スタート:JR・地下鉄・私鉄目黒駅ー(4分/0.2㎞)→自転車文化センター(7分/0.4㎞)→東京都庭園美術館ー(1分/0.1㎞)→国立科学博物館附属 自然教育園ー(10分/0.7㎞)→八芳園ー(11分/0.6㎞)→高輪消防署二本榎出張所ー(9分/0.6㎞)→泉岳寺ー(36分/2.5㎞)→KAIDO books & coffeeー(1分/0.1㎞)→街道文庫ー(5分/0.4㎞)→品川神社ー(5分/0.4㎞)→品川宿交流館 本宿お休み処ー(4分/0・3㎞)→昭和ネオン高村看板ミュージアムー(3分/0.2㎞)→長徳寺ー(5分/0.4㎞)→品川寺ー(3分/0.3㎞)→ゴール:京急本線青物横丁駅
今回のコース◆約7.1km/約1時間50分/約8900歩
1 自転車文化センター
自転車専門のライブラリー&ギャラリー
歴史的自転車の展示をはじめ、全国のサイクリングマップの提供、自転車に関する書籍約1万1500冊の閲覧(一部書籍の閲覧は有料)ができる「自転車情報提供施設」。2つのスペースでは、年に3~4回テーマ展示を開催。オリジナルグッズや国内最高峰のロードレースTour of Japanのグッズも販売する。
2 東京都庭園美術館
パリに遊学した宮家の思いを刻む建築美
1920~30年代のアール・デコ様式の建築。朝香宮が自邸建築のためにフランス人芸術家に設計を依頼した建物。建築家・権藤要吉が基本設計や内装を担当し、日本独特の感性を付加した。昭和58年から美術館として公開され、国の重要文化財に指定されている。
3 国立科学博物館附属自然教育園
東京の中心部で息づく豊かな自然
常緑広葉樹林が生い茂る約20万㎡の園内では、1473種の植物、約2130種の昆虫、約130種の鳥類が記録され、都会とは思えぬほど豊かで、貴重な自然が残されている。展示ホールでは、自然教育園の歴史や動植物に関するパネルやジオラマの展示がある。
4 八芳園
自然との調和を守る由緒ある日本庭園
徳川家康の側近・大久保彦左衛門の屋敷跡を、大正初期に実業家・久原房之助が現在の建物と庭園に整備した。庭園は、自然の丘陵地に樹齢数百年の樹木がそびえ、滝や小川が流れ、ニシキゴイが泳ぐ池を配し、野鳥が飛来するという自然豊かな環境だ。カフェのみの利用も可。
/定休日:不定/アクセス:JR・私鉄・地下鉄目黒駅から徒歩17分、または地下鉄三田・南北線白金台駅から徒歩1分
5 高輪消防署二本榎出張所
第一次世界大戦後に流行した建築様式
建物は、昭和8年(1933年)12月28日に落成したもので、近代建築の遺産(ドイツ表現主義)として東京都文化デザイン事業により保存建築物に指定されている。ポンプ車1台、化学車1台、補給車1台が消防車両として配置されている。庁舎の見学も可能。(10名以上は要予約)
6 泉岳寺
仇討ちを果たした四十七士が眠る
慶長17年(1612)に徳川家康が外桜田(現在の警視庁近く)に創立したが、寛永18年(1641)に焼失し、現在地に移転する。『忠臣蔵』で有名な浅野内匠頭と四十七士を弔う墓所と赤穂義士記念館があり、4月と12月に赤穂義士を供養する義士祭を開催している。
7 KAIDO books & coffee
ディープな旅好きのためのブックカフェ
北海道から沖縄まで各地の紀行書や歴史書、小説、地図などを約1万冊そろえた古書店。併設したカフェでは全国から厳選したロースターが焙煎したスペシャルティコーヒー500円~を提供する。各地の雑貨や民芸品の展示・販売もあり、旅へ誘う魅力が満載。
8 街道文庫
街道歩きのプロが開く街道専門古書店
店主は、東海道だけでも30回以上も踏破した街道通の田中義巳さん。自身が収集した街道関係の書籍や資料は非売品も含めて4万点を超え、そのうちの約1万5000冊を店内で販売。小さな店舗は膨大な本に埋もれてしまいそうだ。豊富な知識に基づき、街道歩きの相談にも応じてくれる。
9 品川神社
源頼朝が創建した海上交通安全の社
文治3年(1187)に、源頼朝が海上交通安全と祈願成就を祈ったのを創始とする。石段の参道脇に78段で登頂できる富士塚「品川富士」があり、山頂に立てば、高層ビルが立ち並ぶ都心ならではの眺望が広がる。本殿裏の墓地には、自由民権運動で活躍した板垣退助が眠る。
10 品川宿交流館 本宿お休み処
旧東海道品川宿に街道散歩の強い味方
木看板が目を引く、品川宿を訪れた人にゆっくりと休んでもらおうと開設した無料休憩所。品川宿の情報発信と交流の場でもあり、街道散歩に役立つ情報を提供する観光案内所もある。周辺の史跡や歴史がわかる「東海道品川宿まち歩きマップ」50円が便利。
11 昭和ネオン高村看板ミュージアム
江戸時代から昭和初期の看板を展示
大正11年(1922)に看板店として創業したネオンサインの老舗・昭和ネオン。先代会長の高村五郎氏が収集した、江戸時代から昭和初期の古看板400点あまりの中から、約180点を展示する。看板のデザインや謳い文句などにユーモアがあり、時代や世相が垣間見える。
/アクセス:京浜急行線新馬場駅から徒歩3分
12 長徳寺
お堂の中から閻魔様が睨みをきかす
寛正4年(1463)創建。境内の閻魔堂には高さ88cmの木像閻魔坐像を祀る。江戸時代に「南品川のお閻魔様」として信仰を集め、陰暦正月と7月16日は、地獄の釜のふたが開く日といわれ、多くの参詣者が訪れたという。普段は閻魔堂の小窓から拝観を。門前の『遠州屋』では、これにちなんだ「閻魔いなり」125円を販売。
13 品川寺
旅人が安全祈願をした地蔵尊
大同年間(806~810)開創され、「品川」の地名の由来となった品川最古の寺。9月の大祭は行者が護摩札を抱え炎の中に飛び込む火渡りで知られる。徳川3将軍の号を刻む梵鐘は国指定重要美術品。江戸に出入りする街道に置かれた江戸六地蔵の第一番である地蔵菩薩がある。
14 利庵
趣のある古民家の店内で、そば本来の風味を堪能
プラチナ通りの入口近くにある、昭和の趣残る民家に、格子戸と白のれんが風流な店構えが印象的。自家製粉のそばは、コシとのど越し、香りの高さが自慢。そばの風味が際立つせいろう950円。柚子切りやしそ切りなど、季節替わりのそばも楽しめる。
15 東海道品川宿茶屋 遊
名物漁師料理の穴子膳は、ほっくり煮えた穴子が美味
江戸時代の茶屋を思わせる店。昼は和食処、夜は居酒屋とのれんを変える。品川にゆかりの食材を使って品川の味覚を伝える料理がそろう。ランチの穴子膳1000円は、かつて品川の漁師がまかないで食べた品川飯がヒント。
取材・文・撮影=アド・グリーン