北斗星の食堂車で焼きたてパンに舌鼓『ベーカリーレストラン グランシャリオ』[東川口]
かつて上野から札幌を疾駆していた寝台特急北斗星の食堂車は、内装のほとんどが当時のまま。人が通れば車体が揺れ、臨場感に胸躍る。人気は、自家製焼きたてパン食べ放題のセットだ。天然酵母のイギリスパンや青シソの食パンなど、30種以上のレパートリーから日替わりで。さらに、メインの煮込みハンバーグとも相性良し。車窓からの眺めを楽しみながら、のんびりと過ごしたい。
『ベーカリーレストラン グランシャリオ』店舗詳細
寝台特急のハヤシライス、ここにあり『STATION RESTAURANT THE CENTRAL』[東京]
食堂車モチーフのレストラン。当時のレシピに改良を加えたハヤシライスが看板だ。ソースをすくえば大きめカットの国産牛ロースがゴロゴロ。ごはんにかけて口に運ぶと、大量の野菜と煮詰めたバルサミコの深い甘み、やわらかな肉の旨味が合わさり、次のひと口を誘う。途中でマスカルポーネを混ぜてさっぱり味変も楽しい。
『STATION RESTAURANT THE CENTRAL』店舗詳細
鉄歴77年の店主の夢詰まった宝箱『都電カフェ』[三ノ輪橋]
「鉄道テーマの店を作るのが夢だった」とは、店主の藤田孝久さん。都電の椅子や系統板、旧国鉄の行先板など、全国で手に入れた蒐集(しゅうしゅう)品が店内を彩る。看板の都電バーガーは「今までなかった三ノ輪のご当地グルメを作りたい」と、考案。全粒粉の外カリ中みっちりのバンズに挟まれるのは、牛肉100%のパティ。アンチョビ香るレムラードソースの風味が合わさり、後引く味わいだ。
『都電カフェ』店舗詳細
北の秘境駅の、漆黒なる駅そば『音威子府Tokyo』[四谷三丁目]
ある日、友人から真っ黒いそばをみやげにもらった店主の鈴木章一郎さん。「あまりのうまさに衝撃を受けた」というそのそばは、北海道北部の秘境駅・音威子府の駅そばだった。現地に飛んで製麺所に仕入れを頼み込み、麺を調達。音威子府そばを再現した。皮付きの実を丸ごと砕く挽きぐるみ製法の黒い麺は、すすればツルツル口中に飛び込み、噛めば田舎そば特有の歯ごたえとソバの実の香ばしさが広がる。
『音威子府Tokyo』店舗詳細
取材・文=高橋健太(teamまめ) 撮影=加藤熊三