東伏見の「鯛焼きのよしかわ」のたい焼き。
各駅停車で帰る西武線。東伏見の駅に滑り込む途中、アイスアリーナの広場に停まる青いバンを確認し電車を降りる。
木曜が定休で月~金と日曜にこの場所でたい焼きを販売する移動販売の「鯛焼きのよしかわ」。土曜日は吉祥寺の「勝又木材」で販売しています。
愛らしく丸みを帯びる青い初代のハイエースのバックドアを開けてたい焼きを焼く店主。
お幾つですかと聞かれ、3つとお願いすると、焼き色のいいのならすぐ出せるのですが、でなければ10分ほど時間を下さいと言われる。
最初よくわからなかったけれど、焼き色のよいものは少し焼き過ぎたとかそういうもののよう。10分待ちますと伝えお願いする。
一丁焼きと呼ばれる一匹ずつの型で焼くスタイル。並んで焼かれるたい焼きが「養殖もの」と呼ばれ、こちらは「天然もの」と言われる。
のんびり店主の所作を眺めながら待つ。
と、ほぼ焼き上がるたい焼きにもう一度うっすらと生地を掛け回す。調べると緩めのあんこがはみ出すことがないように始めた技だそう。
カチャカチャという音とともに出来上がるたい焼き。とてもおいしそう。
電車に乗ると漂う薫り。袋をぎゅっと閉じるも漂う薫り。乗せる膝に伝わる熱はあちち。
家に帰り息子とおやつ。頭からパク。
薄皮のふんわりもっちり芳ばしい生地。につまるぜんざいのようなあん。粒の大きい小豆の風味が薫るしっとりやさしい甘み。おいしい。
余韻を噛みしめパリパリと尻尾を平らげる。
待つ時間、ふらりといい匂いがしていたのでと買いに来たおじさん。に、すぐ食べられるのあると訪れるおばちゃん。
この場所にあるのが日常の青いハイエース。