エッセイの記事一覧

21〜40件(全44件)
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大塚『おにぎり ぼんご』。信じるおにぎりは世界を救う【絶頂チェーン店】
この原稿は立ったまま書いている。物書きになって二十余年、こんな無作法は生まれて初めてのことだ。だるい。フェンス越しの植え込みに、いつの間にか躑躅(ツツジ)が咲いている。自分の住んでいる街なのに知らない街のようだ。
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西東京市で、保谷市の名残を見つける旅
2001年に田無市と保谷市が合併して、西東京市が誕生した。前回のこのコラムでは、その西東京市の旧田無市地域を歩き、田無市の名残を見つけて回った。同様に、旧保谷市地域にも保谷市の名残があるのだろうか。
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大阪城の堀とオフィス街のはざまで緑にのまれた旧陸軍のレンガ建物【廃なるものを求めて】
前回に引き続き、2024年5月に大阪を空撮した際、市内中心部で出合った廃なるものを紹介します。後半の今回はレンガ建築の建物です。場所は大阪城の北西、お堀と寝屋川が接近するあたりです。そのような場所に、廃墟となって草むしている建物がひっそりと残っています。大阪中心部のビル街にどどんと構える大阪城。伊丹空港へ着陸する旅客機の左窓からでも、その勇姿はしっかりと見えます。「ナニナニ何個分」の広さというのはピンとこないですが、野球場やサッカー場が、余裕で10以上並べられるほどの広さがありますね。このエリアを空撮するときは、旅客機の着陸の合間に行います。空港管制圏内の申請や、管制官との調整はパイロットを通じて行い、念入りに事前の準備をするのですが、それでも実際に飛行して旅客機が近づいてきたら離れなければなりません。すんなり時間通りに撮影できない、空撮にとってはシビアな場所です。
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応仁の乱とは結局何だったのか?【番外編】~我が子の陣営ではなかった日野富子、振り回される足利義視、そして戦国大名の台頭へ~
皆々、息災であるか。前田又左衛門利家である。此度の戦国がたりは、応仁の乱番外編である!前後編では応仁の乱の簡単な流れと、応仁の乱に至るまでの背景を解説して参った。複雑に絡む様々な原因や、権力者たちの思惑を紹介しておって、此度の番外編を読む助けにもなるで確と読んで参るがよかろう。して、此度の戦国がたりでは乱の最中に起きた出来事と、応仁の乱後の日ノ本が戦国時代へと進んで行った理由について話してまいろうと思う。それでは、いざ参らん!!
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「錦雨」「篠突く雨」「じゃじゃ降り」……。雨を表す美しい言葉の響きを感じるお散歩はいかが?
6月に入り、傘の出番が増える季節がやってきました。お散歩を楽しみづらい季節ですが、雨の日ならではの醍醐味もあります。日本語には古来よりさまざまな雨を表す言葉があります。時にはシトシトとした心地の良い雨音を聞きながら、美しい言葉の響きに浸るお散歩も良いものです。一方で、近年は危険をもたらす雨も増えています。災害をまねくおそれのあるキーワードも覚えておきましょう。
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強豪校の補欠、消去法のポジション……バレーボールに打ち込んでいた時期が今の私に残したもの
大人になって知り合った人からは「スポーツ嫌いそう」「運動が苦手そう」と言われる私だが、実は身体を動かすことが嫌いではない。それどころか、私の人生にはスポーツに打ち込んでいた時期がある。小学校4年から卒業まで、学校のバレーボールチームに所属していたのだ。
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36歳にもなって、挨拶のことで説教されるなんて【吉田靖直/トリプルファイヤー】
数カ月に一度は実家に帰って神社の手伝いをしている。先日もお祭りの重なる時期に帰省し、丸1カ月家業を手伝った。宮司である父親が急に倒れた場合のことなども考え、手伝った内容はできるだけ記憶するようにしている。だがお祭りの手順や準備工程を覚えるだけでは不十分で、神主は数百人いる地域の氏子さん(寺でいう檀家)たちを取りまとめ協力を仰ぎ、行事を執りおこなっていかなくてはならない。私にとっては最も苦手とする分野だ。
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応仁の乱とは結局何だったのか?【後編】~畠山のお家騒動、山名vs細川、そして巻き込まれた将軍家~
皆々、息災であるか。前田又左衛門利家である。此度の戦国がたりは、応仁の乱解説の後編である!我らが生きた戦国時代の始まりとなった戦にもかかわらず、詳しく語られることが少ない応仁の乱について話して参るのじゃが、多くの勢力が絡む戦である為に、なかなか説明が難しい戦であるのじゃ。ということで此度は前後編に分けて解説を致しておる次第じゃな!後編となる今回は少しばかり込み入った内容になってまいる。後編を読むにあたって必要となる基礎知識は、前回の戦国がたりにまとめてあるで、まずは入門編である前編を読んでから此度の戦国がたりに挑むがよかろう。それでは応仁の乱解説後編、いざ出陣!!
