エモい店内で食べられるシンプルな塩ラーメン
新宿御苑駅の裏手に位置し、新宿区立花園公園を臨む雑居ビルにある『Rahmen Eddie』は2023年1月23日にオープン。店内の壁に大きく描かれたイラストや、色とりどりに光るネオン管がまるでカフェやハンバーガーショップのようだ。ナウい? イケてる? 今風にいうならエモいってヤツだ。窓の外から店内の様子を見ても、いわゆるラーメン店とは違うオシャレ感。むむむ、これは何かおいしいものが食べられそうな予感!
店内に入ると、店長の武川弘光さんが迎えてくれた。「この辺りは駅前と違って周囲はオフィス街なんですよ。辺ぴな場所だけど、味がおいしければお客様に来てもらえるかなって思っています。今のところコアな客層は20~40代。だけど近くに新宿御苑があるので、お年寄りから子供まで食べに来てくれますし、土日はカップルもいます。最近は外国人の方も増えていますね」。
今はいろんなテイストや素材で作られたラーメンがあるなか、塩ラーメンのみで展開する『Rahmen Eddie』。店の雰囲気は最先端だけど、ラーメンのテイストはオーソドックスに、というのがいい。「やっぱり塩ラーメンは味をストレートに伝えやすいですからね。なおかつ鶏と昆布っていうシンプルな素材をベースにスープを作っています」と味にも絶対的な自信を持っている。
シンプルに分かりやすいラーメン! なるほど、さっそくいただいてみよう。
完食後も舌に旨味の余韻が残る極上スープ
ラーメンのメニューはシオラーメン1000円、ユズシオラーメン1200円、トクセンシオラーメン1400円、チーズそぼろまぜそば1100円。この中から武川さんオススメのトクセンシオラーメンをオーダーした。
「麺は太・中太・細から選べますよ。私としては中太麺がおすすめです!」と、武川さんが案内してくれた。それなら黙って中太麺ですな。
武川さんは「チャーシューは低温調理の鶏むね肉、豚ロースのチャーシュー(脂多め・少なめ各1枚)と醤油だれで味つけた親鳥のチャーシューの3種。アマダ東京のブランド卵の味玉をトッピングしています。この卵は厳選した天然飼料によって育成されていて、健康的で抜群においしい卵なんですよ」と話す。
こだわりを聞きながら調理風景を見ているとあっという間に着丼。さっそく、いただきます!
まずはスープをひと口。鶏と昆布の旨味がほどよく混ざりあい、口のなかにやさしく広がっていくジワ旨の感覚。キリリと塩味を際立てているわけでなく、カドがとれて丸みがあるのでやさしく舌に広がる。「オープン当初はもっと塩を利かせていたんですけど、お客様の声を参考に改良しました」とは商品開発を担当する西濱智成さん。
やさしい味わいのスープなので、麺をすすると小麦の香りも一緒に堪能できる。鶏と昆布、小麦が三位一体となり、鼻に抜ける香りが心地いいなあ。
バラエティ豊かなトッピングも楽しみ、スープを最後の1滴まで飲み干した。ごちそうさまでした。
米にもこだわるサイドメニューのおにぎり
ラーメンもさることながら、見逃せないのはサイドメニューのおにぎり。大粒なうえ粒ぞろいの米『越宝玉』を使用している。食感まで極めた希少な米として知られる品種だ。
「色、ツヤ、甘みはもちろんのこと、弾力もあるうまい米なんです。けっこう人気があるんですよ」と武川さんも胸を張る。おにぎりはネギチャーシューとタマゴの2品。せっかくだからいただいてみたい!
ネギチャーシューもおいしいんだろうけど、日の出みたいにひときわ目を引くタマゴオニギリ200円を食べてみたい! それに紹介したら写真も映えそうだ、なーんて計算もあったりする。すみませーん、ひとつお願いします。
まずは上に乗っている黄身からひとくちガブリ。カツオ出汁を感じる醤油ベースの特製だれに漬け込んであり、まるで“こしあん”のようななめらかさと食感だ。塩ラーメンにも使われていたアマダ東京の卵を使用していて、雑味がなく濃厚だ。まるでぜいたくな卵かけご飯を食べている感覚。
ラーメンもいいけれど、おにぎりファンとしてはコレだけでも食べに来たくなっちゃいそう〜! と、メニューを見たらシオラーメンオニギリセット1200円があるではないか。次はコレだね、決まりだね!
構成=アート・サプライ 取材・文・撮影=パンチ広沢