1.『夢想基地ー導演的豆花店』の「豆花」
豆花はもちろん、自家製麦芽糖シロップも美味
ドキュメンタリー映画の監督が開いた豆花店。伝統的な手法に従い、豆腐のようになめらかな食感に仕上がっている。「子どもの頃の思い出の味」という麦芽糖シロップは、さらりとしながらも深みのある味。具材には、クチナシ味の粉粿(わらび餅に似たもの)や小さな芋団子などがそろう。いずれも自家製だ。豆花+3種類の具材で80元。
『夢想基地ー導演的豆花店』(モンシアンチーティー タオイエンダトウホワティエン)
12:00~18:00(金~日は11:00~)、月・火休
台北市大同區迪化街一段224巷24號
MRT中和新蘆線大橋頭駅から徒歩11分
2.『春美冰菓室』の「タピオカミルクティー味のかき氷」
氷、タピオカ、パンナコッタのバランスが絶妙
公園に面した居心地のいい店。さまざまな種類のスイーツを楽しめる。もちっとした食感が自慢の杏仁豆腐80元をはじめ、タピオカミルクティーを再現したというかき氷150元も人気。ミルクティー味の氷に黒と白の二色のタピオカが加えられ、上にはゴマ味のパンナコッタがのっている。見た目も味も記憶に残るかき氷。
『春美冰菓室』(ツンメイピンクオスー)
12:00~21:00(日は~22:00)、無休
台北市松山區敦化北路120巷54號
MRT松山新店線南京復興駅から徒歩4分
3.『阿猜嬤甜湯』の「紅豆湯」
小豆の選別から煮込みまで、匠の技が光る一杯
「紅豆湯」45元は、いわゆるお汁粉のこと。台湾のものはサラリとした印象で食べやすいのが魅力。下町・萬華の華西街夜市にある老舗で、小豆の名産地・萬丹のものを弱火でじっくりと煮込む。ベテランの店主が火加減を調整しているので、小豆の一粒一粒が立っている。弾力のあるミニ団子10元も加えてみて。
『阿猜嬤甜湯』(アーツァイマーティエンタン)
14:00~21:00、火~木休
台北市萬華區華西街3號
MRT板南線龍山寺駅から徒歩9分
4.『古早味艋舺仙草』の「仙草ゼリー」
じっくり時間をかけて煮込んだ仙草は絶品!
仙草とは、でんぷんやペクチンを含むハーブのこと。夏場はゼリー状の「仙草凍」、冬場は温かい液体状の「燒仙草」が定番。ちょっぴりほろ苦く、クセになる味わい。ここでは萬華にある薬草街から仙草を仕入れ、毎日6時間かけて煮込んでいる。具材は芋団子や金時豆、タロイモなど約20種類の中から選べる。燒仙草は55元。
『古早味艋舺仙草』(クーツァオウェイモンチアシエンツァオ)
14:00~22:00、月休
台北市中山區復興北路514巷65號
MRT文湖線中山國中駅から徒歩12分
5.『杉味豆花』の「杏仁パンナコッタ」
マイルドな杏仁の風味と大きな芋団子!
寧夏夜市に近い人気店。看板商品は炭火の香りがする豆花だが、「杏仁奶凍(杏仁パンナコッタ)」もおすすめ。杏仁豆腐にミルクを加えたもので、なめらかでまろやかな風味となっている。具材の種類は豊富だが、大きめサイズの芋団子はマスト。頰張りながら濃厚な芋味を堪能したい。杏仁奶凍+2種類の具材で60元。
『杉味豆花』(サンウェイトウホワ)
14:00~翌1:30(日は〜24:00)、不定休
台北市大同區民生西路172號
MRT淡水信義線雙連駅から徒歩5分
6.『幸福手作・天然愛玉』の「愛玉ゼリー」
丼にたっぷり入った愛玉は、まさに幸せの味
愛玉とは、クワ科イチジク属で台湾固有の植物。その嚢状(のうじょう)の種を水で揉み出していくと、ぷるぷるとした食感のゼリーができあがる。この店では黒糖を煮詰めたシロップに愛玉ゼリーを入れ、桑の実やパイナップルのジャムを加える。すべてが手作りで、ボリューム満点なのがうれしい。パイナップルジャム入りの「愛玉ゼリー」は70元。
『幸福手作・天然愛玉』(シンフーソウツオ・ティエンランアイユィ)
12:00~21:00、日と土不定休
台北市中山區中原街105號
MRT中和新蘆線中山國小駅から徒歩4分
7.『龍都冰菓専業家』の「八寶冰」
素朴ながらも職人技を感じられるかき氷
1920年創業の老舗。むかしながらのかき氷「八寶冰」80元は花豆や緑豆、ピーナッツ、小豆、湯圓(団子)、芋団子、タロイモ、脆圓(タピオカ)の8種類の具材をのせたもの。具材はすべて当日に作られたもので、店主は早朝3時から仕込みを始めるという。氷はきめ細かく、口の中でふわっと溶けていくような食感がたまらない。
『龍都冰菓専業家』(ロントゥーピンクオツワンイエチア)
11:30~22:00、水休
台北市萬華區和平西路三段192號
MRT板南線龍山寺駅から徒歩4分
取材・文=片倉真理 https://www.instagram.com/marikatakura/
撮影=片倉佳史
『旅の手帖』2024年5月号より
※1元(台湾ドル)=4.87円(2024年6月19日現在)