『佐渡保存』海産物だけじゃない佐渡の恵み

佐渡島の朝むすび990円は11時まで。佐渡番茶セットは+220円。
佐渡島の朝むすび990円は11時まで。佐渡番茶セットは+220円。

果実、番茶、米、それにバター。棚を彩るのは新潟県佐渡島の農産物や食材だ。店長の大和さんは「島の食材を未来に継承できるように」と、カフェで存分に用いる。モーニングからしてオール佐渡。味噌汁はトビウオのすり身と佐渡味噌を用い、コシヒカリのおむすび、郷土料理いごねりと味わえば島にいる心地だ。また、農家仕入れの甘みが強いミカンを自家製ジャムにして料理に用いたり、米粉やさっぱり味の佐渡番茶をスイーツにしたり。島の豊かさにホレボレ。

寒天、白玉、蜜などに番茶を用いた佐渡番茶白玉あんみつ847円。あんこも佐渡産小豆だ。
寒天、白玉、蜜などに番茶を用いた佐渡番茶白玉あんみつ847円。あんこも佐渡産小豆だ。
佐渡食材を販売。なかでも佐渡バターは希少だ。
佐渡食材を販売。なかでも佐渡バターは希少だ。
大和さん(右)と料理担当の工藤さん。
大和さん(右)と料理担当の工藤さん。

『佐渡保存』店舗詳細

住所:東京都江東区三好2-13-3/営業時間:9:00~17:00/定休日:月・火/アクセス:地下鉄半蔵門線・大江戸線清澄白河駅から徒歩2分

『hage(ヘイグ)』コーヒー片手に海釣りに思いを馳せる

席もあるが、スタンド感覚で話す人も多い。
席もあるが、スタンド感覚で話す人も多い。

店に並ぶカラフルなルアーの数々。マグロ、ロウニンアジ(GT)、ヒラマサなどをターゲットにし、中には職人手製も。釣具店から独立した畑野さんと榎本さんは販売のみならず、国内外への遠征も頻繁に行い、アテンドにも応じるプロ。「店に飲みものがあったらいいなと思って」と、清澄白河『ARiSE COFFEE ROASTERS』の焙煎豆数種、クラフトビールも用意。飲みながら釣り談義する客が後を絶たない。

ハンドドリップのコーヒー500円。
ハンドドリップのコーヒー500円。
ウッド材や硬質発泡素材などで作られたルアー。
ウッド材や硬質発泡素材などで作られたルアー。
アワビなどの貝を貼り、色付けしたウッド製ルアーは職人手製。希少品多し。
アワビなどの貝を貼り、色付けしたウッド製ルアーは職人手製。希少品多し。

『hage』店舗詳細

住所:東京都江東区常盤2-11-1 1F/営業時間:11:00~20:00(土・日・祝は10:00~19:00)/定休日:第3水/アクセス:地下鉄半蔵門線・大江戸線清澄白河駅から徒歩4分

『le bois(ル ボア)』植物を愛で、味わい、手にする

カフェオレ600円。パセリを観葉植物に見立てたプラントプリン450円は、クランキーチョコの土を掘ると、ホイップ&蒸し焼きプリンが現れる。
カフェオレ600円。パセリを観葉植物に見立てたプラントプリン450円は、クランキーチョコの土を掘ると、ホイップ&蒸し焼きプリンが現れる。

入り口付近で人々の目を和ます観葉植物は2000円~とお手ごろ価格。「手入れは週1。初心者も育てやすいんですよ」とささやく運営の薬真寺玄喜さんは「ライフスタイルを彩るヒントを提案したい」と話す。倉庫を改装した奥深い店はなだらかな坂を下るようで、最奥に秘密の小部屋のようなこもり系カフェ空間を設え、2階にレンタルギャラリーも備える。3本柱を回遊しながらのんびり過ごしたい。

 

天井が低いカフェ空間。
天井が低いカフェ空間。
観葉植物は鉢ごと販売。
観葉植物は鉢ごと販売。
テイクアウトも可。
テイクアウトも可。

『le bois』店舗詳細

住所:東京都江東区三好3-1-14/営業時間:11:00~18:00/定休日:月(祝は営業)/アクセス:地下鉄半蔵門線・大江戸線清澄白河駅から徒歩6分

『cafe GINGER.(ジンジャードット) TOKYO』音楽に浸るか、本を読み耽るか

窓辺の本コーナー。温めて供される焼きチョコ・ジンジャー600円、自家製ジンジャーエール700円。
窓辺の本コーナー。温めて供される焼きチョコ・ジンジャー600円、自家製ジンジャーエール700円。

