【コースガイド】

蔵の街散策には共通割引チケットがお得

とちぎ山車会館と近隣施設を巡る場合にお得なのが共通割引チケット。料金や利用条件は栃木市観光協会(☎0282-25-2356)に問い合わせを。

信仰と自然が調和する出流エリア

市の北西端に位置し、弘法大師作の千手観世音菩薩を本尊として祀るのが出流(いずる)山満願寺。参拝後に門前で食す出流そばも評判だ。

アクセス

電車:JR・私鉄・地下鉄上野駅から東北新幹線・JR両毛線で約1時間の栃木駅下車。または私鉄・地下鉄浅草駅から東武スカイツリーライン・東武日光線で約1時間10分の栃木駅下車。

車:東北自動車道川口JCTから栃木ICまで約73km。栃木ICから栃木市中心部まで約4km。

うずま川行灯(あんどん)まつり

2021年で8回目を数える夏の新風物詩

舟運で栄えた栃木市のシンボル・巴波川の夏の夜を彩るイベント。2021年は開運橋からうずま公園にかけての川沿いに135基の行灯が設置されている。蔵や山車(だし)などの切り絵が明かりに照らされ、ほのかに浮かび上がる光景は幻想的だ。

●散策自由、2021年は9月30日までの毎日19:00~22:00点灯。
栃木県栃木市倭町ほか

巴波(うずま)川・蔵の街大通り界隈散策

蔵の街の魅力を自ら歩いて感じたい

趣の異なる建物が並ぶ様子も目につく蔵の街大通り。
巴波川沿いに黒塀と白壁土蔵が残る、栃木市を代表する景観。

栃木駅北口を出てほどなく、市街地を南北に貫く巴波川と蔵の街大通りが見えてくる。緩やかに流れ下る巴波川には手漕(こ)ぎ遊覧船が浮かび、川沿いには遊歩道が整備。蔵の街大通りでは土蔵など歴史を感じる建物が両側に立ち並び、珈琲専門店や観光案内所、山本有三ふるさと記念館などとして活用されている。栃木駅から万町(よろずちょう)交番前交差点までは約1.2km。気ままな散策にほどよい距離だ。

●栃木県栃木市倭町ほか

倭町(やまとちょう)交差点前には黒塗りの見世蔵がズラリ。
散策途中にひと息つきたくなる『冨士屋本店』の小倉ソフト 350円。
横山郷土館前を流れ下る巴波川。散策路には舟をひいた名残の「綱手道(つなてみち)」の名が付いている。
万町交番は周囲の景観に溶け込むよう蔵を模した造りだ。

とちぎ山車(だし)会館

映像を交えてとちぎ秋まつりを再現

人形山車は迫力満点で、照明を駆使した演出も見事だ。

2年に一度、11月に開催される「とちぎ秋まつり」(次回は2022年予定)。見どころは市内を練り歩く精細な彫刻と絢爛(けんらん)豪華な刺繍(ししゅう)を施した人形山車で、全9台中6台をここで保管。そのうち3台を入れ替えて展示し、秋まつりの様子を映像とともに再現している。

住所:栃木県栃木市万町3-23/営業時間:9:00~16:30最終入館/定休日:月(祝の場合は翌火、9月~11月・4月~6月は無休、臨時休あり)

嘉右衛門(かうえもん)町伝建地区

県内唯一の重要伝統的建造物群保存地区

川の流れに沿うようにカーブを描いている日光例幣使街道。

市街地北側に位置し、町の真ん中を中山道(倉賀野)と日光とを結んだ日光例幣使街道が貫く。一帯には見世蔵や木造真壁出桁(しんかべだしげた)造りの店舗、土蔵などが数多く残り、国の重要伝統的建造物群保存地区(東西約250m、南北約650m)に選定。2021年7月には地区の中心部に観光・まちづくりの拠点となるガイダンスセンターが開設されたので、気になる建物のことなどを気軽に尋ねてみよう。

●栃木県栃木市嘉右衛門町ほか

街道沿いには明治期から1989年まで営業していた理髪店の看板が残る。
建物壁面に施された意匠にも思わず目を奪われる。

物華(ぶっか)

見世蔵を改装した工藝と喫茶の場

高い天井や、新たにしつらえた一枚板のカウンターなど、随所にセンスが光る店内。

店主の鯉沼俊さん自ら設計に携わり、嘉右衛門町伝建地区に2021年3月オープン。明治後期築の見世蔵をリノベーションした、落ち着きある和テイストの空間に身を置くと、珈琲や紅茶などを手に、時の経つのを忘れてゆっくりしたくなる。
店舗の一角では、日本各地に足を運び、鯉沼さん自身がセレクトしたバッグや器、グラス、タオルなども展示販売している。

