【1日目】開湯100年を超える富山県最大の温泉地と秘境を走るトロッコ電車

黒部宇奈月温泉駅から最初の目的地、宇奈月温泉駅までは富山地方鉄道本線に乗って約30分。目の前には宇奈月温泉街が広がっている。

宇奈月温泉駅に到着したら、2016年に開業した日帰り温泉施設の『湯めどころ宇奈月』の足湯「ももはら」に立ち寄って、ここまでの移動の疲れを癒やしたい。

【湯めどころ宇奈月】
○住所:富山県黒部市宇奈月温泉256-11
○営業:
足湯/入浴自由
総湯/9:00~22:00(受付21:00まで)
観光案内/9:00~17:00
毎週火曜休館(5月~11月は第4火曜のみ)
○TEL:0765-62-1126
○アクセス:富山地方鉄道本線宇奈月温泉駅からすぐ

1923年に開湯し、美肌の湯として親しまれてきた宇奈月温泉。
1923年に開湯し、美肌の湯として親しまれてきた宇奈月温泉。

『湯めどころ宇奈月』のほか、街中に3か所ある足湯に浸かり、昔ながらの歴史情緒が感じられる町並みを歩けば、心も身体も癒やされる。温泉宿に荷物を預け、トロッコ電車の大冒険に出かけよう。

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黒部峡谷鉄道のトロッコ電車に乗車できる宇奈月駅へは富山地方鉄道の宇奈月温泉駅から徒歩5分ほど。宇奈月駅で乗車券を購入し、今回は宇奈月温泉の源泉「黒薙温泉」がある黒薙駅まで向かうことにする。トロッコ電車で25分ほどとかなり気軽に訪れられる黒薙駅だが、黒部峡谷の大自然は十分満喫できる。

宇奈月駅を出発したトロッコ電車が最初に渡る新山彦橋。
宇奈月駅を出発したトロッコ電車が最初に渡る新山彦橋。

■黒部峡谷トロッコ電車
・宇奈月駅~黒薙駅:1660円(往復)
※時期によって運行区間、運賃が異なるため詳細は公式ホームページで要確認。
https://www.kurotetu.co.jp/

【黒部峡谷鉄道】
○TEL:0765-62-1011(お客さまセンター)
○アクセス:富山地方鉄道本線宇奈月温泉駅から徒歩5分(黒部峡谷鉄道宇奈月駅)

【2日目】魚津の神秘、埋没林と蜃気楼に出合う

2日目はまず『魚津埋没林博物館』へ!

宇奈月温泉駅から新魚津駅へ富山地方鉄道本線で約45分、魚津駅前バス停からバスに乗り換え10分ほどで到着。ここでは国の特別天然記念物に指定されている埋没林と蜃気楼のメカニズムなどの資料展示が行われている。

水中展示されている埋没林。ここに展示されている中で最大のものは全長約10m、幹の直径約2mもあり、推定樹齢は500年以上だ。
水中展示されている埋没林。ここに展示されている中で最大のものは全長約10m、幹の直径約2mもあり、推定樹齢は500年以上だ。

【魚津埋没林博物館】
○住所:富山県魚津市釈迦堂814
○営業:9:00~17:00、12月1日~3月15日の木曜休館
○TEL:0765-22-1049
○入館料:640円
○アクセス:富山地方鉄道本線新魚津駅からバス10分の埋没林博物館前下車すぐ

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蜃気楼のメカニズムを学んだあとはぜひ生の蜃気楼を見たいもの。3月下旬~6月上旬、魚津市の海岸沿いでは蜃気楼が見られるかも。暖かい日差しを浴びながら昼食を求めて海岸線をゆっくり散歩する。潮の匂いも心地いい。

富山湾に現れる蜃気楼。富山火力発電所や新湊大橋などが反転して見える。
富山湾に現れる蜃気楼。富山火力発電所や新湊大橋などが反転して見える。
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『魚津埋没林博物館』からほど近い場所に位置する『海の駅 蜃気楼』で腹ごしらえ。魚市場に隣接しているからこそ新鮮な海の幸が味わえる。魚津ブランドの特産品が購入できる「じゃんとこい市」では、お気に入りのお土産を探したい。

