厳選された食材とワインをカウンターで『Mille,』[仲御徒町]
「ソムリエ時代、シェフが勧める料理を家で作っていたんです。そしたらだんだん両方やりたくなって」と笑う店主の向井章さん。ワインと一緒に料理もしっかり楽しんでほしいと、食材選びにも力を入れている。もちもちで小麦粉の香りや味が濃いイタリア産ヴィチドーミニのパスタと合わせた微発泡の白ワイン「マルケーゼ・コル・フォンド」は、独特の熟成感と旨味の強さがパスタとぴったり。ソムリエが提案する料理とワインの相性の良さを食べるほどに強く確信する。
『Mille,』店舗詳細
自由自在が楽しい魚介イタリアン『rilassnte』[上野広小路]
カウンターのショーケースに、福島県産スズキ、新潟県産メバル、千葉県産ムール貝などがずらり。定番メニューもあるが、ここではぜひ魚介を選んで好みの調理法でオーダーしたい。この日は長崎県産オニカサゴをシェフおすすめのアクアパッツアに。ムール貝やアサリも入り、魚介の旨味が溶け込んだスープが美味! 事前予約のおまかせコースで、その実力を存分に味わうのも楽しい。
『rilassnte』店舗詳細
技術とアイデアでおいしさアップ『美酒喰処 タケウチ』[湯島]
元精肉店が営む肉主役の料理店。目玉のステーキは表面がカリッと焼き上げられ、ねっとりとやわらかい肉質が際立つ。深い旨味があるのに後味が軽いのは、店主の竹内秀哉さんから「肉から出る余計な油をこまめにふきとりながら焼く」と聞いて納得。このひと手間で肉本来の脂身のおいしさが引き出されるのだ。レバームースの最中やカレーパンなど、ユニークな料理も多く楽しみが尽きない。
『美酒喰処 タケウチ』店舗詳細
伝統の鉄鍋と本場さながらの空間で旅気分『味坊鉄鍋荘』[湯島]
中国東北地方の伝統料理である鉄鍋が主役のコース料理を提供。オーナーの梁さんや中国人スタッフが現地で親しんできた本場の味を再現している。全8種の鉄鍋のうち、自家製発酵白菜を使った酸菜白肉は、やわらかな酸味と旨味が体に染み入るようなおいしさ。コースには日替わりの前菜や水餃子、締めにはスープと味わう饅頭やとうもろこしパンも付いてボリューム満点だ。ボトルで3000円台から揃う自然派ワインもガブガブ飲んでおなかいっぱい!
『味坊鉄鍋荘』店舗詳細
取材・文=井島加恵 撮影=加藤熊三、丸毛 透
『散歩の達人』2023年7月号より