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大阪・淀川に残るレンガの橋脚、かつての「本庄水管橋」を空撮する【廃なるものを求めて】
先日、大阪市を空撮しました。様々な案件を抱えて、市内中心部をあちこち。伊丹空港管制圏内での空撮であったため、パイロットと打ち合わせて事前申請をしたり、飛行中もパイロットが管制官と交信して撮影地点の飛行許可をもらったりと、何かと忙しない空撮でした。大阪市内中心部は伊丹空港の空路となっているので、東京よりも自由に飛行できず、シビアなのです。……と、関係のない話でスタートしちゃいましたが、市内中心部を飛行していると、眼下に“廃なるもの”と遭遇することもあります。今回と次回は「大阪の空から廃」と銘打って、上空から遺構を観察します。普段とは違う視点でお楽しみください。
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42歳になっても、いまだ青春真っ盛り【尾崎ムギ子の 転んでも、笑いたい】
3月に入ってから体調不良が続き、病院へ行くと甲状腺の病気が見つかった。肝臓の数値も異常で、これまでと同じ生活を送ることが難しくなった。煙草をやめ、酒をやめた。週1回の角打ちバイトも辞めることにした。角打ちで酒を飲まずに働くことは難しいように思えたからだ。元々は客として通っていた『荒井屋酒店』。2023年6月、社長に「いつ辞めてもいいから働かない?」と声を掛けられ、なんとなく働き始めた。大してやる気があったわけではなく、酒も飲めるしいいかな程度の気持ちだった。ところが辞めた途端、とてつもない喪失感に苛(さいな)まれた。ライター業をしていて、日常で自分の価値を感じる機会というのはそんなにない。しかし角打ちでは、毎週わたしが入る火曜日にわざわざ店に来てくれる人たちがいた。知らず知らずのうちに、自己肯定感が高まっていたのだと思う。いつの間にか、自分にとってかけがえのないコミュニティーになっていた。
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応仁の乱とは結局何だったのか?【前編】~ 思惑入り乱れる戦国の幕開けの戦はいかにして起きたのか~
皆々、息災であるか。前田又左衛門利家である。これよりは前田利家の戦国がたりの刻である! 夏へと移りゆく過ごしやすい今日この頃であるわな。三月、四月と、年度の変わり目から黄金週間にかかる忙しい時季が過ぎてゆるりと息をつける者も多いのではなかろうか。旅行なんぞを楽しむにも誂(あつら)え向きで、皆が活気づくこの春の時季であるが、我らの時代にとってもあることが盛んに行われる時季だったのじゃ。そのあることとは、……戦である!
