手作りおばんざいも魅力の和定食ランチ『穂わ心cafe』
昭和に建てられた六軒長屋で、内装は町屋風にリノベーションした店内は、和の趣があり落ち着ける。ここで供されるのは、煮物や和え物などのおばんざい3品と、肉または魚を主菜にした日替わりごはん定食。栄養バランスのとれた料理を食べられるとあって人気を呼んでいる。ランチではほかに、豚バラ角煮定食1750円やハンバーグ定食1500円、ぶり照り焼き定食1500円やさばの味噌煮定食1600円といった、家庭料理では定番の肉、魚料理が用意されているので、栄養が偏りがちな外食で、こうしたバランスのよい食事を味わえるのは貴重だ。
『穂わ心cafe』店舗詳細
小樽の職人による漬け魚を堪能する『西京漬け専門店 魚き食堂』
都内でも珍しい西京漬け専門店。店主は、小樽の工場に修業した経験をもち、その時出会った漬け魚職人である師匠に、目利きのノウハウを学んだ。小樽の漬け魚工場から取り寄せる絶品の漬け魚を定食やテイクアウトのお弁当で提供している。人気の日替わりの3点盛り定食は、注文を受けてから大型の魚焼きグリルで焼き始める。魚の状態や脂の多い少ないなどを見極め、焼き時間を調整する。3種は醤油、生姜味噌、西京味噌と異なる味付けで供され、脂や食感の違いをそれぞれに楽しめる。
『西京漬け専門店 魚き食堂』店舗詳細
街のランチ食堂兼昼から飲める店『酒場ニホレモ』
高円寺純情商店街そばの路地に2018年にオープンした居酒屋。イタリア料理店で経験を積んだ店長の熊谷孝彦(くまがいたかひこ)さんを中心に、調理経験豊富なスタッフがそれぞれのキャリアや出合った味を持ち寄り、意外性のある掛け合わせで料理を生み出している。
平日12時から14時まで提供しているランチのうち日替わり定食は、メインと小鉢3つの4種類のおばんざいに、十穀米と具沢山味噌汁がつく。味噌汁の具も日替わりで「当日作った熱々を出すようにしています」と店長の熊谷さん。毎日のようにランチを食べに来る人もいるほど、頼もしい街の食堂としても愛されている。居酒屋らしくお酒に合う味付けで、種類も豊富なおばんざいは、ご飯の上に好きな種類を3つのせて作る「のせ弁」や単品でもテイクアウト可能だ。もちろん、ランチから名物のレモンサワーを飲む人も少なくない。
『酒場 ニホレモ』店舗詳細
今はない築地の名店の味がベースになったカツ丼が食べられる『あげもんや』
店主の寺田大介(てらだだいすけ)さんが作るかつ丼は、独立前に働いていた築地の人気とんかつ店「豊ちゃん」の味がベースになっている。寺田さんが店を持ったのは「豊ちゃん」が閉店したため。懐かしい味を求めて当時の常連がやってくることもある。
フライヤーの油は動物性100%。ラード(豚脂)とヘット(牛脂)がブレンドされていることや、具は玉ねぎと三葉、卵は1個という点も共通している。ほどよい固まり加減の玉子をまとったカツは、パン粉に甘辛いつゆがしっかり染みている。もちろんごはんにもつゆが染みている。どんぶりの底の方にあるご飯も味が絡まる程度につゆが染みていた。「ごはんを大盛りにしてほしいと言われたら、ちょっとつゆは多めにしますし、少なめをリクエストされたら、少しつゆを切りますね」と寺田さん。つまり意図してつゆは絶妙な量にされているのだ。
『あげもんや』店舗詳細
福岡のB級グルメ鉄板焼肉でライスを頬張る『鉄板焼肉 三冠王』
鉄板焼肉とは、福岡・博多のB級グルメ。新高円寺から近い『鉄板焼肉 三冠王』は、飲食店に携わって長い店主が九州で出合った鉄板焼肉に惚れ込んで開いた店だ。店内は、にんにくの香り、厨房から聞こえる中華鍋の音で満たされている。
