スタート:東急池上線池上駅―(2分/0.1㎞)→池上本門寺通り―(8分/0.4㎞)→池上本門寺―(29分/1.6㎞)→龍子記念館―(21分/1.3㎞)→大田区立郷土博物館―(26分/1.4㎞)→山王草堂記念館―(23分/1.2㎞)→大森貝塚遺跡庭園―(20分/1.1㎞)→鈴ヶ森刑場跡―(13分/0.7㎞)→しながわ水族館―(35分/1.9㎞)→大森 海苔のふるさと館―(6分/0.3㎞)→大森ふるさとの浜辺公園―(25分/1.3㎞)→ゴール:京急本線大森町駅

今回のコース◆約11.5㎞/約3時間30分/約1万5400歩

1 池上本門寺通り

門前町の雰囲気を感じる商店街

池上駅交差点から池上本門寺総門まで続く池上本門寺通り商店会は現在42店舗が加盟。商店名が入った日よけのれんや野点傘、辻行灯など、門前町にふさわしい雰囲気がある。池上本門寺近くには、この地が発祥というくず餅の老舗が点在する。建物が国の有形文化財の酒屋『萬屋酒店』も必見。

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2 池上本門寺

力道山の墓はプロレスファンの聖地

日蓮聖人が人生最後の20日間を過ごした御入滅の地にある。広大な境内には徳川2代将軍秀忠の乳母が寄進した五重塔、江戸時代築の経蔵や総門などがある。境内の奥北部の池泉回遊式庭園・松濤園は大名で茶人の小堀遠州の作。

池上本門寺参詣は、加藤清正の寄進により造られた此経難持坂(しぎょうなんじざか)を上って。
池上本門寺参詣は、加藤清正の寄進により造られた此経難持坂(しぎょうなんじざか)を上って。
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3 龍子記念館

川端龍子の日本画の大作を鑑賞

日本近代画の巨匠である川端龍子。文化勲章受章と喜寿を記念して昭和38年(1963)に設立。大正初期から戦後にかけての約140点を所蔵。展示室では大画面に描かれた迫力ある作品を鑑賞できる。向かいの龍子公園に旧宅とアトリエがある。

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4 大田区立郷土博物館

馬込文士村ゆかりの展示も人気

大田区を中心とした人文系の博物館。区内で発掘された遺物や郷土芸能の水止舞の衣装、巨大な六郷とんび凧などを展示。小説家や詩人、画家などが住んでいた馬込文士村ゆかりの直筆原稿や作品、家屋の復元模型なども見られる。写真=大田区立郷土博物館

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5 山王草堂記念館

わびさびを感じる日本庭園がある

新聞記者で歴史家の徳富蘇峰の住居(山王草堂)跡を整備した記念館。純日本風の庭園が広がり、全国的に珍しいカタルパをはじめ、梅、アジサイなどが咲く。館内では、蘇峰の直筆や愛用品、蘇峰とゆかりのあった人々の資料を展示。

山王草堂記念館では、勝海舟直筆の書を展示している。
山王草堂記念館では、勝海舟直筆の書を展示している。
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6 大森貝塚遺跡庭園

古代のロマンを感じさせる貝塚

大森貝塚は明治10年(1877)にアメリカの動物学者モース博士によって発見されたため、日本考古学発祥の地といわれている。園内にはモース博士の胸像や大森貝塚碑、貝層の標本などがあり、大森貝塚や縄文時代を学習できる。

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7 鈴ケ森刑場跡

八百屋お七が処刑された刑場跡

慶安4年(1651)に設けられた刑場跡。明治4年(1871)に閉鎖されるまで、放火で捕まった八百屋お七や慶安の変の首謀者のひとり丸橋忠弥など、2000人以上が処刑された。火あぶりや磔はりつけの柱を立てた礎石、首を洗った井戸などが残る。

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8 しながわ水族館

イルカやアシカなどのショーは必見

しながわ区民公園内にある水族館。25の展示スペースに約450種1万点の海や川の生物を展示する。見上げる水中ショーやコミカルなアシカショーなどを毎日開催。土曜の「裏方ウォッチング」では、飼育の裏側を見られる。

しながわ水族館のペンギンランドではマゼランペンギンを展示している
しながわ水族館のペンギンランドではマゼランペンギンを展示している
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9 大森 海苔のふるさと館

海苔養殖発祥の地に大森の海苔を知る

大森は海苔の養殖が盛んだったが、埋め立てによって海苔生産は終了した。国の重要有形民俗文化財に指定された昭和30年代造船の海苔船をはじめ、大森の海苔作りの貴重な資料を展示。冬には生海苔から乾海苔を作る体験もできる(要予約)。

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10 大森ふるさとの浜辺公園

埋め立て前の大森海岸を再現

大田区を流れる内川の河口部分を埋め立てて造った公園。入り江や干潟を再現した都内初の区立海浜公園で、磯遊びや水遊びを楽しむことができる。園内には更衣室とシャワーを完備したレストハウス、ローラースライダーなどが点在。

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こっちも寄ったら一日遊べる!

このコースを歩くだけでも十分だが、さらにこの2スポットも加えれば、一日がかりでも回り切れなくなるかも!? 休憩ついでに寄るのもいいし、歩いた後の一杯の資金を稼ぎに行くのもよし。ただし、勝負も一杯もほどほどが大事です。

ボートレース平和島&東京シティ競馬(大井競馬場)

熱いレースとグルメに大満足

ボートレース平和島
ボートレース平和島
東京シティ競馬(大井競馬場)
東京シティ競馬(大井競馬場)

コース上には2つの公営競技場がある。入場料わずか100円で、真剣勝負のレースを観戦できるのが魅力だ。ボートレース平和島は、モーター音が響き渡る迫力満点のレースが展開される。東京シティ競馬(大井競馬場)では、カクテル光線に照らされるナイト競馬のトゥインクルレースも開催される。舟券や馬券の購入以外に楽しみなのがグルメ。煮込みといったおつまみのほか、ラーメンや丼といった食事、さらにはスイーツまでそろう。開催日は要確認。

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歩いたらもっと美味しいご褒美グルメ

蕎麦や もりいろ

畑にもこだわった蕎麦はミシュラン掲載の名店

『ミシュランガイド東京2020』でビブグルマンを獲得。ソバは産地や品種だけでなく、生産者にもこだわる。産地や粉の碾き方が異なる2種のそばが楽しめる二種もり1320円。夜は日本酒やベルギービールと楽しめる。

池上 池田屋

モッチリとした久寿餅とこだわりの黒蜜・きな粉

池上本門寺の参道にある江戸時代創業の老舗。小麦粉のデンプンを寝かせて発酵させた久寿餅はモチモチとしている。きめ細やかなきな粉、濃厚な黒蜜をかけて食べれば至福のひととき。1皿600円、みやげ用390円~。

取材・文・撮影=塙 広明(アド・グリーン)