専属コーヒー鑑定士と店主が厳選するコーヒー。『あぶり珈琲』
由緒正しき珈琲専門店。店名の「あぶり」とはフランス語の「abri=隠れ家・避難所」に由来している。「訪れる人に豊かな1人時間を過ごしてほしい」と願う店主の林さんによるセルフビルドの内装はセンスが光る。穏やかで居心地がよく、まさに“ぜいたくな暇つぶし”を体感できる場所だ。専属のコーヒー鑑定士と店主が選んだ豆を、毎日自家焙煎して作り上げるコーヒーは地元の人にも観光客にも人気。
『あぶり珈琲』店舗詳細
香味と音粒にとろける時間。『音楽喫茶アマンダ』
階段に誘われると、カフェ空間。ソファ椅子とボックスのベンチシートが窓辺に設えられ、幻想文学の本棚が隅に控える。静けさを埋めるのは、ピアノ曲を中心とした静かな楽曲。レーベルや演奏家の聴き比べもでき、ファンにはたまらない。真空管アンプと自作スピーカーにより、温かく丸い音粒がきらめくようだ。お供には、ショウガを隠し味にしたスパイシーなチャイとアップルパイを。紅玉リンゴの甘酸っぱい香りにもキュンとなる。
『音楽喫茶アマンダ』店舗詳細
アンティーク空間で男の手料理を。『CAFFE1925』
ダンスホール、アパートメントと変遷した建物にイタリア国旗が揺れる。「アンティーク店を営むオーナーがここで喫茶を始めたくなって」と、イタリア人が手ほどきする男の料理教室で、フルコースまで手がけていた内山清高さんが腕を振るうことに。ワタリガニや、大エビなどを用い、手間を重ねた贅沢な生パスタはさらにグレードアップ! 窓、内装、庭を望むテラス席などを手作りした空間は、まるで英国の田園カフェのようで、優雅な心地になれる。
『CAFFE1925』店舗詳細
わくわくとまったりを満喫!『Banon』
築100年と噂(うわさ)の木造の店前に「喫茶とあれこれ」の文字。テーブルの間に、ドイツ製木工雑貨、古道具、手作り靴下などが同居する。「好きなものを集めたらこうなりました」と朗らかに笑うのは、古い街並みにほれて、2014年より店を始めた白土(しらつち)真弓さんだ。旬の果実や狭山茶を、日替わりケーキやドリンクに用い、ハンドドリップのコーヒーは作家の器で供される。「でも、誰の作か忘れちゃった」。のどかな空気にとどまりたくなる。
『Banon』店舗詳細
小麦香る、ずんぐりむっくりベーグル。『バニトイベーグルカフェ』
もともとパン作りが趣味だったオーナーの加島裕子さん。「作り過ぎで、食べてくれる人がいなくなって(笑)」とベーグルの移動販売をはじめ、今では人気の路面店となった。ベーグルに使うのは北海道産の小麦粉。きめ細かく、より多くの水分を閉じ込められるため、従来のものよりモッチモチに。「ふっくら感を楽しんでほしいので、径を小さくぷっくり仕上げています」。1階でテイクアウトするもよし、2階でサンドイッチとして楽しむのもさらによし!
『バニトイベーグルカフェ』店舗詳細
ここはまるでリトル・イギリス。『Ehon Cafe イングリッシュ・ブルーベル』
バラのツルやハーブに彩られた瀟洒な外観に誘われ、中に入ればイギリスのティールームのような雰囲気。「児童文学や絵本が好きで、そのうち児童文学が盛んなイギリスの文化全体が好きになって」と店長の片居木薫さん。店内右手の棚は約1300冊の絵本で埋め尽くされ、自由に手に取り購入できる。イギリスの田舎のスコーンのように大きなシナモンロールスコーンを片手に買った絵本をパラパラ――そんな優雅な時間がここにはあります。
『Ehon Cafe イングリッシュ・ブルーベル』店舗詳細
老舗和菓子店が運営する文化財指定の蔵喫茶。『さつまいもCafe』
埼玉県を代表する和菓子店『くらづくり本舗』が営む唯一の喫茶処、『さつまいもCafe』。市の有形文化財である蔵を利用した空間は、まるで時代をタイムスリップしたかのような雰囲気だ。和菓子店の商品を活かした甘味だけではなく、秘伝のレシピを守りながら作り上げるわっぱ飯「蔵飯」や、その他の食事メニューも豊富にある。しっかり食事をしたい時、小腹が空いた時と、いつでも足を伸ばしたいメニューが揃っている。
『さつまいもCafe』店舗詳細
レトロな洋建築で味わう厳選コーヒーとビール。『アートカフェエレバート』
一際モダンな雰囲気を醸し出す洋館建築に入る『アートカフェエレバート』は、2007年に美術館の跡地で開店した。蔵の雰囲気を残した店内は、地元画家による水彩画が点在し、落ち着いた雰囲気。洋建築の外観とは異なる様相を楽しめる。キーコーヒーのマイスター店舗でしか扱わない貴重なコーヒーをはじめ、川越産さつまいもをふんだんに使用した「自家製さつまいもプリン」、気鋭のクラフトビール「COEDOビール」を多種類のメニューを揃える。
『アートカフェエレバート』店舗詳細
熱々パンケーキと懐かしクリームソーダ。『カフェマチルダ』
中学の同級生2人で始めた、パンケーキ専門のアメリカンカフェ&ダイナー。店内の鉄板で焼き上げるパンケーキは昔ながらの薄くてもちもちの生地。人気のスイーツメニューの他に、バリエーション豊かでボリューミーな食事系メニューも揃える。キッシュなアメリカン雑貨が並ぶ雰囲気満載の店内で、ビッグサイズのメニューを頬張れば、気分はすっかりオールドアメリカンに。「パンケーキを日常の食事の一つにしたい」という店主の2人の願いから、モーニング・ランチ・ディナーと朝から晩まで長い時間楽しめるはうれしいところだ。
『カフェマチルダ』店舗詳細
食と芸術の文化交流スペース『CAFE & SPACE NANAWATA』
パティシエである妻・淑子さん、美術館で学芸員として働く夫・幸宣さんの願いを叶える形で始めた『CAFE & SPACE NANAWATA』。それぞれの持ち味を活かすためカフェとギャラリーを同空間で営んでいる。「生産者の顔が見える素材」にこだわったエクレアや焼菓子の数々は、パティシエ淑子さんの真骨頂の品。食事メニューも充実だ。幸宣さんが自ら企画する芸術家の個展やサロンコンサートは、季節に応じて開催される。食との交流だけではなく、芸術との交流もできるこの空間は、訪れる人それぞれの楽しみ方を見つけられる。
『CAFE & SPACE NANAWATA』店舗詳細
手にするだけで心躍る多彩なメニュー。『glin coffee』
“1杯のコーヒーを介してワクワクした時間と場所を提供したい”という想いで開店した、川越近郊で展開する気鋭のコーヒー店。直焙煎所では豆の選定作業や焙煎も行うほど力を注ぐ。コーヒー以外のドリンクや人気メニューのかわごえコッペパンなど、見た目や色合いも鮮やかな、手にするだけで心躍る商品を取り揃えている。
『glin coffee』店舗詳細
/定休日:無/アクセス:西武鉄道新宿線本川越駅から徒歩15分
構成=フラップネクスト 取材・文=佐藤さゆり(teamまめ)、鈴木健太、佐藤成美(風来堂)、永見薫 撮影=木村心保、加藤昌人、金井塚太郎、永見薫