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「春はあけぼの」。定子を想う清少納言が、『枕草子』であえて描かなかったこと
「推し」という言葉が流行して以来、「そういえばあの古典文学に描かれていた関係性も、いわゆる『推し』というものだったのではないかしら」と思うことが増えた。その筆頭が、『枕草子』である。
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悩んでも、妬んでも、あれが私の青春だった。札幌・西28丁目で演劇に日々を費やしていた頃
GWは大阪へ行ってきた。甥の吹奏楽部の演奏会を観に行ったのだ。ホールの分厚い扉を開けて、階段状になっている座席を見渡す。ステージを覆う緞帳(どんちょう)ははじめて見る絵柄だが、見た瞬間に蘇る記憶があった。
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怒られるのが苦手だが、怒るのはもっと苦手だ【吉田靖直/トリプルファイヤ―】
できるだけ怒られたくないと思って生きている。誰でも基本的には怒られたくないものだと思うが、私は怒られることによるダメージを人一倍受けやすい方だと感じる。よく「私のために本気で怒ってくれてうれしかった」などとのたまう人がいるが、意味は理解できても感覚的に理解できない。どれだけ自分のことを考えてくれていたとしても、あるいは自分に非があったとしても、怒られたら条件反射的に負の感情を抱いてしまう。
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武士の読書とは?『源氏物語』に『平家物語』……古典は戦国時代の嗜み
皆々、息災であるか。前田又左衛門利家である。皆は2024年の大河ドラマ『光る君へ』は見ておるかのう!世界的な古典である『源氏物語』の作者である紫式部の謎多き生涯が描かれておるのじゃが、京の都で繰り広げられる公家の勢力争いも確と描かれておって中々に見応えがあるわな。『源氏物語』は現世を生きる皆々にとってもなじみがあるものであろう。学校で一度は読んだことがある者も少なくないのではないか?『源氏物語』が出来上がったのはおよそ千年前。世界最古の長編小説ともいわれておる『源氏物語』、驚くのは登場人物の感情や行動に、現世を生きる者が共感できること。千年の時を隔てておるにもかかわらず、現代でも通じるものを感じ取れるのだ!そしてこれは日ノ本にとどまった話ではなく、異国でも『源氏物語』は共感を呼んで大人気となったそうじゃな。紫式部の表現力や観察力がいかに優れていたのかが分かるであろう。
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人にすがろうとするのは、自分に軸がないから。【尾崎ムギ子の 転んでも、笑いたい】
年明け、男に懲りてレズビアンバーに行ったことで、自分のセクシュアリティを見失った(連載第10回参照)。異性愛者か、同性愛者か、はたまたパンセクシャル(全性愛者)か――。「なんでもいいや」と思ったのが正直なところだ。わたしは何者にも傷つけられず、自由に、楽しく生きたいだけ。それでも一度興味を持つと、とことん突き詰めたくなる性分である。レズビアンバー初訪問時から数日後には、SNSでレズビアンオフ会を探し、申し込んでいた。
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虹の色は国によって違う?虹を見るにはいつがいい? ラッキーな気象条件に出合うコツを教えます!
お散歩中に虹を見られたら、ラッキーですよね。いくつになっても虹を見ると心が躍ります。実は、首都圏など太平洋側の地域では、春から夏は虹を見るのに絶好の季節です。虹の現れやすい気象条件を知って、虹に出合うお散歩に出かけてみませんか?
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どうなるロッテリア? 各時代で存在感を放ってきた、心の中の永遠の英雄【絶頂チェーン店】
L・O・TT・E オーロッテ。嵐を呼ぶんだ、われらロッテ親衛隊。というわけで、マックよりロッテ。モスよりもロッテ。マドロックよりのロッテ。川崎でロッテリア。京浜東北線が不測の事態で止まってしまったので川崎で京急に乗り換えようとアゼリアを歩いていたら、『ロッテリア』に出合った。懐かしい。心の中のマサカリ兆治が蘇る。川崎球場にロッテがいた80年代、駅前の『ロッテリア』にもタダ券目当てでよく通ったものだ。
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戦国時代の医療事情と、天下人にも認められた名医・曲直瀬道三殿について語ろうぞ!【前田利家戦国がたり】
皆々、息災であるか。前田又左衛門利家である。これよりは儂(わし)の戦国がたりの刻である!!此度の題目は「戦国時代の医療について」である!いざ参らん!
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あと何年会ったり、話したりできるだろう? 梅田の姉の家には、甥や姪との思い出が詰まっている
3月のとある土曜の夜、私は急ぎ足で姉の家へと向かっていた。京セラドームで大好きなAぇ! groupのイベントを楽しんだあと、姉の家に泊めてもらうことになっていたのだ。
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