また、毎週土曜・日曜・祝日に開催の浜焼きイベントや毎月第2・4日曜開催の朝市にもタイミングが合えばぜひ訪れよう。

ブリや鯛、マグロ、白エビ、紅ズワイガニなど9種類もの海鮮がのっている喜見城丼3200円。※食材はその日の水揚げにより変更あり。
ブリや鯛、マグロ、白エビ、紅ズワイガニなど9種類もの海鮮がのっている喜見城丼3200円。※食材はその日の水揚げにより変更あり。

【海の駅 蜃気楼】
○住所:魚津市村木字定坊割2500-2
○営業:9:00~18:00、第2水曜定休(5月・8月・12月は無休)
○TEL:0765-24-4301
○アクセス:あいの風とやま鉄道「魚津駅」から車で約5分、または北陸自動車道魚津ICから車で約7分

【2日目】ここでしか見られない青い光を放つイカを見よ!

午後は滑川駅まで富山地方鉄道本線で南下して『ほたるいかミュージアム』へ。ホタルイカは3~5月の産卵の時期に富山湾へやってくる。全国でも見られる光景ではあるが、富山湾ほど大量のホタルイカが押し寄せるのは世界的にも珍しい。

『ほたるいかミュージアム』は、そんな富山湾とホタルイカの秘密を楽しく学べる体験型のミュージアムだ。

ホタルイカを通して、海の不思議を学べる展示ホール。(写真提供/(公社)とやま観光推進機構)
ホタルイカを通して、海の不思議を学べる展示ホール。(写真提供/(公社)とやま観光推進機構)

【ほたるいかミュージアム】
○住所:富山県滑川市中川原410
○営業:9:00~17:00、年末年始と6月~3月中旬の火曜定休(祝日の場合は翌日)
○TEL:076-476-9300
○入館料:大人820円/子ども410円(6月~3月中旬は大人620円/子ども310円)
○アクセス:富山地方鉄道本線・あいの風とやま鉄道滑川駅から徒歩10分

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『ほたるいかミュージアム』では夜に海上観光を行っている。もっとホタルイカを知りたいならぜひともこれに参加したい。滑川漁港を午前2時30分に出発し、定置網によるホタルイカ漁を観光船から見学できる。夜の海に青く光る幻想的な光景は圧巻!

滑川市内の宿に泊まれば、深夜の集合も安心だ。

【ほたるいか海上観光】
○住所:富山県滑川市中川原410
○開催期間:4月上旬~5月上旬
○TEL:076-476-9307
○料金:大人8000円/子ども4000円
○集合場所:ほたるいかミュージアム売店
○時間:2:00集合、2:30乗船、4:00帰港
○アクセス:富山地方鉄道本線・あいの風とやま鉄道滑川駅から徒歩10分

ほたるいか海上観光の予約の詳細は公式ホームページを要確認。
https://hotaruikamuseum.com/tour

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実は『ほたるいかミュージアム』にはもう一つ楽しみがある。それが富山湾岸クルージング。雄大な立山連峰を海から眺められ、このクルージングでしか見られない自然を体感できる。

ホタルイカ漁の時期は設置されている定置網も間近で見られる。(写真提供/(公社)とやま観光推進機構)
ホタルイカ漁の時期は設置されている定置網も間近で見られる。(写真提供/(公社)とやま観光推進機構)

【富山湾岸クルージング】
○住所:富山県滑川市中川原410
○開催期間:4月中旬~11月下旬、火曜定休(祝日の場合翌日)
○TEL:076-476-9307
○料金:大人1500円/子ども700円
○集合場所:ほたるいかミュージアム内
○所要:約40分
○アクセス:富山地方鉄道本線・あいの風とやま鉄道滑川駅から徒歩10分

【3日目】色鮮やかな花々に芽吹く春の喜びを感じる

最終日の3日目は春を彩る花を見たい。まず初めに訪れるのはにゅうぜんフラワーロード。滑川駅からはあいの風とやま鉄道で約30分の西入善駅へ向かい、そこから歩いて約15分。このくらいの距離なら駅からのんびり歩くのも気持ちいい。

