レモンサワーだけで5種類も揃う!『酒肆 一村』[門前仲町]

(左から)苦味972円、塩味、甘味、名代、辛味各864円。冷凍庫で冷やした錫(すず)のカップに注いで作られるノンアイスハイボール756円もおすすめだ。

日本酒酒場『酒亭 沿露目(ぞろめ)』の姉妹店。看板もなく、敷居の高そうな隠れ家バーの佇まいだが、オーセンティックバー初心者も安心の店。豊富なフードメニューも絶品だが、イチオシは5種類もあるレモンサワーだ。冷凍庫で冷やしたジンがベースのスタンダードな名代、酒粕塩によるまろやかな塩気が人気の塩味、甘みのあるジンを用いた甘味、唐辛子を漬け込んだジンが喉を刺激する辛味、薬草ベースの香りを堪能できる苦味。飲み比べてみるのも楽しい。

カツサンド改1404円、一村チキン756円、きつね煮やっこ540円。

『酒肆 一村』店舗詳細

住所:東京都江東区深川2-1-2 岡野ビル2F(看板がないので要注意)/営業時間:18:00~翌4:30LO/定休日:日/アクセス:地下鉄東西線・大江戸線門前仲町駅から徒歩2分

魚料理にはガリのサワーでキマリ!『かまとと』[青砥]

(手前から)ガリハイ418円、生カキ2個660円(仕入れにより変動あり)。

鎌形さん夫妻が営む魚(=とと)の店だから、かまとと。日本酒に力を入れている店だが、おすすめはさっぱりとした辛味と甘酸っぱさが癖になる、鮮やかなピンクのガリハイ。寿司の相棒といえばガリ。刺し身、天ぷらなどの旬魚料理と合わないわけがない。「千住の市場でその日に買い付けてくるから、魚介の鮮度は折り紙つきだよ」と店主・鎌形浩一さん。ガリハイのグラスにたっぷりと入ったガリは、かき混ぜて味をなじませてから食べてもよし。飲みきるまで残し、グラスに酎ハイを追加するのもよし。

きさくな鎌形さん夫妻とお客との距離は近く、飲み仲間のように会話が弾む。
駅からほど近い住宅地にある。

『かまとと』店舗詳細

住所:東京都葛飾区青戸5-17-1/営業時間:17:00~22:00LO/定休日:水・木/アクセス:京成本線・押上線青砥駅から徒歩4分

飲むほどにピリリと辛さがしみる。『豚星』[武蔵小山]

(奥から)金魚サワー440円、カラスミポテトフライ720円、上シロ140円、ハツモト140円、カシラ140円、自家製ベーコンと半熟たまご(廃盤)。

市場から直接仕入れた新鮮な豚肉を用いたもつ焼きを、リーズナブルな価格で味わえる名店。17時を過ぎると、サラリーマンでにぎわう。ここを訪れたらぜひとも頼みたいのが、大葉を水草に、唐辛子を金魚に見立てた金魚サワーだ。見た目の涼しさもさることながら、大葉のさわやかな香りと唐辛子のピリリとした辛さが食欲をそそり、強炭酸が脂を切ってくれるので、もつ焼きが何本でもペロリと食べられてしまう。サワーをお代わりするたびに増えていく金魚を、「1匹、2匹……」と数えながら、長い夏の夜を楽しもう。

店内はカウンターとテーブルで分煙。
もつ焼きの香ばしい匂いに誘われる。

『豚星』店舗詳細

住所:東京都品川区小山4-3-6 林ビル1F/営業時間:17:00~23:30/定休日:不定/アクセス:東急目黒線武蔵小山駅から徒歩3分

ソルティ・ドッグのレモンサワー版。『埼玉屋』[東十条]

生レモンハイ496円。串焼き1本172円はもちろん絶品だが、煮込み853円もかなりのハイレベル。

言わずと知れたやきとんの名店。大将が「ウチのは特別だから。他じゃ食べられないよ」と言うだけあり、究極の味を求めて開店前には行列ができる。なかには外国人客も見られ、そんな客を相手に英語で接客をするから驚きだ。このやきとんと相性抜群なのが、50年以上前からメニューにある生レモンハイ。ジョッキの縁には塩が塗られており、いわばソルティ・ドッグのレモンサワー版だ。おかわりの際に「同じジョッキで」と頼めばカットレモンがどんどん増えて酸味が増す、という常連の技もぜひ試してみてほしい。

焼き場を仕切る大将の小熊秀雄さん。
生レモンハイはシャリキン焼酎を炭酸で割るのが埼玉屋流。

『埼玉屋』店舗詳細

住所:東京都北区東十条2-5-12/営業時間:16:00~売り切れ次第終了(土は16:00~1回転で満席次第終了)/定休日:日/アクセス:JR京浜東北線東十条駅から徒歩3分

最後の1滴までレモンの風味を楽しむ。『素揚げや』[小岩]

