「王子」は熊野の御子神を祀る神社で上皇や女院の休憩所だったところ。地元語り部のガイドを頼めば、中世の歴史がいっそう身近になる。気に入ったら姉妹道のスペイン「サンティアゴ巡礼の道」とセットになったスタンプラリー完歩の野望を。
●和歌山県田辺市本宮町ほか ☎ 0739-42-0735(世界遺産熊野本宮館)
くまのこ食堂
コンセプトは「熊野の恵み」地産地消のジビエ料理を
地元でとれる新鮮野菜、平飼いで自家飼育する養鶏卵、熊野川水系で養殖されたアマゴ、猟師から直接仕入れるシカやイノシシなどのジビエ、柔らかく甘みのある熊野牛まで、地元食材にこだわったメニューが味わえる。毎朝汲んでくる果無(はてなし)山脈の軟らかな水で炊くご飯も地元本宮産だ。
道の駅熊野古道中辺路(なかへち)
ふれあいパーキングは中辺路ハイカーのオアシス
地元名産品が並ぶ店内には座敷の休憩スペースがあり食事がとれる。熊野古道のマスコット「牛馬童子像」へは、ここから徒歩 20 分ほど。さんま寿司 500 円、サバ寿司 400 円、熊野ならではのめはりすしセット 360 円、草餅 1 個 120 円。親切な店主の森昌子さんとの会話も楽しい。
湯の峰温泉
熊野詣での湯垢離場として栄えた日本最古の温泉
開湯 1800 年といわれる日本最古の湯で、泉質は炭酸水素塩泉。熊野詣での人々は、参拝前にここを湯垢離場(ゆごりば)として身を清め、長旅の疲れを癒やした。小栗判官の物語にも登場する公衆浴場の「つぼ湯」は世界で唯一入浴できる世界遺産の風呂。
南方熊楠顕彰館
田辺が世界に誇るジャイアント(偉人)
世界的な博物学者でエコロジーの先駆者でもある南方熊楠(1867 ~ 1941)。約 2 万 5000 点の蔵書や資料などを収蔵する顕彰館に隣接して、邸宅が当時の姿に復元保存されている。後半生を田辺で過ごした熊楠が、晩年の25年間を過ごした邸宅は「南方植物研究所」という研究の拠点でもあった。安藤ミカンやセンダンの木など、熊楠が目にしていた庭木も興味深い。
ミカン狩り&秋津野ガルテン
どこか懐かしい木造校舎で地元産ミカンを満喫!
ミネラル分を含む海風など柑橘の生育に適した上秋津地区では約 80 種が通年栽培され、ミカン狩りが可能。『秋津野ガルテン』ではジャム作り体験もできる。2階にはミカン栽培の説明パネルが並びちょっとした博物館。レストランやスイーツ工房、田舎暮らしが体験できる宿泊棟も併設。
●ミカン収穫体験 1700 円〜(時期、人数で異なる)、 ジャム作り体験 1650 円(両体験とも要予約)。無休(施設で異なる)。
和歌山県田辺市上秋津 4558-8 ☎ 0739-35-1199
那須与一の墓
あの弓の名手も熊野を目指した?
那須与一宗高(1169? ~ 1189?)は、源平合戦で源義経に従った武将。弓の名手で『平家物語』には屋島の戦いで軍船上の扇の的を射落とすエピソードが有名。義経亡き後の足跡は定かでなく、出家して旅に出たなど諸説あり、全国各地に伝説や墓所が残る。長野地区には熊野詣での道中で倒れた話が伝わる。後年、末孫の定守が終焉の地を探しあてて寺社を建立したといい、現在もこの地には那須姓が多い。
鬪雞神社
2019年に創建1600年を迎えた武蔵坊弁慶ゆかりの古社
熊野三山の別宮的な存在で「権現さん」の名で親しまれている。神社の名は、壇ノ浦合戦で源氏を勝利に導いた熊野水軍の伝説が由来。武蔵坊弁慶の父であるとされる熊野別当湛増(たんぞう)が、源平双方から熊野水軍の援軍を要請され、神意を確かめるために本殿前で赤を平氏、 白を源氏に見立てた紅白7羽の鶏を闘わせた故事による。勝運導きの神としても信仰を集める。
RaRa Locale
天然酵母パンとパスタを大正風な洋館でいただく
地域に愛された洋館を残そうと、町家カフェとともにNPO 法人が運営。あんパン好きの熊楠にあやかった天然酵母の「くまぐすあんぱん」が人気。ランチのパスタセットは、スモークサーモンのクリームソースなど 5、6 種類あり各 1320 円。
辻の餅
かの熊楠も愛した田辺の定番スイーツ
熊野街道の辻に立つ天保年間(1830 ~1844)創業の老舗。看板商品のおけし餅は、杵でついた餅の表裏につぶあんをつけたシンプルな和菓子。厳選した国産糯米(もちごめ)と北海道産小豆を使用、あんは甘過ぎず餅はしっかりした粘りがある。添加物不使用なので当日中に。
宝来寿司
紀州の海の幸たっぷりの「あがら丼」(=私たちの丼)
田辺観光協会がプロモートする名物ランチ「あがら丼」。昭和 8 年(1933)創業の老舗には「あがら丼」が4つあり、写真は紀州沖で捕れたカツオを特製タレに漬け、田辺名物の釜揚げシラスを盛り込んだ、一番人気の丼。また田辺湾に自生するひとはめ(ヒロメ)はワカメより厚いのに柔らかい海藻。すべてに、このひとはめと地物の小梅入りのお吸い物がつく。
天神崎
南紀のウユニ塩湖はSNSでも話題の絶景
日本のナショナルトラスト運動の先駆けとして知られ、森・磯・海が一体となり一つの生態系を作る。潮位などの条件が揃うと、平らな岩礁にたまる水が夕日に反射してウユニ塩湖のような景色になる。日時は協会 HPの潮見表を参考に。
●見学自由。2020年5 月 5・20日は 18 時 30 分ごろ~ほか(30 分程度)。
和歌山県田辺市目良 ☎ 0739-26-9929(田辺観光協会)
マルサ
350年以上の伝統を誇る南紀田辺の味
伝統の紀州蒲鉾を受け継ぐ店。日の丸のような焼き目が入る四角い「なんばん焼」と、柔らかく茹でたゴボウを魚皮で巻きタレに浸けて焼いた「ごぼう巻」は南紀の正月に欠かせない縁起物。ウツボを天日に干して佃煮風に加工した健康食「うつぼ小明石煮」は酒の肴にもいい。
INFINITO HOTEL&SPA 南紀白浜
歴史ある名湯が満喫できる滞在型の極上リゾート
天皇陛下が皇太子時代に泊まられた、かつての名宿が全面改装され 3 年前にオープン。館内は客船を思わせる内装に統一され、和洋客室タイプも豊富。食事は地元食材を存分に味わえる和洋のオリジナルメニュー。湯は 1400 年の歴史をもつ名湯「行幸の湯」の源泉かけ流し。広大な太平洋とつながる絶景インフィニティバスに浸かり、心と体を癒やすラグジュアリーなひとときを。以前ロープウェイがあった展望の素晴らしい平草原も近い。