とんかつの概念が変わる!?『とんかつ檍(あおき)』
究極の豚肉・林SPFを使用したかつが最高!
蒲田のとんかつ屋の中でも1、2を争う名店と評判になっているのが『とんかつ檍』。ほとんどのお客さんが注文するという上ロースかつ定食1500円は、脂身の甘みと肉の柔らかさが抜群で究極の豚肉とも称される林SPFの魅力を最大限に引き出すべく、特注の打ち粉やパン粉を使用して「たぬき色」という色合いになるまでこんがりと揚げる。
その味わいは『とんかつ檍』の社長曰く「とんかつの概念を超えるとんかつ」。こだわりのソースをかけてご飯をガッツリ食べるも良し、元良勇太店長イチオシの3種の塩を使って食べ比べてみるも良しと、1度で何度もおいしい極上のロースかつが楽しめるはずだ。
『とんかつ檍』店舗詳細
家族と仲間で支える、蒲田の名物食堂。『まるやま食堂』
見覚えのあるとんかつだと思った方は、よほどとんかつ好きか、蒲田人かのどちらかだろう。現在の主人は丸山陽平さん、創業した父・正一さんは『檍(あおき)』の店主なのだ。その関係で今は『まるやま食堂』もとんかつをメインに据えたとは言え、やはりそこは「食堂」。とんかつ以外にも焼き魚やハンバーグがラインナップ。店のおばちゃんたちもみんな、昔からの家族のような仲間である。最新のとんかつと昔ながらの趣で、店はいつも大忙しだ。
『まるやま食堂』店舗情報
蒲田の名物カツカレーは永久に不滅『キッチンすみっこ』
かつて「南蛮カレー」という店があった。蒲田駅西口の人気店として栄えたが、ゆえあって閉店。ファンの後押しを受けて、「南蛮カレー」勤続35年だった塩屋利守さんが奥さんと開いたのが『キッチンすみっこ』(旧店名「カフェすみっこ」)だ。カツはバリっとしているが、スパイシーでやさしい味のカレーがすべてをやわらかに包みこむ。ただしご飯の量はハンパない。何も変わらない、あの味を求めて今日もお客さんがやってくる。
『キッチンすみっこ』店舗情報
ご主人こだわりの極上ひれかつ定食『とん清』
1日限定わずか10食以内!?
「先代が銘打った『京風とんかつ』の味わいをそのまま継承している」という店主の高橋一郎さんが作る『とん清』のとんかつ。油っぽくて食べすぎると胃もたれしちゃうという揚げ物料理のイメージから一線を画するような味わいの特上ひれかつ定食1980円を求め、老若男女問わず常連客が連日やってくるという。
最大のこだわりはかつに使う豚肉。中でも特上ひれかつは「通常のひれ肉の真ん中部分にある一番柔らかいところ」。1本のひれ肉から1食分しか取れない貴重な部位で、1日10食分用意するのがやっとというほど。豚肉ならではの甘みと柔らかい肉質のひれ肉を使い、サクサクのころもがベストマッチしたひれかつは一度は食べたい一品だ。
『とん清』店舗詳細
旅先で見つけた阿寒ポークのロースかつ『多津美』
お店のこだわりを店主の森寛明さんに伺えば「特にない」という意外な回答が。それでも50年近くとんかつ激戦区・蒲田の街で生き延びてきた『多津美』。その秘訣はなんといっても店の1番人気メニューであるロースかつ定食990円。店主曰く「フツーの定食」と謙遜するが、秘密は夫婦で出かけた北海道旅行で見つけた豚肉・阿寒ポークにあった。
「旅行の際に食べた豚丼のお肉があまりにおいしくて、そのお店に使っている豚肉を教えてもらったら、当時の都内の店ではあまり使われていない阿寒ポークという豚の肉だったんです。柔らかい肉質でとんかつにするにはうってつけだったから、それまで使っていた肉からすべて変えたんです」。
どこか懐かしさも漂うクラシックスタイルのロースかつには阿寒ポークの味わいがバッチリ。蒲田に来たなら押さえておきたい味わいと言えるだろう。
『多津美』店舗詳細
取材=かつとんたろう・福嶌 弘 撮影=小野広幸・福嶌 弘