にゅうぜんフラワーロードは、国内最大級の面積に色とりどりのチューリップが咲き誇るイベント。4月13日(土)、4月14日(日)には、ウエルカムイベントも開催予定で、春の訪れを圧巻の花々で感じられる。

写真提供/(公社)とやま観光推進機構
写真提供/(公社)とやま観光推進機構

【にゅうぜんフラワーロード】
○開催期間:4月上~下旬
○TEL:0765-72-3802
○アクセス:あいの風とやま鉄道西入善駅から徒歩15分

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入善町で花といえば、入善乙女キクザクラもぜひ見たい。

この桜は一つの花に100枚以上の花びらを付ける新品種で、花弁が極端に多く、開花後に花びらが白からピンクに変化するその優美な姿から入善乙女キクザクラと命名されたという。

入善乙女キクザクラは杉沢の沢スギ・沢スギ自然館で見られる。
入善乙女キクザクラは杉沢の沢スギ・沢スギ自然館で見られる。

【入善乙女キクザクラ】
○住所:富山県下新川郡入善町吉原950
○営業:9:00~17:00、月曜定休(祝日の場合は翌日)
○TEL:0765-72-1710(杉沢の沢スギ・沢スギ自然館)
○アクセス:あいの風とやま鉄道入善駅から徒歩40分

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最後に訪れるのは朝日町。入善駅からあいの風とやま鉄道泊駅で下車し、あさひ舟川「春の四重奏」に向かう。「春の四重奏」が開催されている4月上~中旬の期間中は駅からシャトルバスが運行されている。例年3月末頃からチューリップ、桜、菜の花の順に花が咲き、朝日岳・白馬岳を背景に見事な景観を生む。舟川べりのかがり火の夜桜やライトアップも見ごたえがある。

残雪の朝日岳を背景に桜、チューリップ、菜の花が並ぶ奇跡のような光景だ。
残雪の朝日岳を背景に桜、チューリップ、菜の花が並ぶ奇跡のような光景だ。

【あさひ舟川「春の四重奏」】
○住所:富山県下新川郡朝日町舟川新
○開催期間:4月上~中旬
○TEL:0765-83-2780(朝日町観光協会)
○アクセス:あいの風とやま鉄道泊駅からシャトルバス10分

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泊駅からあいの風とやま鉄道に乗って越中宮崎駅が最寄りの護國寺にも足を運ぼう。

別名・シャクナゲ寺ともいわれるこの寺は境内に300株、30品種のシャクナゲが植えられている。苔生す池泉回遊式庭園にピンクや白の美しいシャクナゲがよく映える。シャクナゲは例年4月中旬に咲き始め、4月下旬が見頃になる。

ピンクと白に彩られた庭園はいつまでも眺めていたい。(写真提供/(一社)朝日町観光協会)
ピンクと白に彩られた庭園はいつまでも眺めていたい。(写真提供/(一社)朝日町観光協会)

【護國寺】
○住所:富山県下新川郡朝日町境1558
○営業:8:00~16:00
○TEL:0765-83-3157
○アクセス:あいの風とやま鉄道越中宮崎駅から徒歩30分

富山一の春を感じられるにいかわ地域

春のにいかわ地域には、花や海、山などここでしか見られない絶景が盛りだくさんだ。自然美の宝庫であるこのエリアには春にこそ訪れたい。また来年も行きたいな~と今から思いをめぐらせながら、次は今回訪れることができなかったほかのスポットも予定に組み込もう。

にいかわ地域の観光情報はこちらから! 

黒部・宇奈月温泉観光局:https://www.kurobe-unazuki.jp/
魚津市観光協会:https://uozu-kanko.jp/
滑川市観光協会:https://namerikawa-kanko.jp/
入善町観光協会:https://www.nyuzen-kanko.jp/
朝日町観光協会:https://www.asahi-tabi.com/ 

協力=一般社団法人 富山湾・黒部峡谷・越中にいかわ観光圏協議会https://www.niikawa.jp/  文=オカモト企画