『喫茶スターリバー』ごはんがモリモリ進むほっこり定食[大宮]

日替わり定食のポークソテー&コロッケボール付き750円。お茶請けのお菓子もニクい。コーヒー、紅茶、ソーダ水から選べるドリンクセットは+100円。
日替わり定食のポークソテー&コロッケボール付き750円。お茶請けのお菓子もニクい。コーヒー、紅茶、ソーダ水から選べるドリンクセットは+100円。

素っ気ない店構えから一変。店内に入れば、古時計やランプが彩り、アーチ窓も郷愁を誘う。「古道具好きの義兄からいただいたものなんです。落ち着くって言われます」と、順子ママ。駅から離れた場所ながら、ランチを求める常連は少なくない。定番の生姜焼き、チャーハンも捨てがたいが、ポークソテーの濃い口ながらやさしい和風ソースが白めしに好相性。一義さんが丹精込めるサクとろコロッケはあったら必須!

鈴木順子さんと、日曜に厨房の立つ息子の一義さん。
鈴木順子さんと、日曜に厨房の立つ息子の一義さん。
1976年創業。自動車教習所の脇に立つ小さな喫茶は絶滅危惧種。
1976年創業。自動車教習所の脇に立つ小さな喫茶は絶滅危惧種。

喫茶メニューならコレ!

クリームソーダ400円。創業以来使い続けるレトロなグラスもかわいい。
クリームソーダ400円。創業以来使い続けるレトロなグラスもかわいい。

『喫茶スターリバー』店舗詳細

住所:埼玉県さいたま市見沼区新右エ門新田511-1/営業時間:11:00~16:00/定休日:月/アクセス:JR各線・私鉄大宮駅から国際興業バス「大正坂」行き約12分の「宝乗院下」下車1分

『珈琲 あめんぼ』街のサロンでまろやかな名物カレーを[東浦和]

肉厚のハンバーグが鎮座するハンバーグカレー1300円は、サラダ、ドリンク付きセット1580円。アイスコーヒーは銅製グラスで供される。
肉厚のハンバーグが鎮座するハンバーグカレー1300円は、サラダ、ドリンク付きセット1580円。アイスコーヒーは銅製グラスで供される。

駅近の小さな店はさながらサロン。マスターの福田晃さんが銅板カウンターの向こうで、客同士の会話をつなげながら丁寧にドリップ。豊かに香るコーヒーに加え、カレーも名物だ。「スパイスをいっぱい入れて、時間をかけて煮込みます」と話し、コクが深くまろやかで、懐かしい香りが後を引く。カレーライスの他、ハンバーグカレー、カレースパゲティ、ドライカレーと、豊富なバリエーションを制覇したい。

特注ブレンドをハンドドリップ。
特注ブレンドをハンドドリップ。
1977年の創業以来、カウンター席はマスターと話せる特等席だ。毎日、顔を出す常連客も多い。
1977年の創業以来、カウンター席はマスターと話せる特等席だ。毎日、顔を出す常連客も多い。

喫茶メニューならコレ!

ケーキセット980円。写真はロールケーキで、ラインナップは日々変わる。
ケーキセット980円。写真はロールケーキで、ラインナップは日々変わる。

『珈琲 あめんぼ』店舗詳細

住所:埼玉県さいたま市緑区東浦和1-16-9/営業時間:8:00~18:30/定休日:日・不定/アクセス:JR武蔵野線東浦和駅から徒歩2分

『珈琲自家焙煎の店 Basket』腹を空かしてフルコースに挑むべし![与野本町]

かつ丼680円は味噌汁付き。ピーマンのほろ苦さがアクセントだ。
かつ丼680円は味噌汁付き。ピーマンのほろ苦さがアクセントだ。

帝国ホテル勤めの人から教わったハンバーグに、丹精なオムライス、昆布とかつおの和出汁のうどんなど、幅広し。からあげカレードリアなんていうユニーク料理もある。ピーマン入りのカツ丼は「家庭の味だよ」と、マスターの榎本真次さんは笑うが、甘めのつゆを衣と白飯がたっぷり吸って箸が止まらない。13時以降はパフェ系もオーダー可。豪勢なるフルーツの盛りっぷりにも感涙だ。

16歳でバイトを始めて以来、喫茶道を歩むマスターいわく「食事目当てが多いです」。熟練スタッフの加藤正美さんと。
16歳でバイトを始めて以来、喫茶道を歩むマスターいわく「食事目当てが多いです」。熟練スタッフの加藤正美さんと。
1999年創業。カジュアルで明るい店だ。
1999年創業。カジュアルで明るい店だ。

喫茶メニューならコレ!