『鉄板焼肉 三冠王』の鉄板焼肉は、脂の少ない豚のハラミ肉を角切りにしたものをにんにくとラードで炒めた中に、たっぷりのキャベツを加えてさらに炒めて、ガスの火で熱々になったステーキ皿で提供する。盛り付けられたキャベツと肉からはもうもうと湯気が立ち、ジュージューと鉄板の上で焼ける音も続く。提供されるときは、ステーキ皿に傾斜をつけるために木の棒を挟む。皿の端に油を集めるためで、その集めた油に卓上調味料の辛味噌を好みで加える。肉とキャベツを口に入れると、肉は柔らかく、キャベツはサクサクと音がするほど歯応えがある。
『鉄板焼肉 三冠王』店舗詳細
衣サクサクのカツ3種類を楽しめる定食が人気『とりかつ たるたる 金いろ』
人気メニューの高円寺阿波踊りセットは、ささみかつ、むねかつに加えて「カキフライが好きな人って多いですよね」とカキフライ1つが付いているのがうれしい。ボリュームある3種類の揚げ物は、写真映えを意識して高く盛り付けられた千切りキャベツを囲むように配置される。キャベツの上には自家製のタルタルソースにネギやゴマがかかっている。店名にも掲げるタルタルソースは、ほんのり甘いはちみつ入りだ。毎日お店で作っていて、子供も食べられるようにとピクルスは入っていない。
居心地のいいお店にしたいと常に気を配っていて、お茶が少なくなっていれば注ぎ足し、最初にごはんの量について尋ねたり、ごはんやキャベツのおかわりをすすめたりとさりげなく声をかけてくれる。そのおかげか、オープン当初は、訪れる人は男性の比率が多かったが、今は女性同士、家族連れなども多く見られる。
『とりかつ たるたる 金いろ』店舗詳細
もちもち食感のカラヒグ麺使用「名物!極旨ナポリタン」『高円寺ウシータ』
『高円寺ウシータ』は、高円寺北中通り商店街の青いビル2階にあるイタリア料理店。11時からラストオーダーまで、いつでもランチセットが食べられるのも魅力だ。
ランチセットのパスタは、製麺会社『浅草開化楼(あさくさかいかろう)』が作るカラヒグ麺という生麺を使っている。カラヒグ麺は生麺パスタ専用の小麦を使っていて味がしっかりしている。水分量が少ないため、コシが強くもちもち。一度シート状に伸ばしてから切っているため麺が四角い分歯応えもある。その麺の強さに負けないソースで、高円寺という土地柄にあったメニューとして開発したのが「名物!極旨ナポリタン」だ。ランチセットはパンとサラダ、ドリンクが付く。ドリンクは通常料金でもコーヒーやジュース、ハーブティーなど8種類から選べるが、追加料金でビールやワイン、イタリア産フルーツジュースなどへグレードアップも可能だ。
『高円寺ウシータ』店舗詳細
珍しい専門店!もちもち生ラザニアと濃厚なソースは絶品『ラザニ屋』
生パスタ専門店で修業をしていたオーナーが開店。ラザニアは乾麺という店が多いというが、ここでは手打ちの生パスタを使用する。看板商品は「ラザニ屋のラザニア」には濃厚なミートソースと、カロリー控えめのベシャメルソースの2種類のソースが使われている。熱々をひと口。肉々しい脂が熱く濃厚なミートソースと、なめらかなベシャメルソースが混じり合う。生ラザニアはつるりとしているのに、もちっとしっかりとした食感がある。2種のソースとラザニアが相まって深い味わいを生んでいる。
『ラザニ屋』店舗詳細
ペパロニたっぷりのピザ「ニューヨーク」が人気『Pizzicare』
なぜか外国人客が多いという『Pizzicare』。15種類あるピザの中でも特にアメリカ人のお客さんに人気なメニューが「ニューヨーク」と名付けられたピザだ。トマトソースの上に、ペパロニソーセージ、モッツァレラとパルメザンチーズをのせたもの。ニューヨークに使っているペパロニソーセージは、店主がピザ作りを覚えた静岡・下田のリゾートホテル勤務時代から使っているものだ。
