自家農園の野菜が織りなす仏料理『RESTAURANT けんぞう』[田無]
2001年の開店当初から、地産地消を信条に営むフランス料理店。父・村田建三さんの思いを受け継ぎ、息子の大樹さんが2代目シェフとして腕を振るう。「近隣農家さんと父が育てる野菜が主役」と大樹シェフ。メインの皿は、魚or肉、野菜の量は半々を目指している。取材時は、サゴシの下にブイヨンで煮たみずみずしい大根が鎮座し、周囲にはチンゲン菜や紅芯大根など色鮮やかな冬野菜満載。ユズ香るソースも愛おしく、畑の恵みに感謝。ランチコースは1925円より。
『RESTAURANT けんぞう』店舗詳細
薬膳+武蔵境トウガラシが最強!『ハイナン焼きショーロンポー』[武蔵境]
香港で味わった薬膳の底力を知り、専門店を始めた早川さん。その後、かつて武蔵境特産だった唐辛子の栽培に、地元が着手したと知り、カレーの辛口に用いることに。「八つ房という唐辛子で、旨味が濃いんです。体が軽くなったっていう人も多いですよ」。たっぷり野菜を自慢の薬膳スープで煮出したルーは、初めまろやか。しかしその後、ヒリヒリヒリヒリ。全身から汗が噴き出して、爽快痛快。
『ハイナン焼きショーロンポー』店舗詳細
旬の味覚の香りを満喫するアイス『和風ジェラート おかじ TOKYO』[武蔵小金井]
新潟出身の山本絢さんは、生まれ故郷の食材と、嫁ぎ先である小金井の食材でジェラートを手作り。「ジェラートは食材の味がそのまま出るので」と、農家さんにお願いして、完熟に実らせてから収穫した果物や、野菜を用いている。それゆえ、口の中でふわっとふくらむ香りが格別だ。日ごと変わる色、味、香りを毎度確かめ、仕上げや配合は臨機応変。酒に合う旬味もあり、冷凍庫に常備したくなる。
『和風ジェラート おかじ TOKYO』店舗詳細
身体に優しく、心に残るおやつ。『フォレスト・マム』[武蔵小金井]
自宅の老舗カフェ『自然館』で焼菓子担当だったマムさん。食物アレルギーの切なさを知り、ヴィーガン&グルテンフリーに転向し、独立した。さらに、「野菜全てにパワーがある」と学び、地元野菜を中心に仕入れて、スパイス、豆乳、ココナッツミルクなどを用いた、体にやさしい菓子へと変身させた。2月には、ゴボウの香りを活かした独創的なショコラのお菓子も登場。意外な組み合わせもお手のものだ。
『フォレスト・マム』店舗詳細
色とりどりの珍しき西洋野菜。『カラフル野菜 鈴木農園 直売』[西武立川]
23年前、それまでの野菜作りから一転、鶏糞を加えた自家堆肥を用いて土作りからする、無農薬栽培に取り組んだ。そして、雑誌記者からの「野菜がカラフルですね」の言葉をヒントに、13年前より色鮮やかな西洋野菜を中心に作付け。現在、年間130種を栽培し、週2日、直売所に並べる。また、夏と秋には直売所で「1日だけの農園レストラン」を開催(現在休止中)。敷地内にお菓子工房やドライフラワーのお店もありにぎやかだ。
『カラフル野菜 鈴木農園 直売』店舗詳細
地元野菜を使った絶品焼きそば。『チャイニーズレストラン オトメ』[国分寺]
栄養バランスを考えて海鮮にこくベジ(国分寺市内の農家がつくる地産野菜の愛称)をたっぷり加え、仕上げの日本酒で旨味をまとめ上げている。油通しでビタミンを閉じ込めたブロッコリーが歯ざわり抜群だが、「春のナバナもうまいんだよ」。ボリューミーゆえ、持ち帰りもできる。
『チャイニーズレストラン オトメ』店舗詳細
旬野菜を使った料理。『ラヂオキッチン』[国分寺]
ワインと煮込みとこくベジ(国分寺市内の農家がつくる地産野菜の愛称)が店の看板。野菜と塩漬け豚の旨味が滋味深い冬限定ポトフは「常連さんはごはんと梅干で定食風に召しあがります」。春からはクスクスを添えた鶏のトマト煮込みが登場する。「旬野菜を使うよう工夫することで、引き出しが増えました。農家さんの人柄や考え方に触れることが、楽しいんです」。
『ラヂオキッチン』店舗詳細
生産者直売の青果に加え加工品も種類多彩!『JA八王子 ふれあい市場』[八王子]
八王子に2つあるJAの直売所。野菜や米などに加え、今、注目を浴びているのがパッションフルーツだ。市外製造のワイン、果汁入り飲料、ジャムに始まり、爽やかな酸味を生かした市内菓子店製のどら焼き、ロールケーキ、クッキーも新たに登場。8~10月に収穫期を迎える生果実も並ぶので、旬の味覚をまずは味わってみて。
『JA八王子 ふれあい市場』店舗詳細
取材・文=佐藤さゆり・松井一恵(teamまめ) 撮影=猪俣慎吾、加藤昌人、加藤熊三、高野尚人