最強レモンサワー550円、スタッフが目の前で骨を外してくれる手羽756円。

大山鶏のモモや手羽の素揚げが名物。ヒナ鶏の肉を20分以上かけて温度の異なる鍋でじっくり二度揚げするので、外はパリパリ、中はふっくら柔らか。噛めばジューシーな肉汁があふれ出す。塩加減も絶妙で、部位ごとに違う味わいが楽しめる。これに合うのが元祖・最強レモンサワー。氷の代わりにカチカチに凍らせた広島・瀬戸田産レモンが丸1個入っているため、最後まで薄まらない。「むしろ、レモンが溶けていくと、より果実味が増す」と店主・宮崎明さん。2杯目以降は、ナカ462円だけオーダーもできる。

京野菜を使った野菜の素揚げおまかせ盛り968円はもろみ味噌がよく合う。
小岩本店、小岩別館、東砂店の3店舗が稼働中。

『素揚げや』店舗詳細

住所:東京都江戸川区南小岩8-25-1/営業時間:17:00~21:00LO/定休日:月(祝の場合は翌火)/アクセス:JR総武線小岩駅から徒歩8分

皮まで丸ごとミキサーにかけたレモン!『立呑み とだか』[五反田]

(時計回りに)とだかハイボール700円、ウニ・オン・ザ・煮玉子700円、揚げトウモロコシ800円、牛ご飯1200円。

通称「五反田ヒルズ」と呼ばれる雑居ビルにある『食堂とだか』は、店主・戸高雄平さんがかけ持ちで営むお店。柔らかい半熟の煮卵と良質のウニが絶妙に絡み合うウニ・オン・ザ・煮玉子や、軽く炙った牛肉を甘辛く味付けしてご飯にのせた牛ご飯など、見た目よし、味よしの創作料理が揃う。店名を冠したとだかハイボールと生おろしレモンサワーには、皮まで丸ごとミキサーにかけたレモンがたっぷり。爽やかな香りとツブツブの食感、ほんのりとした苦みが楽しめる。

ミキサーを回す蝶ネクタイ姿が凛々しい戸高雄平さん。
『食堂とだか』はすぐ向い。

『立呑み とだか』店舗詳細

住所:東京都品川区西五反田1-9-3 リバーライトビルB1/営業時間:18:00~24:00/定休日:日/アクセス:JR・私鉄・地下鉄五反田駅から徒歩2分

多い日で150杯以上出る極上ハイボール。『ロックフィッシュ』[銀座]

見た目も美しいハイボール1080円。

誰もが知るハイボールの名店。材料は 43度の角瓶(復刻版)、ウィルキンソン、レモンピールのみ。しかし、これが多い日で 100杯以上出るという極上の一杯なのだ。オーナーは「どこが違うか?わからないぐらいの方がいいんじゃない?」と笑う。2002年の開店時からレシピは一切変えていない。また、オイルサーディンやスコッチ・エッグなど、フードも充実している。オープン時刻が早いため、明るいうちから飲むハイボールも格別だ。

白いバーコートと蝶ネクタイ姿でカウンターに立つオーナー・間口一就さん。
定番のオイルサーディン1080円、スコッチ・ エッグ1080円以外にも、約60種類ものフードが味わえる。

『ロックフィッシュ』店舗詳細

住所:東京都中央区銀座7-3-13 ニューギンザビル7F/営業時間:15:00~22:30(土・日・祝は13:00~18:00)/定休日:無/アクセス:地下鉄銀座駅から徒歩5分

ばあちゃん直伝もんじゃとラムネ酒『と陸』[柴又]

と陸ハイボール(ラムネ割り)440円。

「ラムネを使ったお酒を出したくて、ハイボールがひらめきました」と、店主の増田斗夢さんは自慢顔。駄菓子屋発祥のもんじゃに合わせた、甘口ボールの誕生だ。戦後、祖母が営んだ店のもんじゃを真似て、ソースより塩味がウリ。もちチーズ明太子1045円を突きながら熱々と塩っぽさをシュワ〜ッと流そう。

「昔懐かし駄菓子屋気分を味わって」。

『と陸』店舗詳細

住所:東京都葛飾区柴又4-9-14/営業時間:11:30~14:30LO・16:30~22:30LO(土・日・祝は11:30~22:30LO)/定休日:木/アクセス:京成金町線柴又駅から徒歩2分
綱島サワーを知っているだろうか? 知っていると答えた人は、横浜市綱島の住人か。あるいは、三軒茶屋とか学芸大学あたりで飲んでるお酒好きか。あらゆるものに焼酎を入れて〇〇ハイにする遊び、その名も「全てをハイにする」の第14弾。今回は、近年じわじわ広まりつつあるサワーの新星! 綱島サワーに迫る。
戦後にはまだ高級品だったビールやウイスキーの代替品として生まれた、ホッピーや下町ハイボール、ホイス。そんな下町酒場の王道“ローカル酒”を楽しんでこそ、東京を味わえるというものだ。

取材・文=石原たきび、臺代裕夢、戸田恭子、野田りえ、平野貴大(風来堂)、松井一恵(teamまめ) 撮影=丸毛透、オカダタカオ、高野尚人、木村心保