「はなあかり」(第1弾)のルートはこちら!

季節ごとに運行エリアが変わる!

観光列車「はなあかり」は、「地域の華を列車に集め、お客様と地域の縁を結ぶ列車」をコンセプトに、季節ごとに運行エリアを変えて、西日本各地の最旬なとっておきを発信していく。

列車はグリーン車3両編成。そのうち1両はよりグレードの高い「スーペリアグリーン車」となっている。

「グリーン車」よりも広く、ゆったりとした個室空間の「スーペリアグリーン車」。座席はこのほかに「グリーン車指定席」と「グリーン車ボックス席」があり、全3種類。車内は日本の四季を彩る草花がモチーフになっている。
「グリーン車」よりも広く、ゆったりとした個室空間の「スーペリアグリーン車」。座席はこのほかに「グリーン車指定席」と「グリーン車ボックス席」があり、全3種類。車内は日本の四季を彩る草花がモチーフになっている。

車内は出雲たたら製鉄一輪挿しや、京織物おじゃみ座布団などの工芸品で装飾され、贅沢な大人の旅を演出。

アテンダントによる沿線地域の酒やおつまみ、お土産などの販売もあり、まさに至れり尽くせりだ。

「スーペリアグリーン車」を彩る出雲たたら製鉄一輪挿し(上)と、運転区間に合わせた調度品の越前和紙フラワーアート。
「スーペリアグリーン車」を彩る出雲たたら製鉄一輪挿し(上)と、運転区間に合わせた調度品の越前和紙フラワーアート。

2024年12月22日までの第1弾は、敦賀~城崎温泉間を約5時間かけて運転する。

このダイヤ設定が特筆すべき点で、三大都市圏との列車の接続が考慮されているうえに、途中駅では地域住民のおもてなしを受けられるよう、十分な停車時間が確保されている。

さらに、天橋立や若狭湾のリアス海岸が織りなす絶景ポイントでは、一時停止や徐行運転を実施。風光明媚な車窓もたっぷり堪能できる。

北陸新幹線に乗って敦賀から足を延ばせば、これまで首都圏から陸路ではアクセスしづらかった山陰地方への旅も気軽に楽しめそうだ。

第1弾の走行ルート、山陰本線の玄武洞~豊岡間を走行中。車体は、奈良時代起源の紋付き染めで最高級とされる檳榔子染(びんろうじぞめ)の色だ。
第1弾の走行ルート、山陰本線の玄武洞~豊岡間を走行中。車体は、奈良時代起源の紋付き染めで最高級とされる檳榔子染(びんろうじぞめ)の色だ。

沿線の食材を盛り込んだ、第1弾の食事

【上り列車/城崎温泉→敦賀】丹後晩秋弁当&スイーツセット(お茶付)

天橋立の『まつなみ』が提供。天橋立のなりたちの神話が由来の笹寿司をはじめ、丹後の名産を盛り込んだお弁当と若狭名物「でっち羊かん」がセットに。3900円。
天橋立の『まつなみ』が提供。天橋立のなりたちの神話が由来の笹寿司をはじめ、丹後の名産を盛り込んだお弁当と若狭名物「でっち羊かん」がセットに。3900円。

【下り列車/敦賀→城崎温泉】若狭 町家弁当&スイーツセット(お茶付)

小浜の『とば屋酢店』が提供。約300年伝統製法を守り続ける米酢専門店による、若狭の食材を使用したお弁当と「天橋立チーズケーキ」のセット。3500円。
小浜の『とば屋酢店』が提供。約300年伝統製法を守り続ける米酢専門店による、若狭の食材を使用したお弁当と「天橋立チーズケーキ」のセット。3500円。

「はなあかり」列車information

● 運転日/運行エリアにより異なる。詳しくはホームページを要確認
● 運転区間/運行エリアにより異なる。全車グリーン車指定席(1号車:スーペリアグリーン車、2・3号車:グリーン車)
● ねだん/運行エリアにより異なる
● 発売方法/みどりの窓口、主な旅行会社、JR 西日本ネット予約「e5489」 ※「e5489」では、グリーン車ボックス席(2 名用・4 名用)およびスーペリアグリーン車の予約(購入)はできない。食事は観光ナビ「tabiwa by WESTER」(https://www.jr-odekake.net/navi/tabiwa/)で販売。利用日の1カ月前10時から4日前までに購入
●公式ホームページ/https://www.jr-odekake.net/railroad/hanaakari/

文=香取麻衣子 写真=JR西日本
『旅の手帖』2024年10月号より

12年にわたって東北の半島を運行した「リゾートあすなろ」が、2023年にリニューアル。車窓いっぱいに東北の風土を映し出して、新たな道を走り始めている。
東京~伊豆下田間を走る「サフィール踊り子」は、数ある観光列車の中でもプレミアムな時間を提供してくれると人気。列車とは思えないクオリティの食事を、伊豆の海の大パノラマが盛り上げてくれる。
“天然の生け簀”と呼ばれる、魚介の宝庫富山湾。その海沿いを走る観光列車は、車内の食事もなにやらほかとはひと味違うらしい。ここでしか味わえない、特別な体験を。
雄大なカルデラの中を走り、阿蘇の魅力を五感で味わえる「トロッコ列車 ゆうすげ号」。震災から奇跡の復活を遂げ、国内外の観光客らで車内は連日にぎわいをみせる。
車内で食事を楽しめる、いわゆる“グルメ列車”の元祖といえる列車が岐阜の里山を走っている。その名もズバリ「食堂車」。季節に応じてさまざまな料理が味わえるとあって人気が高く、いまや明知鉄道の看板列車だ。