女性店主が徹底プロデュース

「ラーメン業界って男性だらけの世界ですが、この店は私がすべてをプロデュースしています。女性店主のラーメン屋は珍しいかもしれませんね」。そう語るのは『旨辛麺かつくに』の店主・えつ子さん。真っ赤な外壁も、力強い店の名もえつ子さんが決めた。

荻窪駅南口を新宿方面に歩いて3分。ひときわ目立つ看板が目印。

もちろん、メニューもすべてえつ子さんが開発。男性がメインに活躍する業界で女性が商品をつくるとなると、いかにも “控えめ”で“おしとやか”なものができあがることが多いが『旨辛麺かつくに』は、コク深く、しっかりと味が主張するラーメンばかりを提供する。

旨辛、醤油、魚介、濃厚かにみそも。幅広いメニュー

看板メニューの旨辛麺は0辛~6辛まで好きな辛さを選べる。スープはうま味のあとに辛さがやってきて、何度でもレンゲですくって飲みたくなる味。米粉入りのもちっとした麺はスープがよく絡んで美味。

旨辛麺790円の1辛。スープを飲み干すお客さんも多いそう。
じとっこ醤油ラーメン730円。ほんのり甘い醤油スープ。

旨辛麺と双璧をなす人気のじとっこ醤油ラーメンは、こっくりとした醤油スープが特徴。旨辛麺も醤油ラーメンも、スープの味の決め手は宮崎の高級ブランド鶏で有名な“じとっこ”だ。じとっこのガラで奥行きのあるうま味と上品な甘味が出るそう。

「何度か旨辛麺を食べてくださったお客さんが、試しにじとっこ醤油ラーメンを食べると、その次に来てくださったときはどちらにするか迷っていらっしゃることが多いですね。旨辛麺もよく売れますが、醤油のほうも気に入ってくれる方が多くてうれしいです」。

ほかにも魚介の風味が加わったじとっこ醤油魚介ラーメン800円、味噌の味わいが活きる魚辛麺790円などメニューを広く展開。一風変わった、濃厚かにみそつけめんもファンが多い。

食欲がそそられるいい香り。濃厚かにみそつけめん980円。

ほがらかな女性店主のブレない覚悟

店主のえつ子さんはこれまで海鮮料理屋で料理の勉強を重ねてきた。なぜラーメン屋を開業したのかを聞いてみると「ラーメンってよく食べるし、好きな人が多いですよね。店を出すならたくさんの人に食べてもらえるラーメンにしようと決めていました! 私自身も食べることが大好きなんです」と明るく答えてくれた。

代々飲食に携わる家系に生まれたえつ子さんは「食べることは生きることそのもの。腹が減っては戦はできぬ、でしょ?」と笑う。小柄な女性のためか「店長に見られない」と言うが「一生ラーメン職人としてやっていこうと思っています。自分の人生のすべてを賭けて営業しています」と、並々ならぬ覚悟を持つ。

荻窪を選んだ理由は「日本一のラーメン屋を目指すためです」。

そういえば、“かつくに”という店の名前の由来はどこからだろうか。「実はお店をオープンしたタイミングが2020年の6月でした。ちょうど新型コロナウイルスで飲食店が大ダメージを受けたタイミングだったんです。飲食店だけでなく日本全体が不安いっぱいなときで……。だからコロナに勝つ国であってほしいと願って。“コロナに勝つ国”、略して“かつくに”にしました」。

なんという頼もしい答え!

店主の情熱がたっぷり注がれた力強い味わいで評判の『旨辛麺かつくに』。これからますますにぎわっていく注目店だ。

住所:東京都杉並区荻窪4-32-8パインマンション荻窪1階/営業時間:11:00~15:00(土・日祝・は~17:00)/定休日:月・火/アクセス:JR中央線・地下鉄丸の内線荻窪駅から徒歩3分

構成=フリート 取材・文・撮影=宇野美香子

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界隈はさながらカフェ天国。たとえお昼どきから外れていても、いつだって空腹を満たしてくれるうえ、野菜も満載。さらには、見目麗しく、心と体が喜ぶおやつだってある。よくばり派も大満足のカフェへ、のんびりのほほんご案内。
「昔ながらの中華そば」と言った風情のラーメンが多い荻窪で、一味違う醤油ラーメンを食べられるお店として人気を集めているのが『ねいろ屋』。カフェのような雰囲気の店内で食べられるのは、瀬戸内エリアの食材をふんだんに使った優しい味わいのラーメンだ。
『中華そば 春木屋』は東京のラーメン、ひいては日本の外食ラーメンの歴史に名を刻む老舗である。創業から73年を経た現在も荻窪のラーメン人気を先導する存在であり、抜群の知名度を誇る。そこには時代とともに変化を怠らない努力と、昔から変わらない商売の心があった。
数ある荻窪のラーメン店でも「名店」と称され、1983年の創業以来、ラーメン好きに愛され、根強い人気を誇る『マツマル』。お肉屋さんが作るラーメンは、こだわりのチャーシューと鶏ガラをベースに取ったスープとちぢれ麺が相性抜群のラーメンが人気を博している。
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ラーメン激戦区として知られる荻窪に店を構え、50年近くもの間、地元の人たちに愛されてきた『中華徳大』。大盛りの野菜炒めがインパクト抜群のタップリ野菜そばや子供たちがみんなスープを飲み干しちゃうという玉子らーめんなど、お客さんへの愛情がこもったメニューがたくさん。親子二代で営むほんわかとしたあたたかさあふれる荻窪の名店を訪ねてみた。
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コーヒーはもちろん、フードが自慢のカフェが多い荻窪駅界隈。自家製酵母が人気のパンやスイーツ、がっつりハンバーグまで、どれも手作りであったかいものばかり。コーヒーの香り漂う豊かな空間で、ふーっと一息。