オリジナルブレンド珈琲 550円(左)と自家製プリン 480円。
住所:栃木県栃木市嘉右衛門町1-12内/営業時間:10:00~19:00/定休日:水

油伝(あぶでん)味噌

古きよき商家の面影を今に伝える

豆腐と里芋の田楽は焼き加減をみながら丁寧に味噌を重ね塗りし、各々の味付けを変えて提供される。

天明元年(1781)初代伝兵衛が油屋を創業したのが屋号の由来。代を継ぐなかで味噌醸造を手がけ始め、今に至る。
芳醇味噌(甘口赤こし)1kg 950円などの販売に加え、味噌蔵などに併設の風情ある建物内で味噌田楽も味わえる。豆腐・里芋・こんにゃくの田楽盛り合わせ550円、伝兵衛もち250円など。

日光例幣使街道に面して立つ。
住所:栃木県栃木市嘉右衛門町5-27/営業時間:10:00~16:00(食事は11:00~15:00)/定休日:火(祝の場合は営業)

神明宮(しんめいぐう)

栃木県名発祥の地はココ!

千木(ちぎ)。

応永10年(1403)の創建で、栃木の総鎮守として信仰を集める神明宮(しんめいぐう)。栃木の町ができる以前のこと、神社の本殿によく見られる千木(ちぎ/写真2枚目)がかつての社殿に10本あり、「十千木」と呼ばれたのが今の「栃木」の名の起源だとか(諸説あり)。
境内の一角で飼われているおしゃべりなアカビタイムジオウムも街の人気者だ。

●参拝自由。栃木県栃木市旭町26-3
☎0282-24-4530

太平山(おおひらさん)

ハイキングがてら訪れたい

慈覚大師により天長4年(827)創建されたと伝わる太平山神社。

市街地西方にある標高341mの丘陵地で、深い森が広がる市民の憩いの場。山頂近くの太平山神社や眺めのよい謙信平に足を運んだら、だんご、焼き鳥、玉子焼きの三大名物(神社に奉納された米や鶏に由来)もぜひ味わいたい。神社脇や謙信平近くの茶屋で提供している。

●栃木県栃木市平井町ほか

三大名物は9軒の茶屋ごとに工夫を凝らし、提供価格も異なる。

岩船山

船のようなかたちの岩山が名の由来

山裾を走る両毛線の車窓からも岩船山の山容を間近に望める。

JR両毛線岩舟駅のすぐ北側にあり標高は172m。岩舟駅から参道でもあるすり減った急な石段を20分ほど登り詰めれば、見晴台を経て、山頂一帯に本堂や三重塔などが点在する岩船山高勝寺にたどり着く。
なお戦隊シリーズなど、特撮の名所でもある採石場跡地は無断立ち入り禁止。

●栃木県栃木市岩舟町静

うっそうと生い茂る木々の向こうに高勝寺の三重塔が見えてくる。

大和(やまと)ピザ

和風の店内で味わうまろやかピザ

たっぷりのモッツァレラチーズに頬が緩む、上の白いマルゲリータ 1750円(ドリンクは別)。

栃木県産小麦粉「ゆめかおり」、新鮮で濃厚な飛驒高山産モッツァレラチーズ、市内で育った「こくパリッミニトマト」など素材にとことんこだわり、一点物の特注薪窯で丁寧に焼き上げるピザ専門店。トマトソースの有無を選べる食事ピザのほか、生地に砂糖を振って焼いたデザートピザも人気だ。

日本橋の『山宮かまど工業所』製特注薪窯と店主の井上俊輔さん。
住所:栃木県栃木市大森町435-9/営業時間:11:30~14:00LO・17:30~20:15LO/定休日:火と、月・木の夜

いちひこ帆布(はんぷ)

とちぎ小江戸ブランドにも認定

郊外にある縫製工場を兼ねた店舗で帆布製品に囲まれる小曽戸聡さん。

父親の小曽戸一彦(おそど かずひこ)さんが長年携わってきた厚物縫製の技術を生かし、2代目の聡さんが考案したのが帆布製品のブランド「いちひこ帆布」。丈夫なうえ色づかいもカラフルで幅広い年齢層に合う。ミニトート5830円、マロンバッグ1万780円、ポーチ大2200円など品揃えは豊富で、バッグ本体と取っ手の組み合わせを変えるなどオーダーもOKだ。

マスク・ド・ケース 1100円(上)やカードホルダー 2750円など小物も多く揃う。
住所:栃木県栃木市梅沢町839-1/営業時間:10:00~17:00/定休日:無(臨時休あり)

取材・文・撮影=横井広海
『散歩の達人』2021年9月号より