ピザは薄焼きで、1人で1枚食べられるボリューム。そのピザにペパロニの油分と辛味、塩加減がトマトソースと組み合わさった味わいは、アメリカンなジャンクさだ。店名の『Pizzicare』は、イタリア語でつねる、つまむという意味の動詞。本来は「ピッツィカーレ」と読むが、英語風の読み方で「ピジケア」と読ませている。店主は、若きころイタリア滞在経験があり、下田で身につけたピザを高円寺の店で提供。しかもアメリカの人に好まれているという、多国籍なピザ店だ。
『Pizzicare』店舗詳細
50年以上変わらぬ味の高円寺ソウルフード『ニューバーグ』
ハンバーグやデミグラスソース、名物のメキシカンソースなど、50年以上変わらない味を提供する老舗。ハンバーグはもちろん、コロッケやソース、ドレッシングに至るまで、店からすぐの工場で一から丁寧に手作りしている。看板メニューはデミグラスソースのハンバーグ。サービスセット830円ならば、日替わりの揚げ物が付く。熱々の鉄板にハンバーグをせ、ぐつぐつデミグラスソースを煮立たせる。ハンバーグは、肉汁たっぷりのふっくらしたおいしさ。ぎゅっとした弾力も魅力で、噛むごとにうまみが広がる。牛骨スープから作るデミグラスソースがやさしく包み込む。
『ニューバーグ』店舗詳細
ベトナムの屋台の雰囲気で本格的なバインミーを『チョップスティックス』
日本人シェフとベトナム人スタッフで協力して開発する料理は本場の味ながら食べやすいと大好評。名物のバインミーは、ベトナムのボリューム満点のサンドイッチ。約35cmのバゲットを使ったダブルサイズと、半分のレギュラーサイズの2種類。キュウリ、大根とニンジンのなます、パクチー、チリソースが基本の具材。選べる具材は、オムレツ、レバーパテ、ティットヌンというベトナムの焼豚、ベトナムハムで、レギュラーは2種類をセレクトし、ダブルは全部が入る。パクチーがふわりと香り、甘辛いティットヌンと、なますのシャキシャキ感、ねっとりとしたレバーペーストが抜群!
『チョップスティックス』店舗詳細
デミグラスソースと自家製マヨネーズが決め手のハンバーガーをガブリ『SUBSTANCE』
高円寺あづま通り商店会に面した地下にある『SUBSTANCE』は、客席が40席ほどある広々とした空間。ランチタイムはハンバーガーがメインで、18時以降はイタリアンのメニューが加わり、深夜を過ぎても食事ができるお店だ。入り口にある階段は、アルファベットの「S」をデザインしたストリートアートとネオン管でデザインされていて、店内にもストリートアートが施されている。
ハンバーガーのおすすめは、店名を冠したサブスタンスバーガー。粗めに挽いた100%ビーフのパティに、ベーコン、チーズ、両面焼きの目玉焼き、レタスにトマト、玉ねぎを重ねている。深みのあるデミグラスソース、自家製のほんのり甘いマヨネーズが全体の味をまとめている。バーガー袋に残ったソースをフレンチフライにつけて食べたくなるおいしさだ。
『SUBSTANCE』店舗詳細
独自スタイルを貫く名店。強いコシと小麦の香りが人気の秘訣『手打ちうどん敷島』
高円寺駅からすぐ、1996年創業の名店。2代目店主が夫婦で切り盛りし、初代から継承した「水分量が多く塩分の少ない、コシの強いうどん」が人気。つゆはソウダガツオとサバで取った2代目が作り上げた出汁に、風味の強い自家製のかえしを使用。小麦が甘く香るシコシコとしたうどんにいい塩梅で絡み、抜群の相性だ。うどんにウェルカムティー、おまかせ4種の天ぷら、本日の小さなお料理、敷島の炊き込みご飯(小)がついた旬野菜の天ぷらおうどんは2100円。揚げたての天ぷらや自慢の出汁とかえしで炊いた炊き込みご飯も人気だ。
