「東京発1泊2日、群馬の湯の路線に身をゆだねる旅」のルートはこちら!
【1日目】
東京駅→東北本線・高崎線・上越線・吾妻線→川原湯温泉駅(泊)
【2日目】
川原湯温泉駅→吾妻線・上越線・高崎線→東京駅
【1日目】東京駅→川原湯温泉駅 名前もクスッの秘湯と移転後の名湯へ
まずは車窓に映る田園風景や山並みに癒やされつつ長野原草津口へ。ここからバスと徒歩で約1時間、谷川の水辺に戯れる人の姿が見えたら、そこが秘湯・尻焼温泉の川風呂だ。
川底に湧く源泉に川の水がほどよく混ざり、川そのものが天然の露天風呂に。適度な湯加減の窪を見つけ、ぷかりと浮かんで深呼吸。川のせせらぎ、鳥の声。緑濃い山の空気に包まれて、あぁ、天を仰ぐ心地よさ。
長野原草津口からひと駅戻った川原湯温泉に宿を取り、共同浴場の『王湯』へ。常連さんとの湯浴みも楽しい。
【長野原草津口駅】「尻焼温泉 川風呂」山奥にせせらぐ川がそのまま巨大露天風呂に
長笹沢川の一部を堰き止めただけの、野趣あふれる混浴の川風呂。川底から湧く源泉は56度と高温で、お尻が焼けそう!?なのが名の由来。噴出口付近はご注意を。湯温も水量も自然条件次第、入れないこともある。
☎0279-75-8814(中之条町観光協会)
24時間、無休。無料
泉質:カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉
群馬県中之条町入山
JR吾妻線長野原草津口駅からバス35分の花敷温泉下車、徒歩15分
【長野原草津口駅】名物弁当をゲット
【長野原草津口駅】よくばりさんはここも!
水陸両用バス「八ッ場(やんば)にゃがてん号」で、バッシャーンと八ッ場ダムのダム湖に突っ込む爽快なスプラッシュ体験&水上遊覧を!
☎0279-82-5596(Dts creation)
運行日などはホームページを要確認
https://dtsline.jp/lp_nyagaten.php
JR吾妻線長野原草津口駅から徒歩3分(乗り場)
【川原湯温泉駅】『川原湯温泉 王湯』移転後も“草津の上がり湯”は健在!
源頼朝により発見されたという、川原湯温泉にある共同浴場。八ッ場ダム建設に伴い、2014年に温泉街ごと高台へ移転。ダム湖を望む露天風呂が好評で、地元の常連も多い。熱めながらやさしい湯ざわり。
☎0279-83-2591(川原湯温泉協会)
10:00~17:30受付
第3木と1月20日休。2時間500円
泉質:含硫黄-カルシウム・ナトリウム-塩化物・硫黄塩泉
群馬県長野原町川原湯491-6
JR吾妻線川原湯温泉駅から徒歩15分
【2日目】川原湯温泉駅→東京駅 山間に湧く沢渡&四万温泉で風情も楽しむ
翌朝、列車で中之条に戻り、さらにバスで沢渡温泉へ。共同浴場に行くと、常連客や草津帰りの旅人がひっきりなし。さっそく極上と評判の湯に浸かると、湯上がり肌はつるスベに。ここで一泊するのも一興だ。
旅の締めは、四万温泉の老舗旅館に残る大正レトロな「元禄の湯」。野性的な川風呂とのあまりの違いに驚きつつ、優雅な湯浴みを堪能した。
【中之条駅】『沢渡温泉 共同浴場』つるスベが叶う“一浴玉の肌”
草津帰りの湯治客が、泉質のやさしい湯で肌を癒やす“草津の上がり湯”の一つ。なかでも、有効成分をたっぷり含んだ弱アルカリ性の沢渡の湯は極上とされ、切り傷、神経痛、リウマチなど多くの病に効くと絶賛の声が。
☎0279-66-2841
9:00~20:30、無休。300円
泉質:カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉
群馬県中之条町上沢渡2310
JR吾妻線中之条駅からバス20分の沢渡温泉下車、徒歩3分
【中之条駅】『あすなろ』味噌をかけない? 特製みそかつ
群馬県産の麦豚を使った、とんかつとラーメンが評判の昭和レトロな食堂。なかでもみそかつは、甘くない特製ブレンド味噌を肉の間に挟んだオリジナル。冷めてもサクッと軽い食感で、湯上がりビールのつまみにぴったり。
☎0279-64-2159
11:00~15:00・18:00~20:20LO
水と第2火(祝日の場合は営業)休
群馬県中之条町四万4231
JR吾妻線中之条駅からバス40分の四万温泉下車すぐ
【中之条駅】『四万温泉 積善館』洋風レトロな湯治風情にうっとり
湯治場としての四万の歴史を刻む湯宿。元禄4年(1691)築の本館は現存する日本最古の木造湯宿建築で、敷地内に湧く昭和5年(1930)築の「元禄の湯」は日帰り入浴もできる。大正ロマンな空間でエレガントなひとときを。
☎0279-64-2101
1泊2食1万600円~
日帰り入浴は10:00~17:00受付、無休(臨時休あり)
1500円(繁忙期は入場制限&料金の変動あり)
部屋数:52室
泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物硫酸塩泉
群馬県中之条町四万4236
JR吾妻線中之条駅からバス40分の四万温泉下車、徒歩3分
取材・文・撮影=平岡ひとみ
『旅の手帖』2024年7月号より