プリンアラモード630円。フルーツの下にプリンとアイスが隠れる。
プリンアラモード630円。フルーツの下にプリンとアイスが隠れる。

『珈琲自家焙煎の店 Basket』店舗詳細

住所:埼玉県さいたま市中央区上峰2-1-6 /営業時間:10:00~17:00/定休日:日・祝/アクセス:JR埼京線与野本町駅から徒歩16分

『あづま』喫茶店なのに、本気のラーメン![与野本町]

手前からみそラーメン700円、ラーメン560円。
手前からみそラーメン700円、ラーメン560円。

珍しきは、麺類だ。ラーメンを試すと、鶏ガラ、野菜、フルーツで取ったスープはまろみがあり、細麺がシコシコ。チャーシューも噛むほどに旨味があふれる。ママの関口正子さんいわく「マスターはラーメン屋で修業したんです」。そんなマスターが推すみそラーメンは、赤・白をブレンドした味噌にニンニクを利かせる。その味に、病みつき。のどかな風情と併せ、若者客をも虜(とりこ)にする。

右から関口さん夫妻とスタッフの太田和枝さん。「14時からカラオケもできます」。
右から関口さん夫妻とスタッフの太田和枝さん。「14時からカラオケもできます」。
1969年創業で、植物に囲まれた一軒家。
1969年創業で、植物に囲まれた一軒家。
慣れた手つきで鍋を操るマスター。
慣れた手つきで鍋を操るマスター。

喫茶メニューならコレ!

モーニング530円は朝だけに限らず、一日中いつでもオーダー可。
モーニング530円は朝だけに限らず、一日中いつでもオーダー可。

『あづま』店舗詳細

住所:埼玉県さいたま市桜区大字神田155 /営業時間:11:00~22:00(14:00~はカラオケ喫茶)/定休日:月/アクセス:JR埼京線与野本町駅から国際興業バス白鍬循環約20分の「神田」下車2分

『越(こし)コーヒー店』コーヒーが紡ぐ縁で誕生した名物[北浦和]

焼きチーズカレー900円はサラダ付き。タバスコで風味が一変する。
焼きチーズカレー900円はサラダ付き。タバスコで風味が一変する。

店内に漂うのは自家焙煎の芳しさ。このコーヒーと共に味わいたいのが、焼きチーズカレーだ。店長の加賀屋健一さんによると「卸先の今は無き喫茶店の方に教えてもらい、アレンジしたもの」で、たっぷりチーズがアツアツふわとろ。濃厚カレーと絶妙に絡み合う。オーナーの息子さんが東浦和で営むベーカリー『#58』製の、たまごが濃いシフォン、竹炭・こんにゃく粉入り黒パンも人気だ。

1973年創業。壁も床も木張りの落ち着いた風情で、『#58』のパンも販売する。
1973年創業。壁も床も木張りの落ち着いた風情で、『#58』のパンも販売する。
焙煎も担う店長(左)と、スタッフの佐々木さん。
焙煎も担う店長(左)と、スタッフの佐々木さん。

喫茶メニューならコレ!

特製シフォンケーキは600円、ソフト珈琲500円。セットで200円引き。
特製シフォンケーキは600円、ソフト珈琲500円。セットで200円引き。

『越コーヒー店』店舗詳細

住所:埼玉県さいたま市浦和区常盤9-32-28/営業時間:7:00~20:00(日・祝は~19:00)/定休日:無/アクセス:JR京浜東北線北浦和駅から徒歩3分

『カフェ・ナポリ』めくるめく王道の味にときめく[大宮公園]

ナポリタン950円はミニサラダ付き。散らしゆで卵がアクセント。
ナポリタン950円はミニサラダ付き。散らしゆで卵がアクセント。

「1日に2回来る方が多いですよ」と、2代目の黒臼美奈子さんが話すとおり、地域猫の世話仲間も含め、常連客が入れ替わり立ち替わり。目当ては豊富な軽食だ。焼き玉子のサンドイッチも評判だが、「かわいいから」と、ゆで卵を散らしたナポリタンの姿には胸が躍る。しかも、しっかり炒めたケチャップのコクとまろやかさといったら。「普通の喫茶店よ」と笑うが、町喫茶王道の味と風情に脱帽だ。

入り口付近でくつろぐ地域猫たち。招き猫よろしく客を出迎える。
入り口付近でくつろぐ地域猫たち。招き猫よろしく客を出迎える。
奥の宮内さんの味を、娘の黒臼さんが受け継ぐ。1966年創業。
奥の宮内さんの味を、娘の黒臼さんが受け継ぐ。1966年創業。

喫茶メニューならコレ!

甘くとろけるチョコレートパフェ750円は、バニラアイスが満載だ。
甘くとろけるチョコレートパフェ750円は、バニラアイスが満載だ。

『カフェ・ナポリ』店舗詳細

住所:埼玉県さいたま市大宮区寿能町1-37/営業時間:8:00~18:00頃/定休日:不定/アクセス:東武鉄道アーバンパークライン大宮公園駅からすぐ

取材・文=林さゆり 撮影=井原淳一
『散歩の達人』2024年5月号より