『手打ちうどん敷島』店舗詳細
武蔵野うどん専門店で、ゴリッゴリでモチモチな極太麺を『とこ井』
麺が太く、ゴツゴツした噛みごたえが信条の武蔵野うどん。この店ではさらに上を行くゴリゴリ感と弾力抜群の麺が味わえる。麺はすべて店内で手打ちし、一日寝かせてから提供する。太さは、極太麺、細麺、ひもかわの3種類。極太麺は太さ約1.5cm、固めで弾力があるため、歯が弾かれる感覚にも。おすすめ肉辛汁の並盛1050円。うどんのざらりと粗い表面に辛汁がたっぷり染み込み、赤くつややかに変化する。ひと口ずつかみしめるとうどんのうまみと辛味が広がってくる。具の日立のブランド豚「石上極豚」はコク深い甘みがあり、ネギの甘さやニラの風味などもいい。
『とこ井』店舗詳細
同じ場所にあったカフェから引き継いだオムライスが名物『cocci』
『cocci』は高円寺で長く営業していた2つのお店を受け継いでできた。ひとつは、店長・川船亜貴子(かわふねあきこ)さんの親族が営んでいたオーダーメイドの洋装店「洋装セピア」。もうひとつは今『cocci』がある場所で営業していた喫茶店「カフェテラスごん」だ。
『cocci』では「カフェテラスごん」で愛されていたオムライスを受け継いで提供している。鮮やかな玉子の黄色にケチャップがたっぷりかかった見た目も懐かしい雰囲気だ。ランチにぴったりなセットメニューでは、スープソムリエでもある店主の川船さんが作るやさしい味わいのスープ3種類と組み合わせている。スープは週替わりで常時3種類あり、ほとんどのスープに、こちらも自家製の塩麹、玉ねぎ麹、中華麹などを使用している。「肉を塩麹や玉ねぎ麹などに漬け込むと柔らかくなって、味も深みが出るんですよ」と川船さん。懐かしいオムライスとやさしい味のスープに癒やされよう。
『cocci』店舗詳細
バランスのよい一汁三菜のプレートランチがおいしい『light side cafe』
ルック商店街にある、一汁三菜のプレートランチが好評のカフェ。魚や肉を主菜にしたランチのほか、週替わりのパスタなどのカフェメニュー、自家製スイーツまでメニューは幅広い。ライトサイドカフェプレート 2000円~は6種類以上のおかずから2~3品好きなメニューを選び、一皿に盛り合わせができるぜいたくなプレート。素材本来の持ち味を生かすことを大切に調理しており、食べて気持ちがほくほくと幸福な気持ちになる“コンフォート・フード”がコンセプトだ。食後には、季節の食材を使った自家製スイーツもぜひ試したい。
『light side cafe』店舗詳細
絵付体験や美術鑑賞も同時に楽しめる、キッシュが自慢の『ぽたかふぇ。』
中通り商店街の中ほどにあるカフェで、絵画やさまざまなクラフト作家の作品を展示するギャラリーも兼ねている。ランチで人気なのは、毎日店内で焼き上げる自家製キッシュ。月替りの2種のキッシュとサラダ、ソーセージが一皿に盛られたキッシュプレートはドリンク付きで1300円。食べごたえがある。取材時のキッシュは、エビバジルとラタトゥイユで彩りも美しい。合わせて楽しみたいのが、京都の老舗である小川珈琲の豆を使ったコーヒー各種。初めて訪れるならカフェラテやカプチーノなどエスプレッソベースのものがおすすめだが、ビターとマイルドがセレクトできるオリジナルブレンドや、その時々に店主が探してくるスペシャリティコーヒーも見逃せない。
『ぽたかふぇ。』店舗詳細
取材・文=野崎さおり、ミヤウチマサコ 写真=野崎さおり、ミヤウチマサコ





