スタート:東急田園都市線・世田谷線三軒茶屋駅ー(すぐ)→三軒茶屋の碑ー(2分/0.1㎞)→キャロットタワーー(5分/0.3㎞)→教学院(目青不動尊)ー(34分/1.8㎞)→松陰神社ー(7分/0.4㎞)→勝國寺ー(11分/0.6㎞)→世田谷城阯公園ー(10分/0.6㎞)→世田谷区立郷土資料館ー(2分/0.1㎞)→世田谷代官屋敷ー(13分/0.7㎞)→勝光院ー(9分/0.5㎞)→世田谷八幡宮ー(2分/0.1㎞)→宮の坂駅(旧江ノ電車両)ー(6分/0.3㎞)→豪徳寺ー(31分/1.6㎞)→羽根木公園ー(3分/0.2㎞)→ゴール:小田急線梅ヶ丘駅
今回のコース◆約7.3km/約2時間20分/約9800歩
1 三軒茶屋
大山詣でにぎわった3軒の茶屋
三軒茶屋という地名は大山道の本道(現在の世田谷通り)と、新道(現在の玉川通り・国道246号)の分岐点近くに、『信楽(後の石橋楼)』『田中屋』『門屋』という3軒の茶屋があったことに由来する。茶屋は江戸時代に流行った大山詣の人々のお休み処としてにぎわった。玉川通り沿いに由来を記す碑が立ち、分岐に寛延2年(1749)に建てられた道標が立つ。
2 キャロットタワー
ニンジン色のビルの最上階は展望ロビー
商業施設やホール、オフィスビルなどを併設する複合ビル。最上階の26階、地上124mにスカイキャロット展望ロビーがあり、眼下に世田谷の街が広がり、天気がよければ富士山や丹沢山、東京湾なども見える。夜景の美しさにも定評がある。
3 教学院(目青不動尊)
江戸五色不動尊の目青不動尊を祀る
応長元年(1311)創建の寛永寺の松寺で、正式には最勝寺教学院という。江戸五色不動の一つで、慈覚大師作の目青不動尊を祀る。目青不動尊は秘仏だが、寛永19年(1642)作の前立ちの青銅製不動明王像を拝観できる。
4 松陰神社
幕末の偉人・吉田松陰をしのぶ
幕末の思想家であった吉田松陰は、安政の大獄で刑死し、南千住の回向院に葬られたが、文久3年(1863)に門人の高杉晋作や伊藤博文らによってこの地に改葬された。松蔭の教育道場であった松下村塾が再現されている。
5 勝國寺
世田谷城を守った鬼門除けの寺
世田谷城主であり、豪徳寺を建立した吉良正忠が、世田谷城の裏鬼門にあたるこの地に、薬師如来像を安置したのが始まり。昭和20年(1945)の戦災よって焼失したため、境内に往時の面影はないが、墓所には維新の志士・土屋矢之助が眠る。
6 世田谷城阯公園
東京都指定旧跡の平山城跡
応永年間(1394〜 1428)、初代吉良氏が居館を構えたのが始まりといわれ、以後、吉良氏8代、200数十年にわたって居城となった。緑豊かな園内には土塁や空堀などが残り、往時がしのばれる。公園は世田谷百景にも選ばれている。
7 世田谷区立郷土資料館
世田谷の歴史・民俗を知る地域博物館
世田谷の原始・古代から近・現代に至る資料を収集・展示。常設展示室は時系列で展示しているので変遷がわかりやすい。ビデオブースでは玉電やボロ市のあゆみ、九品仏のお面かぶりなど、世田谷ゆかりの風物詩などの映像資料を観賞できる。
※2023年3月31日まで休館(予定)
8 世田谷代官屋敷
江戸中期の代官屋敷は国の重要文化財
元文2年(1737)建築。江戸時代中期以来、世田谷領20カ村の代官を務めた大場家の住居。大名領の代官屋敷としては都内唯一のもので、東京都指定史跡ならびに表門と主屋は国の重要文化財。
9 勝光院
石畳の参道や竹林が古刹に風情を添える
鎌倉時代末期の建武2年(1335)、世田谷郷を治めていた吉良氏の創建。天正元年(1573)、世田谷城主吉良頼康の子・氏朝が中興し、後に徳川家康から寺領を与えられる。吉良家の菩提寺で、墓所には歴代の墓がある。
10 世田谷八幡宮
平安時代の武将・源義家が創建
寛治5年(1091)、源義家は後三年の役の帰途、戦勝できたのは八幡大神の加護であると考え、宇佐八幡宮の分霊をこの地に勧請して創建。江戸三相撲といわれた奉納相撲開催地で、現在も秋季大祭の9月敬老の日前の土曜に奉納相撲を開催。
11 宮の坂駅(旧江ノ電車両)
玉電の歴史をしのぶ緑色の電車
ホーム脇に保存されている江ノ電601は、大正14年(1925)製。当初は玉電(玉川電気鉄道)を走っていたが、昭和45年(1970)に江ノ電に譲渡され、平成2年の廃車後、現在地に保存された。板張りの床や古い計器、扉開閉ボタンなどが懐かしい。
12 豪徳寺
無数の招き猫と井伊直弼の墓
文明12年(1480)創建。彦根藩主井伊直孝は、寺の猫の招きで落雷から逃れることができたことから、ここを菩提寺とした。招き猫発祥の寺といわれ、招福殿では右前脚をあげて福を呼ぶ招き猫が参拝者を迎える。
13 羽根木公園
起伏ある園内は都内有数の梅の名所
丘状の地形をもち、一時、根津財閥が所有していたため根津山とも呼ばれる。園内南側に約650本・60品種の梅林があり、2月上旬から3月上旬には梅まつりを開催。「自分の責任で自由に遊ぶ」をモットーにしたプレーパークもある。
14 上海家庭料理 大吉
世田谷通りにこの店あり!芸能人も通う地元の人気店
この店でまず驚くのはメニューの豊富さ。なかでも評判が高いのはパラパラ食感の五目チャーハン1100円とオイスターソースを効かせた中華丼980円。あっさり味の支那そば780円には野菜たっぷりの焼餃子580円を添えたい。
15 カフェバー プチプラム
駅前の小さな店は、地元奥様のくつろぎ処
1階は焼き菓子などのテイクアウトコーナー。2階にカフェスペースがあり、タコライス900円(写真は目玉焼き、アボカドトッピングでプラス200円)やガパオ900円を味わえ、コーヒーやスイーツでひと休みできる。
取材・文・撮影=アド・グリーン