ボリュームたっぷりの麗しプレート『BREEZE BIRD CAFE&BAKERY』[和田塚]

ランチはパスタ、魚、肉の3種から選べる。湘南みやじ豚の炭火焼き 鎌倉菜の花のソース3000円。
ランチはパスタ、魚、肉の3種から選べる。湘南みやじ豚の炭火焼き 鎌倉菜の花のソース3000円。

うず高く積まれた葉物野菜の裾野を彩るのは、地魚のカルパッチョに根菜のグリル、ポテトサラダ。「前菜にはなんでも乗せちゃう」とシェフの片岡聖斗(きよと)さんは笑うが、メインディッシュにも美味がてんこもり。ナイフがすーっと通るきめ細やかさと脂身の口溶けのよさにほれ込んだブランド豚・湘南みやじ豚を頬張ると、下からパスタやグリル野菜がひょっこり顔を出す。夜のおまかせコースも好評だ。

食後には柑橘のさわやかな風味が香るランチデザートが登場。ほぼ週替わりで内容が一新されるのもうれしい。
食後には柑橘のさわやかな風味が香るランチデザートが登場。ほぼ週替わりで内容が一新されるのもうれしい。
レジ隣には毎朝焼きたてのパンが10種ほど並ぶ。
レジ隣には毎朝焼きたてのパンが10種ほど並ぶ。
片岡さん(左端)を始め、スタッフの皆さんの気配りとはじける笑顔が訪れた人をハッピーにする。
片岡さん(左端)を始め、スタッフの皆さんの気配りとはじける笑顔が訪れた人をハッピーにする。

『BREEZE BIRD CAFE&BAKERY』店舗詳細

住所:神奈川県鎌倉市由比ガ浜3-4-5/営業時間:9:00~10:30LO・11:30~14:30LO・18:00~21:00LO/定休日:火・第2・第4水(不定あり)/アクセス:江ノ電和田塚駅から徒歩すぐ

そば屋呑みでSDGsに貢献『SLOVE』[由比ケ浜]

ざるそば990円、そば刺し790円。殻付きのまま製粉したソバ粉を、季節に応じて使い分けている。
ざるそば990円、そば刺し790円。殻付きのまま製粉したソバ粉を、季節に応じて使い分けている。

古材をアップサイクルしたウッディな内装に吸い寄せられ、「面白おかしくサスティナブルに取り組めれば」と話す店主・坂部広征さんのおすすめ、地野菜とジビエのラグーを注文。グリルした季節野菜に芳醇な鹿肉のミンチが絡んで、お酒も進む。かつお節の出汁がらを使ったベジブロスソースのそば刺しも、酒肴にぴったりだ。締めには看板商品の十割そばを。なめらかな喉越しとソバ本来の深く濃い香りのタッグに拍手。

地野菜とジビエのラグー1300円、日光「頂鱒(いただきます)」のカルパッチョ1100円。鮮魚メニューも充実。
地野菜とジビエのラグー1300円、日光「頂鱒(いただきます)」のカルパッチョ1100円。鮮魚メニューも充実。
坂部さんと奥様の和田麻理奈さん。
坂部さんと奥様の和田麻理奈さん。
店内は開放的な空間。
店内は開放的な空間。

『SLOVE』店舗詳細

住所:神奈川県鎌倉市由比ガ浜3-9-47/営業時間:11:30~21:00LO/定休日:無/アクセス:江ノ電由比ケ浜駅から徒歩5分

食材をやさしく包む琥珀色のベール『燻製食堂 燻太』[鎌倉]

燻製シラスのわっぱ飯1200円は小鉢、香の物、味噌汁付き。自慢のベーコンが乗ったなめらかなポテトサラダも絶品。
燻製シラスのわっぱ飯1200円は小鉢、香の物、味噌汁付き。自慢のベーコンが乗ったなめらかなポテトサラダも絶品。

いわゆる燻製をイメージすると、いい意味で裏切られる。「保存法ではなく調理法だと捉えて」、さまざまな燻製料理を生み出す店主の濱田雅裕さん。釜揚げしらすは本来の旨味に円熟味がプラスされて最高のご飯のお供に。塩を振り、少し汗をかかせてから軽く燻香をつけた白身魚は、そのつややかな色がすでに豊かな味を物語っている。そのままで、次は自家製柚子胡椒をつけて。うーん、ビールおかわり!

