北斗星の食堂車で焼きたてパンに舌鼓『ベーカリーレストラン グランシャリオ』[東川口]

グランシャリオ特製手ごね煮込みチーズハンバーグトマトソース1870円。パンはおかわり自由。
グランシャリオ特製手ごね煮込みチーズハンバーグトマトソース1870円。パンはおかわり自由。

かつて上野から札幌を疾駆していた寝台特急北斗星の食堂車は、内装のほとんどが当時のまま。人が通れば車体が揺れ、臨場感に胸躍る。人気は、自家製焼きたてパン食べ放題のセットだ。天然酵母のイギリスパンや青シソの食パンなど、30種以上のレパートリーから日替わりで。さらに、メインの煮込みハンバーグとも相性良し。車窓からの眺めを楽しみながら、のんびりと過ごしたい。

長年パン職人として修業を積んできた店長の飯吉優一郎さん。
長年パン職人として修業を積んできた店長の飯吉優一郎さん。
食堂車の青い車体が鎮座。
食堂車の青い車体が鎮座。

『ベーカリーレストラン グランシャリオ』店舗詳細

住所:埼玉県川口市戸塚3-31-31/営業時間:11:00~17:00(土・日・祝は8:00~)/定休日:水/アクセス:JR武蔵野線・埼玉高速鉄道東川口駅から徒歩7分

寝台特急のハヤシライス、ここにあり『STATION RESTAURANT THE CENTRAL』[東京]

食堂長自慢のスペシャルハヤシライス2200円。
食堂長自慢のスペシャルハヤシライス2200円。

食堂車モチーフのレストラン。当時のレシピに改良を加えたハヤシライスが看板だ。ソースをすくえば大きめカットの国産牛ロースがゴロゴロ。ごはんにかけて口に運ぶと、大量の野菜と煮詰めたバルサミコの深い甘み、やわらかな肉の旨味が合わさり、次のひと口を誘う。途中でマスカルポーネを混ぜてさっぱり味変も楽しい。

カシオペアで作っていたオリジナルのガトーショコラ700円。
カシオペアで作っていたオリジナルのガトーショコラ700円。
食堂車時代に使っていた名札や皿も展示されている。
食堂車時代に使っていた名札や皿も展示されている。
店内はロビーカー、食堂車、個室、テラスの4つのエリアに分かれている。
店内はロビーカー、食堂車、個室、テラスの4つのエリアに分かれている。

『STATION RESTAURANT THE CENTRAL』店舗詳細

住所:東京都千代田区丸の内1-9-1 グランスタ東京内/営業時間:8:00~22:30(日・連休最終日の祝は~21:30)/定休日:無/アクセス:JR東京駅改札内グランスタ東京B1

鉄歴77年の店主の夢詰まった宝箱『都電カフェ』[三ノ輪橋]

都電バーガー1000円。ジンジャエール300円。
都電バーガー1000円。ジンジャエール300円。

「鉄道テーマの店を作るのが夢だった」とは、店主の藤田孝久さん。都電の椅子や系統板、旧国鉄の行先板など、全国で手に入れた蒐集(しゅうしゅう)品が店内を彩る。看板の都電バーガーは「今までなかった三ノ輪のご当地グルメを作りたい」と、考案。全粒粉の外カリ中みっちりのバンズに挟まれるのは、牛肉100%のパティ。アンチョビ香るレムラードソースの風味が合わさり、後引く味わいだ。

都電パフェ600円。自家製コーヒーゼリーと甘さ控えめのホイップで、意外とサッパリ。
都電パフェ600円。自家製コーヒーゼリーと甘さ控えめのホイップで、意外とサッパリ。
藤田さん。鉄道グッズ集めも趣味だが、一番好きなのは時刻表や車両の運行管理。店内には自身が書いた本も!
藤田さん。鉄道グッズ集めも趣味だが、一番好きなのは時刻表や車両の運行管理。店内には自身が書いた本も!

『都電カフェ』店舗詳細

住所:東京都荒川区南千住1-15-16/営業時間:11:00~22:00/定休日:水/アクセス:都電荒川線三ノ輪橋駅から徒歩1分

北の秘境駅の、漆黒なる駅そば『音威子府Tokyo』[四谷三丁目]

音威子府そば・ざる980円。そば湯もトロトロで味わい深い。麺の持ち帰りも可能だ。
音威子府そば・ざる980円。そば湯もトロトロで味わい深い。麺の持ち帰りも可能だ。

ある日、友人から真っ黒いそばをみやげにもらった店主の鈴木章一郎さん。「あまりのうまさに衝撃を受けた」というそのそばは、北海道北部の秘境駅・音威子府の駅そばだった。現地に飛んで製麺所に仕入れを頼み込み、麺を調達。音威子府そばを再現した。皮付きの実を丸ごと砕く挽きぐるみ製法の黒い麺は、すすればツルツル口中に飛び込み、噛めば田舎そば特有の歯ごたえとソバの実の香ばしさが広がる。

そば屋として20年近い経験を積んだ鈴木さん。それでも音威子府そばは全く知らない味だったという。
そば屋として20年近い経験を積んだ鈴木さん。それでも音威子府そばは全く知らない味だったという。
開業1周年記念のオリジナル切符60円も。「散歩の思い出にどうぞ」と鈴木さん。
開業1周年記念のオリジナル切符60円も。「散歩の思い出にどうぞ」と鈴木さん。

『音威子府Tokyo』店舗詳細

住所:東京都新宿区舟町3-6 今塚ビル1F/営業時間:11:30~14:00・17:00~23:00/定休日:月/アクセス:地下鉄丸ノ内線四谷三丁目駅から徒歩2分

取材・文=高橋健太(teamまめ) 撮影=加藤熊三