「7インチレコードは情報量が多くて音が断然いいです」と、店主の高山聡さん。販売する中古レコードを、低音を効かせたスピーカーで流し、100インチの大画面でMVも見られる。反対に、窓辺の小部屋には地域史、猫、小説などの古書がずらり。「読み出したら止まらなくなるから」と、貸し出しや本の交換も行う。手料理のタコライスとビールを味わい、奥様手製のケーキをつまみ、2つの世界を往来したい。

ピリ辛サルサのタコライス1000円。
ピリ辛サルサのタコライス1000円。
キッチンに立つ高山さん。
キッチンに立つ高山さん。
50年集めた中古レコードは掘りがいあり。試聴可。
50年集めた中古レコードは掘りがいあり。試聴可。

『cafe GINGER. TOKYO』店舗詳細

住所:東京都江東区平野1-8-1 SAN-IWAビル2F/営業時間:11:00~15:00(土は~16:00、水・木・金は17:00~21:00も営業)/定休日:日/アクセス:地下鉄半蔵門線・大江戸線清澄白河駅から徒歩4分

『AKARI create your living』味わい深き雑貨に胸キュン

蒸した自家製気まぐれプリン500円、アイスコーヒー500円。盛り付けた食器やグラスも販売する。
蒸した自家製気まぐれプリン500円、アイスコーヒー500円。盛り付けた食器やグラスも販売する。

アメリカンコスチュームジュエリーに、食器、北欧系、天然石など、ビンテージ雑貨が思いのほかリーズナブル。アメリカのマーケットでとりこになった店主の江南恭子さんは「心の明かりを灯すお手伝いができたら」と、家族で手作りした店で開業。「お茶も飲めたら」とカフェにし、自家製スイーツでもてなすように。甜菜糖を用いたやさしい甘みが、友人の父が焙煎する特注ブレンドとよく合う。

江南さんと話せるカウンター席は常連客に人気。
江南さんと話せるカウンター席は常連客に人気。
ファイヤーキングのクリスタル食器もあり。
ファイヤーキングのクリスタル食器もあり。
細い路地に隠れる。
細い路地に隠れる。

『AKARI create your living』店舗詳細

住所:東京都江東区白河2-8-2 1F/営業時間:13:00~17:00/定休日:日・月/アクセス:地下鉄半蔵門線・大江戸線清澄白河駅から徒歩1分

『U gallery&cafe』お気に入りの作家の器でお茶を楽しむ

カフェラテ、アイス白桃アールグレイ各600円。日替わり焼き菓子のショコラパウンドとオレンジパウンド各350円。
カフェラテ、アイス白桃アールグレイ各600円。日替わり焼き菓子のショコラパウンドとオレンジパウンド各350円。

器はすべて、バイヤーになった店主の同級生が日本各地で目利きしたもの。ガラス製のモビールや皿などもあり、目に涼やか。木製戸棚には絵本の世界のような陶製カップが並ぶ。「これは店内用の非売品。選んでいただければ、そこに注ぎますよ」と、店主のえんさん。キュートな器で味わえるとは、スペシャルな気分だ。クリーミーなラテを焼き菓子と楽しみたい。毎月1週間催す企画展は約200点もの作品を展示販売。雰囲気はガラリと様変わりする。

好きな器を選んでお茶できる。
好きな器を選んでお茶できる。
えんさん(右)とスタッフの田中さん。
えんさん(右)とスタッフの田中さん。
常設展のほか、月に1度、企画展開催。
常設展のほか、月に1度、企画展開催。
信楽焼のひつじのてしごとシリーズは常設だ。
信楽焼のひつじのてしごとシリーズは常設だ。

『U gallery&café』店舗詳細

住所:東京都江東区常盤2-14-4 1F/営業時間:11:00頃~17:30LO/定休日:平日3日ほど不定/アクセス:地下鉄半蔵門線・大江戸線清澄白河駅から徒歩3分

取材・文=林 さゆり 撮影=井原淳一
『散歩の達人』2024年7月号より

水辺の下町でおすすめはどこ?と聞かれたら、私は深川と答える。特に清澄白河から森下にかけて辺りが最高だ。それはここが“水の都”だからなのだが、今はコーヒーの街としての方が名が売れている。だから、まずコーヒーの話から始めましょう。