スタート:地下鉄東西線早稲田駅ー(すぐ)→夏目漱石誕生の地ー(8分/0.6㎞)→新宿区立漱石山房記念館ー(15分/1.1㎞)→神楽坂プリュスー(7分/0.5㎞)→筑土八幡神社ー(4分/0.3㎞)→毘沙門天 善國寺ー(6分/0.4㎞)→宮城道雄記念館ー(6分/0.4㎞)→東京大神宮ー(10分/0.7㎞)→昭和館ー(4分/0.3㎞)→靖國神社ー(15分/1.1㎞)→外濠公園ー(8分/0.6㎞)→ゴール:JR・地下鉄市ヶ谷駅
今回のコース◆約7.4㎞/約1時間5分/約9700歩
1 夏目漱石誕生の地
この地で夏目家の坊ちゃんとして誕生
文豪・夏目漱石は、慶応3年(1867)1月5日、この地で夏目家の五男三女の末っ子として生まれた。夏目家はこのあたり一帯をまとめる名主の家柄で、誕生の地碑前の坂を「夏目坂」と命名したのは、漱石の父・直克だという。碑は昭和41年(1966)に漱石生誕100年を記念して建てられた。
2 新宿区立漱石山房記念館
漱石晩年の活動拠点を再現
ここは夏目漱石が亡くなるまでの9年間を過ごし、漱石山房と呼ばれた家があったところ。展示室では漱石にまつわるテーマ展示や特別展のほか、草稿や初版本なども展示する。1階には漱石の書斎が再現され、家具・調度品・文具は、資料を所蔵する県立神奈川近代文学館の協力により再現。書棚の洋書は東北大学附属図書館の協力により、同館が所蔵する「漱石文庫」の蔵書の背表紙を撮影し、製作された。
3 神楽坂プリュス
神楽坂ブランドのグッズや菓子
神楽坂にふさわしい“普通でありながらいいモノ”を集めたセレクトショップ。注目は、地元の商店や作家、デザイナーなどとコラボした雑貨や衣料品、菓子などの「神楽坂の逸品シリーズ」。神楽坂バッグ1100円、神楽坂毘沙門天ピンバッチ990円。
4 筑土八幡神社
深い緑に包まれた牛込の鎮守
約1200年前の創建と伝えられる古社。夢で神霊を見た翁が、その存在を感じた松を祀ったのが始まりと伝わる。後に伝教大師(最澄)が神像を刻み祠を建て、筑紫の宇佐神宮の宮土をもとめて礎としたので「筑土八幡宮」と呼ばれるようになった。境内には江戸時代の石鳥居、猿を刻んだ庚申塔などがある。
5 毘沙門天 善國寺
毘沙門様は開運厄除けの御利益あり!
文禄4年(1595)、初代住職が徳川家康から寺地を拝領し、日本橋馬喰町に創建。寛政4年(1792)に現在地に移転する。毘沙門天像は、開運厄除けを授けてくれると信仰を集め、開帳は1月初寅と二の寅の日、5・9月の初寅の日。7月中旬〜下旬にはほおずき市が立ち、阿波踊りも開催される。
6 宮城道雄記念館
優しい箏の調べに心癒やされる
宮城道雄は、正月の定番曲『春の海』で知られる作曲家。八十鉱箏の奏者としても知られ、宮城道雄が考案した箏なども展示する。昭和23年(1948)に建築され、作曲や随筆の執筆を行った書斎「検校の間」は国の登録有形文化財。
8 東京大神宮
「東京のお伊勢さま」は縁結びの神社
明治13年(1880)に伊勢神宮の遥拝殿として創建。結びの働きを司る神々を合わせて祀り、神前結婚式を初めて行った神社であることから縁結びのご利益で名高い。縁結びのお守りだけでもおよそ40種類もあり、彩りも豊かで、選ぶのに迷ってしまいそう。
9 昭和館
貴重な資料で昭和の歴史を学ぶ
国民が経験した戦中・戦後の生活上の労苦を次世代に伝える国立の施設。常設展示室は、昭和10年から30年頃の国民生活をメインテーマとして、戦中・戦後の生活を支えた実物資料約500点余りを展示。図書室や映像お教室、ニュースシアターなどもある。春と夏には特別企画展を開催。
10 靖國神社
国のために一命を捧げた方々を祀る
明治2年(1869)、明治天皇の思し召しにより創建。幕末の志士から先の大戦までの国を守るために一命を捧げた方々の神霊を祀る神社。気象庁が指定した東京の桜の標本木があり、古くより桜の名所として知られる。境内にある「遊就館」では御祭神の御遺品など貴重な史資料を展示。
11 外濠公園
濠や線路を眺める桜並木の遊歩道
かつての江戸城外濠にあたる牛込濠、新見附濠、市ヶ谷濠の土手や濠の跡を利用した緑地帯。濠に沿って飯田橋駅付近から四ツ谷駅南側までの約2㎞にわたって続く。江戸城外濠としては往時の姿をそのままに残す国指定の史跡。
12 カド
古い民家の土間は立ち飲みスペース
昭和24年(1949)築の日本家屋の店は、黒塗りの板塀に囲まれ、趣がある。玄関脇の土間を利用した立ち飲みコーナーは、日本酒400円〜、生ビール400円、おつまみ全品300円。座敷は料理5品3300円〜のコースのほか、季節の鍋料理やアラカルトも提供している。
13 葡萄の木
秘伝のソースで作る絶品洋食。夜はワインとともに……
創業以来、火入れを欠かさない秘伝のデミグラスソースで作る洋食。粗挽き肉で作るハンバーグにもデミグラスソースがたっぷりかかり、肉の旨みを存分に楽しめる。ハンバーグランチ900円。夜はワインとともに味わいたい。
取材・文・撮影=アド・グリーン