燻製白身魚のお刺身670円、日南クラフトビール750円。
燻製白身魚のお刺身670円、日南クラフトビール750円。
濱田さんと奥様の美幸さん。
濱田さんと奥様の美幸さん。

『燻製食堂 燻太』店舗詳細

住所:神奈川県鎌倉市材木座4-4-34/営業時間:12:00~20:00LO/定休日:月・火(祝の場合は翌水)/アクセス:JR横須賀線・江ノ電鎌倉駅から京浜急行バス「逗子・葉山駅」行きなど約7分の「九品寺」下車2分

至福のぼんやりタイムを本とともに『珈琲とお酒 プラテーロ』[鎌倉]

コーヒーゼリー500円、バニラアイスのトッピングはプラス100円。ホットコーヒー600円。
コーヒーゼリー500円、バニラアイスのトッピングはプラス100円。ホットコーヒー600円。

本と映画の好きな店主・平方麻衣さんのコレクションが、店内の随所に散りばめられている。営業は14時から。おやつの時間に、家に帰る前のワンクッションで、夕飯を食べそびれてと、訪れる人の目的はさまざま。小腹を満たすちょうどよいメニューがあれこれ揃うが、「ごくごく普通ですよ」と平方さんは謙遜する。アイスを乗せたほろ苦のコーヒーゼリーを味わいながら、蔵書を読みふける時間は宝だ。

テーブル席の一角には映画のポスターやチラシが飾ってある。
テーブル席の一角には映画のポスターやチラシが飾ってある。
カウンター席で平方さんと言葉を交わすのもまた楽しい。
カウンター席で平方さんと言葉を交わすのもまた楽しい。

『珈琲とお酒 プラテーロ』店舗詳細

住所:神奈川県鎌倉市大町1-2-15/営業時間:14:00~21:30LO/定休日:水・日/アクセス:JR横須賀線・江ノ電鎌倉駅から徒歩7分

洗練された空間で味わう誠実な一杯『MODERATO ROASTING COFFEE』[和田塚]

アイスカフェラテ600円。ティラミス500円はコーヒーの風味とぶつからないよう、リキュールを使わずに仕上げる。
アイスカフェラテ600円。ティラミス500円はコーヒーの風味とぶつからないよう、リキュールを使わずに仕上げる。

由比ガ浜通りを行き交う人や車を眺めつつ、ゆっくりコーヒーをすする。キリッとしたコーヒーの苦味を、ミルクがまろやかに包むアイスカフェラテがこれからの季節にはぴったりだ。店主の庄司さんが店内の焙煎(ばいせん)所で毎朝ローストする豆は、新鮮そのもの。それ以外にもおいしさの秘密があるのではと聞いてみるも、穏やかな笑みをたたえて「いやあ、とくに」。この気負わない姿勢が妙味の秘訣かも。

庄司さんのコーヒーを淹れる所作の美しさに見とれる。
庄司さんのコーヒーを淹れる所作の美しさに見とれる。
ガラス張りの開放的なつくりの建物。シンプルにまとめたセンスのよい店内が見える。
ガラス張りの開放的なつくりの建物。シンプルにまとめたセンスのよい店内が見える。

『MODERATO ROASTING COFFEE』店舗詳細

住所:神奈川県鎌倉市由比ガ浜1-12-15/営業時間:11:00~17:30/定休日:火・水/アクセス:江ノ電和田塚駅から徒歩4分

午後のひとときを彩る珠玉のスイーツ『À côté zaimokuza』[鎌倉]

横須賀・嘉山農園のイチゴを使ったスイーツは冬から初夏にかけてのお楽しみ。イチゴのゼリーにフロマージュクリームをのせたジュレ・ド・フレーズ620円。
横須賀・嘉山農園のイチゴを使ったスイーツは冬から初夏にかけてのお楽しみ。イチゴのゼリーにフロマージュクリームをのせたジュレ・ド・フレーズ620円。

ローカル御用達のフレンチビストロは、料理だけでなくケーキや焼菓子も贅沢な味わいで人気。パティシエールの磯部優さんが旬の果物を丁寧に加工して、季節ごとの実りを風味豊かに仕上げていく。初夏に向けては柑橘(かんきつ)類が大活躍。タルトオランジュは頬張った瞬間、タルト生地がほどけて、柑橘の果汁で炊いたクリームの甘さが口いっぱいに広がる。夫でシェフの健太朗さんがDIYした店内で、優雅にめしあがれ。(一部商品は季節限定のお取り扱いとなります)

カヌレ300円などのフランス伝統菓子もショーケースに並ぶ。
カヌレ300円などのフランス伝統菓子もショーケースに並ぶ。
タルトオランジュ580円、シュー・ア・ラ・クレーム400円、本日のアイスティー500円。
タルトオランジュ580円、シュー・ア・ラ・クレーム400円、本日のアイスティー500円。
磯部健太朗さん、優さんご夫妻。
磯部健太朗さん、優さんご夫妻。

『À côté zaimokuza』店舗詳細

住所:神奈川県鎌倉市材木座3-13-17/営業時間:カフェタイム14:30~16:30LO、テイクアウト10:00~18:00/定休日:水・木・金/アクセス:JR横須賀線・江ノ電鎌倉駅から京浜急行バス「逗子・葉山駅」行きなど約7分の「九品寺」下車2分

取材・文=林加奈子 撮影=高野尚人