香りのよいそばと創作料理を酒と楽しむ『蕎麦 やましん』【千歳烏山】
こだわりの手打ちそばとおいしい酒が楽しめる店。そばは月ごとに産地を替えて、その時期に収穫されたそばの実を仕入れ、店内の石臼で自家製粉している。そばつゆにつけてそばを手繰(たぐ)れば、すがすがしい香りがふわりと舞う。夜は生ポテトサラダや鰯薬味のり巻きなど、アイデアあふれるつまみのほか、季節の一品メニューを肴に酒を楽しめる。白を基調とした洗練された空間でゆっくりくつろぎながらいただきたい。
『蕎麦 やましん』店舗詳細
こだわりの酒肴と酒締めのそばまで堪能『手打そば わたる』【神保町】
「そばも好きだし、居酒屋も好き」という渡邊さん兄弟は、毎週通いたくなる気軽な店を目指している。こだわりの酒肴は全国各地から仕入れる旬野菜を中心とした体に優しい料理をそろえている。蔵元の思いを聞いて厳選した日本酒は、夏は冷酒、冬は燗に向いたものを用意。そばは、季節ごとにおいしいそば粉を厳選し、湿度や気温に合わせて調節している。ゆっくりと時間をかけて締めのそばまで楽しみたい。季節で仕入れる日本酒が変わり、どんな銘酒に出合えるのか楽しみだ。1合800~1200円。
『手打そば わたる』店舗詳細
昼から飲んでも大丈夫。締めにはカレーそばを『日本ばし やぶ久』【日本橋】
明治35年(1902)の創業以来、日本橋で暖簾(のれん)を守る。おすすめのおつまみ定番三点盛りは、板わさや玉子焼きなどのつまみを楽しめる。ほかにも、揚げ物や煮物など料理は幅広い。合わせる冷酒は、「八海山」や「真澄」といった銘酒がズラリと並ぶ。そばは昔ながらの足踏み製法でコシを生んでいる。締めに人気なのが、つけカレーせいろ。黒豚か鶏肉、辛さは4段階から選べる。調味料を含めて、添加物を使用していないという。
『日本ばし やぶ久』店舗詳細
そば好きなら訪れたい名人の系譜を継ぐ名店『しながわ翁』【品川】
店主の高野幸久さんは、そばの名人・髙橋邦弘さんの店・山梨『翁』で修業を積んだ。そばは殻をむいた状態の丸抜きを店内の石臼で碾き、手打ちにする。基本は二八そばで、透明感がありほっそりとし、のど越しも風味もいい。辛味大根の二八おろしそばが人気で、小鉢に辛味大根を入れてそばを手繰れば、ピリッとした辛味がそばの香りと旨さを倍増させる。日本酒やつまみはほどよくそろい、そばを待ちながら一杯楽しむのもいい。
『しながわ翁』店舗詳細
銘酒と旬の料理……締めはそばを満喫『〆蕎麦 フクロウ』【池袋】
店内はカジュアルだが、洗練された落ち着いた雰囲気で大人の時間が過ごせそう。豊富にそろう日本酒や焼酎は、定番を決めずに全国から厳選している。迷ったらスタッフに「こんなお酒を飲みたい」「刺し身に合うのはどれ?」と聞いてみよう。肉や魚、焼きや揚げなど、仕入れで変わる日替わりの肴も盛りだくさん。特に契約漁港直送の新鮮魚介類の刺し身がおすすめだ。締めは香り豊かで味わい深いもりそばで決まり。
『〆蕎麦 フクロウ』店舗詳細
魅力的な酒肴の数々 日本酒やワインで楽しむ『蕎麦と酒処 きくち』【石神井公園】
石神井公園近くにあるそば処。乗鞍在来種など数種類を合わせたそばの実を、石臼を使って手碾きし、手打ちしたそばは香りの良さが際立つ。ゆで汁が入った器にそばを盛ったかまあげがおすすめ。そば湯に浸かっていてもコシはよく、ふっくらとした食感が魅力。季節の肴は週替わりで、手製のからすみや生海苔とブルーチーズの佃煮など、どれも日本酒が進むものばかり。なかなかお目にかかれないワインもグラスで楽しめる。
『蕎麦と酒処 きくち』店舗詳細
店主厳選のそばとそば湯割りそば焼酎を『蕎麦切り つるみ』【椎名町】
茨城県出身の鶴見健二さんは、そば好きが高じて店を開業。茨城県の常陸秋そばをはじめ、北海道や福島県、長野県など、国産の新鮮なそば粉を使用している。1・2㎜という細身の二八そばは、舌ではねるようで食感がいい。そばつゆは本枯れ節のほか、3種類のかつお節で出汁を取り、味わい深い。酒の一押しは、そば焼酎のそば湯割り。そば湯に打ち粉を混ぜているので、トロリとした飲み口になり、そば焼酎の旨味が増す。
『蕎麦切り つるみ』店舗詳細
取材・文・撮影=アド・グリーン 撮影=岡田孝雄、小野広幸、原幹和、山出高士
『散歩の達人 東京名酒場』より